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桜も終りました。

5年程前から探し続けていた桜が、福島県田村市にある小沢の桜であると今年の初頭に分かり、その時から福島への桜の撮影行を決めていました。福島県は桜の数では奈良県に次ぐ第二位という程、桜の数が多い地域で特に三春町、田村市周辺にそれは集中するようだ。まぁ福島での撮影話は他に譲るとして、今回は私がいつも地元で追いかける桜吹雪について。
今年は地元北摂では桜の満開時期から終盤にかけて菜種梅雨の長雨に遭い、桜吹雪らしい桜吹雪を見る事は出来なかった。地域によってはそれっぽい物もあったようでネットでも散見される。長雨の時期と外れた所では見事な桜吹雪が見られた事だろう、それはそれで羨ましい限りだ。
桜が花びらを散らす兆候は、満開になった後、花の真ん中が濃い赤色に変色してくるところ。大体満開から4日~5日後位だろうか。この辺りから桜は花びらを散らし始める。この時期を見逃さないようにすれば大体は見事な桜吹雪をカメラに収める事が出来る。
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たま~にネットや展覧会で見掛けるが、もう枝に花が5割程度しか残っていない桜を背景に花吹雪を撮影している方がおられるが、申し訳ないが私の言う桜吹雪はそう言うのでは無いんです。満開の状態から突風などを受けて一斉に花びらが舞う様を「桜吹雪」と言っていますので、そこんとこシクヨロで。
だから、花びらが舞い始めて、いいとこ2日目位までが桜吹雪かな。だから兆候だけ掴んでいても撮影は難しいのだ。花がオンボロになった桜の花吹雪は、私に言わせると時期を逃した残念賞なんですよ。とにかく花は満開(に見える)状態が必須です。
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それと天候。これは背景になる訳ですが、舞う花びらはとても小さいのでどん曇の空だと白on白になって空中の花びらが殆ど見えなくなって迫力が無くなってしまいます。こういう場合は空が入らない見下ろしで見られる桜(特に水際)を狙うと良いのですが、そう言う桜ってなかなかないんですよね~。とにかく青空がベスト。日光に花びらが光ってブルーバックだと舞い散る花びらがキラキラととても綺麗に写ります。
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上記の条件が揃うと、後は気まぐれに吹いてくる突風を待つばかりですね。これがなかなかもどかしいんですけどね~。
ちなみに常時ビュービュー風が吹き荒れると言うのは多分ダメです。私も経験有りですが、この場合は弱い花びらが片っ端から飛んで行くのでワッとした花吹雪にはなりません。たくさんの花びらが一斉に舞い散る為には突風が必要なんです。
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最後に、一本桜の花吹雪は説得力が弱くなると思います。1本の桜から舞い散る花びらの数は大した数ではありませんし、花びらは本当に小さいので、その桜と同じ距離で舞われてもホコリ程度にしか見えません。つまり、風上にたくさんの桜林や並木があるとか、早咲きの桜が散らした花びらが地面にたくさん落ちていて、地吹雪のように舞い上がるような状況が必要なんです。そうすると、花びらはカメラマンにも当たってくる程の近距離からターゲットの一本桜に至るまで満遍なく舞い散る状況になりますので、とても豪華な桜吹雪になります。この状況に出くわしたのは、私は埼玉の丸墓山古墳しかありません。しかしこれ程条件が揃うと、桜吹雪はとても印象深い物になります。
通常は、桜トンネルや桜並木、桜林を狙うのが良いと思います。幾つかの条件が重なる必要はありますが、桜トンネルなんかだと、そこにある桜だけで大量の花びらが散りますので、充分迫力のある写真になると思います。ただ、撮ってる人も多いけどね~。

以上のような条件が揃う年回りは余りありません。なにせ日本は3日に1回は雨が降る土地柄ですし、桜は花期がとても短いからです。だから桜吹雪は地元のごく近い場所で狙い続けるのが宜しいと思います。っていうか、遠征して撮れるなんて奇跡に近いですね。そんな物を狙うようなバカは私一人で充分です。(^^;
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今年は空中に舞う桜吹雪は撮れませんでしたので、水面に浮かぶ花びらバックのインチキ桜吹雪の写真を挟み込んでみました。笑
1枚目の桜吹雪は、新潟の糸魚川付近で撮影した物です。地面の花びらと並木から舞う花びらで多少豪華になっています。

ちょいと小耳に挟んだが・・・?

胡散臭い噂レベルの話だが、火のない処に煙は立たずと言う事で一応話題にしましょうか。
ニコン様がフルサイズセンサー搭載のミラーレス機を開発中で、すでに試写レベルまで進んでいるとかで、2015年末~2016年初頭にかけて発売するのだとかしないのだとか・・・。
これがもし本当の話だったとして、そのカメラがニコン様が一眼レフ機に置き換わる次世代向け一眼カメラとして真剣な仕様で発売するとしたならば、一眼と冠したカメラはついにミラーレス機への移行が一気に進む可能性があり、当然の事ながらキヤノンも大船に乗り遅れまいと追従し、新しい世代ステージでのカメラ戦国時代の幕開けになるだろう。
以前にも言ったが、一眼レフ機はクルマで言うとガソリン車だ。多少の新技術は今後もあるかも知れないが、誤差のような数値の燃費向上であったり、電子制御プログラムであったりと、まぁ大した技術開発は期待出来るステージではないと思われる。が、ミラーレス機はクルマで言うとハイブリットや燃料電池などの所謂省燃費車に相当する。つまり各メーカー毎にイノベーションを競い合い、独自の突出した特徴を持った機能を提供出来る余地が大いにあるのだ。
カメラをミラーレス化する事によって得られるメリットは絶大だ。まず、必ずと言って良い程話題にされる連写性能が、秒間30コマや60コマと言った途方もない高速化を実現出来る。この超高速連写に追従出来るAE、AF性能は各メーカーの技術開発に余地を残す。
シャッターを完全に電子化出来るので、ミラーやシャッターショックなどがない無音・無振動撮影が可能になり、1500mm以上の超超望遠撮影が可能になる。(一眼レフ機では、私個人の感覚では1500mm迄が限度である。)これは野生動物の撮影に、彼らにストレスを与える事なく自然な姿を無理なく撮影できる事を意味する。また、星景撮影の分野でも無振動撮影は恩恵に寄与するはずだ。
更にレンズを含めて小型軽量化が可能になる。これは今までプロとバカしか持ち込む事が出来なかった3000m級の高山や、ジャングルの果てのような場所にも持って行ける可能性が高まる事を意味する。たまに伝え聞く山岳カメラマンの滑落死亡事故も若干減るのではないかと期待出来る。
そして、これはマニアな話なので私には分かりかねるが、ミラーレス化するとセンサーの高画素化が可能になるらしい。今般キヤノンがちょっと無理っぽく出した5000万画素機も、難なく誰もが使えるカメラとして製作が出来る・・・らしいのじゃ!これは理屈と数字大好きのマニアな方の話なので私は知らんけど・・・。笑
私的には裏面照射型センサーとか、曲面センサーの方が現実感があるんだけどなぁ。
ただ、一番ネックになりそうなのがファインダーだ。
一眼レフ機にミラーが付いているのは、知っての通りレンズを通してダイレクトに撮影する予定の画角を覗き見ながら撮影が出来る光学ファインダー(OVF)の為だ。そのミラーがないとなると、レンズを通してダイレクトに光学的像を覗き見る事は事実上不可能という事になる。それでも実現したいとなると、それ程難しい事ではない。昔のレンズシャッターのカメラのように別窓を付けるか、ローライのカメラのように二眼式にすれば良いだけの事。しかし、前者は古臭く、後者は複雑な機構で大型化してしまうというしょうもないユーザーの指向が邪魔をするだろうからメーカーも躊躇するだろう。と言う事で登場するのが電子式ファインダー(EVF)だ。なんじゃそれは?となるかも知れないが、カメラをやっている人も、そうでない人もほぼ全員実は見ているファインダーです。
一番身近な例だと携帯電話で写真を撮る時ですね。カメラだとモニターを見る時、ここでいうEVFに一番近い物としてはホームビデオのファインダーだろう。要するに電気変換された画像を覗き見るファインダーの事だ。EVFは先述の通り電気変換後に情景を見るので、どうしても現実の情景とは時間的にズレが生じる。これが弱点だ。このEVFも各メーカーが開発を競うステージとなるだろう。

ざっと挙げただけでカメラ本体に関してだけでも、これだけ新境地を切り開いてゆく余地があるわけで、もはや頭打ちのジリ貧が待つばかりの一眼レフに体力を削っている場合ではない事が分かるだろう。
さて、ニコン様がそんな新境地を見させてくれるようなフルサイズミラーレスを開発しているとして、一番気になるのがマウントの仕様である。50年間ユーザーを裏切る事なく使い続けたFマウントにはそれ相応の評価を贈りたいが、さすがにやっぱりもう古い。
超高速AFやそれの伴う絞り等の動作などを考えるとFマウントはミラーレスでは捨てるべきで、全く新しい未来志向のマウントを採用して、レンズ資産を再構築してゆくのが良いだろう。変に気を遣ってFマウントに拘ると、逆にファンを逃がす事になる。短いフランジバックとフィルム機並みに自由度の高い撮影条件を練られる次世代マウントのレンズは、きっとファンも理解してくれるだろう。

ニコン様がここまでやると、さすがにキヤノンも追従してきます。来ないとおかしいです。でないといつまでもガソリン車を開発しているロートルメーカーに成り下がってしまうばかりでなく、次世代カメラ市場に於いてソニー、パナソニックなどミラーレスで先行するメーカーに技術的に追いつけなくなってしまうからですね。
今年末に、大きな船が出航するのかどうか、楽しみに待っていましょう。

今年は・・・。

桜は追い出すとキリが無い。自分のお気に入りの桜を見つけて、一点集中で足繁く通うのが良い。」と、昔教わった事がある。私もそう思う。日本は桜大国だ。春のその時期になると、ざっと見渡しただけでも桜の数は視界に嫌でも入ってくる程で、適当な街や村へ足を運んでも、その地の名桜が必ず存在するほど多い。
その桜も、毎年微妙に見頃の時期が変わり、天気や時間によっても写真映えがそれぞれで変わってくる。一点集中でも、何年か通わないと飽きる事がないほどだ。
しかし、
梅の花でサボりまくった今年は、その教えに反して少し桜を追ってみようと思う。舞台は・・・ちょっと内緒。
それにしてもとにかく多い。目的の桜へ到達する道中にも名桜が点在するし、それぞれに味わいがあるからつい欲張ってしまうが、今年は欲張るのだ。(^^;
しかし、あまりにもキリが無いので一定の2015年版の自分桜ルールを設ける事にした。

①一本桜である事。
②電線電柱が入ってこない事。
③ひっそりとしている事。
④桜プラス何かの添加物がある事。

こんなもんかな。
桜吹雪を条件に加えたい所だが、こればっかりは狙いようがないので除外だ。昨年の行田市遠征での桜吹雪は、まさに偶然の賜だった。あれに味をしめてはエラい事になってしまう。
とりあえず今年は一本桜を狙う。並木とか帯とかは提灯が下がっていたり花見客が騒いでいたりするし、大体どこで撮っても同じような物だし敬遠します。
電線電柱は基本ですね。
ネットで名桜を見ていると、これさえなければいいのになぁ~と言うシチュエーションの桜の多い事多い事。電線電柱が入ると一気に興ざめしちゃうんですよね~。
③のひっそり感は大事だと思う。できれば日本の原風景のような場所だと言う事無しですね。又兵衛桜や三春の滝桜といった完全に観光地化しているような桜は当然パスです。撮影は観光客にお任せします。
④が難しいけど一番大事かな。しかし、あんまり真似したくないのが星空とのマッチ。正直言うと、星が回っている写真って、何だか目が回るんだよね。だから私は最近はあまり撮らない。ネットの投稿サイトや草コンなんかの審査員はお好きなようだけど・・・。星が留まっているのはカッコいいけど、よく見ると月の写真と同じで天の川のあの方向の写真ばっかりなんだよね。合成丸出しになるのもなんか嫌だし・・・。それ以外のプラス要素があれば、面白いですね。やっぱ、桜吹雪かな・・・。

それと・・・
私は一つ考えを改める事にしました。
デジカメの場合、ネット投稿や自分のパソコンの壁紙とかにする事が多いし、額にしても定型サイズが多いので、カメラの画角を保つように努めておりましたが、この度、作品として写真を出す場合はその比率を守る事をやめます。つまり、自由な縦横サイズにするって事。よく考えたら自分の持っている発想やイメージを具現化するのに、なんでカメラメーカーが決めた比率に縛られないとあかんねん。あほちゃうか・・・って、思い至ったんですよ。そうしたら、自分のイメージに合った作品と呼べる写真が、要約出来るようになってきました。現代では、とかく余計な物が写りやすい。メーカーが勝手に自分の都合で考えたセンサーの比率なんかに縛られている事自体が馬鹿な事だった。これからはもっと自由な作品作りをしようと自戒したのでありました。

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今年はサボりまくり。

今年は北海道の遠征を遠慮させていただいた。でも正解だったと思う。今年の北海道の気象状況は異常の上に異常を被せたような有様だったからだ。鳥専にとって冬季の一番の撮影スポットとなる道東は、度重なる爆弾低気圧の襲来によって、撮影どころか生き死にを賭ける程の大荒れの天気で、昨年の苦い経験からか、道道や町道レベルは即座に通行禁止となり、移動すらままならない状況で、降雪も嵐レベルで羅臼町は2度にわたって孤立した。本来1月後半から3月に至っては、道東は雪はあまり降らないのだ。そうかと思えば、雪が降らなければいけない札幌や函館は、イマイチな降り具合で要するに降るべきところで降らず、降らなくて良い所で大荒れという訳の分からない状況だったようだ。当然飛行機も欠航が相次いだようで、ピーチ大好きの私は、ホントに行かなくて良かったと思う。
代わりに秋頃に伊豆沼でマガンの大群を撮ったりした訳ですが、早い話、それ以外には小千谷市の雪中気球の撮影以外で、写真らしい写真を全然撮っていないという・・・。(^^;
まぁ、仕事がたて込んでいたというのもありますが、梅なんて数える程しか撮っていません(笑)。
自慢じゃないが、今年はサボりまくってるぜって自分でも思うほどです。
そうこうするうちに桜が咲く季節。
昨年は彦根城のこんもり夜桜とか、高遠のコヒガンなど結構記憶に残る撮影をさせて頂いた訳ですが、今年はどうしましょう?
サボりまくっているので、せめて桜は撮らないとなぁ~なんて思う次第ですが、はてさて・・・?

どっこいしょとかけ声掛けて数年前から気になっている、あの地に咲く桜を撮影に行ってみようかな・・・?

距離は・・・片道730km。遠いな・・・。

FX機の場合と、DX機の場合。

一眼レフカメラを使い、超望遠を必要とする被写体を追い始めると、その憧れの存在として大口径単焦点レンズという存在が物欲として湧き出てくる。それらのレンズは各メーカーにおいてはハイエンドとされ、300mm/F2.8で50万円以上、400mm/F2.8では100万円以上、600mm/F4では150万円と言った具合に、中古の軽自動車なら2~3台買えるような高額な物になってくる。
これらレンズにはメーカーの威信をかけた技術の粋が盛り込まれ、その描写力は圧倒的だ。そりゃあこれだけの対価を払って手に入れるのだから、その性能は当たり前と言えば当たり前であるが、こういう物にもやはり弱点がある。

それは重さ。

そう、大口径単焦点は図体が大きい分だけ、重たいのである。
一番短い300mm/F2.8でも2.9kg、600mm/F4ともなると5kgを超える・・・。つまり、長時間の手持ち撮影は、私的には絶対に無理。っていうか首から提げているだけで中世ヨーロッパの拷問状態に見える。つまり、このレンズを使うには、必須アイテムとして三脚が必要になり、手荷物の重量が増えるだけでなく、咄嗟の被写体との遭遇時にも機動性に劣る結果になる。つまり決まり切った撮影には使えるが、室堂へ行ってライチョウやイワヒバリを撮影するというような場面には事実上使えない。実際に3000m級の山行に行くと分かるが、単体で3kgの撮影機材など持ち物としてまず考えられない。70-200mm/F2.8でさえも、現場を知っていれば持って行くには躊躇するはずだ。っていうか3000m級の山では一眼レフカメラを持っているだけで珍しい存在になる。私はDX機だがこれがフルサイズ機になってくると私でさえ

「カメラでか! この人ちょっとアレじゃね?」

って思ってしまう。まぁ、山小屋の周辺でゴソゴソするだけなら話は別だけど・・・。
一方で警戒心が薄いライチョウはともかくイワヒバリ等になると小さい上に警戒心が強いので、やはり長いレンズが欲しくなる。つまりは手持ち撮影が出来る軽くて長い撮影機材が恨めしい程に欲しくなる訳である。

まぁ、
3000m級の山の上の話はともかくとして、撮影機材が重くなると付随する機材が増えるだけでなく、咄嗟の撮影にも対応出来なくなるというデメリットがあることだけは知っておくと良い。

さて、ここで本題。
やっぱカメラはフルサイズだろ。ってなもんで、1台目のカメラとしてフルサイズを買ってしまった人が、野鳥なりの撮影に挑戦することになり、600mmの焦点距離が欲しいとなった場合どうなるか。これは300mmの焦点距離のレンズに2倍のテレコンバータを装着するか600mmの超望遠レンズを購入しなければならなくなる。結論から言ってしまうと前者の方法はズームレンズの場合は全くお奨め出来ない。2倍のテレコンは焦点距離が2倍になるというお得感もあるが、それ以外の部分も全て2倍になるという事実がある。具体的には300mmでF4.5だとするとテレコン装着で600mm/F9.0のレンズになると言うことだ。で、そのレンズの一番綺麗に写る絞り値がF8であるとするならば、テレコン装着時にはF16まで絞り込まないと、同じ描写にはならない。更に粒状感も2倍になるので撮影後の画像処理もそれなりに必要になってくるのだ。
この理屈から行くとサンニッパのレンズでも2倍テレコンを入れると600mm/F5.6となるものの、F5.6で最高描写だとすればF11まで絞る必要が理屈として出てくるのだ。ヨンニッパに2倍テレコンを入れれば800mm/F5.6になるが純粋なそれとは対等にはならないという理屈がここにあるのだ。だからロクヨンもハチゴローもその存在理由があるのだ。サンニッパは50万円以上するレンズで描写力も優れているので2倍テレコンを入れてF6.3辺りで撮影してもそれなりの描写をすると思われるが、はっきり言ってギリギリの所だと思われる。なお、ネットに小さい画像で掲載する分には全く問題は無いだろう。でも、50万円以上出してそれ・・・って、ちょっと悲しいですね。
と言うことはやっぱり最終的には100万円以上だして600mm/F4のレンズを購入するか、多少暗くても600mmがあるズームレンズを購入することになる訳だ。私にはがんばってくださいとしか言い様がない。DXのクロップモードを使えば換算1.5倍の焦点距離にはなるがそれでも400mmのレンズが必要となる。400mmのレンズ、どうぞヨンニッパを筆頭にお値段と種類をご自分でお調べください。そして、がんばってください。

しかしこれがDX機(APS-C機)だと、どうなるか・・・。
ニコンの新しい機種であるD7200で考えてみよう。D7100でもいいよ。この場合はマルっと300mmの単焦点なりズームレンズなりを買えばOKです。この2機種には1.3倍クロップモードが付いていてフルサイズから考えると換算2倍の焦点距離になる。300mmのレンズだと450mm。クロップで600mmになる。もっと言うとニコン様が最近出した300mm/F4のフレネルレンズをD7200に装着し1.3倍クロップモードにすると1500万画素のカメラに600mm/F4のレンズを装着したことになるのだ。重量はカメラとレンズで1.4kg程度。充分に手持ちでも振り回せるシステムである。しかも遠慮無しにレンズの一番美味しい絞り領域を使うことも出来るというオマケ付きだ。
要するに、DX機に力を注いでしまうと、収益性の低い機材で、こういう事が出来てしまうので、ニコン様はもう出来ればDX機の開発を推し進めたくないと言うのが本音なのだろうという勘ぐりをしてしまうのである。だって、大口径単焦点なんて必要なくなるし・・・。
しかし我々ユーザーからすれば、こういう領域でこそDX機の本領が発揮されるという物なのです。
私が、フルサイズにカメラに600mmだの800mmだのの大砲レンズを抱えてカワセミだの何だのを撮影している人を「凄い」と言いつつも、実は心の中では「××?」って思っているのは言うまでも無いです。回収の見込みもなく、行き着く先もない物に、ようやるわ・・・って言うのが正直な所。
でも、その訳の分からないブランド感をあおり立てて、DX機の性能を上げようとしないニコン様のやる気なさは批判されるべきであると思う。

私がなぜここまで軽量のシステムに拘るかというと、今までの経験の中で、大口径の方達を差し置いて、軽量システム(D7000+シグマ150-500mmズーム)の私だけが撮影出来たという事実が事実としてあるからだ。私は移動中も助手席なら膝の上、運転中なら助手席か後部のすぐに手に取れる場所にカメラを置いている。だから車を停止すればその数秒後にはシャッターを切れるのだ。しかしフルサイズ大口径組はそれが出来ない。
「私はいいから先に行け!!」
と言う声を掛けてくれる余裕もないので、しょうが無く結局私も撮影するのに気を遣ってモタモタするフリをする事もある。それで千載一遇の撮影チャンスをミスミス逃してあげた事もある。
はっきり言おう。デカいシステムを持った人間と撮影に行くと、私は迷惑なのである。

「どんな機材を使おうが、撮った物が勝者。」

と言うのは、こういう事だ。
千載一遇のチャンスを求める、或いは可能性のある撮影の場合は私は一人で行く事に決めている。でかい高額機材を持ち込んで悦に入っているカメラマンの皆さん。同行の人間が必ずしもうらやましがっていると言う訳では無い事を肝に銘じておきましょう。どちらかというと鬱陶しがっている可能性があり、気を遣わせている事も大いにしてあるのだ。サブカメラシステムを必ず持っているべし。

ついに正式発表されたD7200は・・・。

巷で噂されていたD7200と言うカメラが正式発表されたようだ。発売は3月19日らしい。
発売されるスペックは以下の通りだった。概ね下馬評通りではあったが、若干違っていたので書き記しておく。

- 新型の有効2416万画素 ローパスレスDXフォーマットセンサー
- 固定式液晶を搭載したD7100と同じ(?)ボディ
- EXPEED4プロセッサ
- MultiCAM 3500DX2 AFシステム
- 51点の測距点うち15点はクロスセンサー中央1点はF8-3EV対応
- Wi-Fi内蔵
- 連写は12bitRAWで6枚/秒、14bitRAWは5枚/秒。1.3倍時は7枚/秒
- バッファはロスレス12bit/27枚、14bit/18枚
- 動画はサイトでどうぞ。4Kは非対応。
- 動画の絞りはライブビュー中に調整可能になる

と言う感じです。
このD7200と言うカメラはD7100の弱点をことごとく潰して出てきたバージョンアップという感じのカメラである。言い換えればエポックメイキングな所は皆無というカメラでもある。もっと言うとD7100の時点でこの仕様で作らんかいって言うカメラである。

D7100でクソミソに言われていたバッファの量は、ニコン様にとってはFXの領域を侵さないギリギリの最大量を盛ってきたという感じ(笑)。相変わらずめんどくせぇ企業風土だなぁ・・・。
仕様を見る限りではキヤノンの7DMk2の対抗機ではない。そもそも価格帯が違うので70Dの対抗機だ・・・と巷では言われているが、70Dとは発売時期も世代も違うので、要するにニコンがそれなりに自分で考えてポンと出したDX機であると解釈するのが正しいと思う。
ただ、7DMk2がDX機をあまり作りたくないニコン様に、斯様な仕様にしてD7200を押し出させた・・・という感じは否めませんな。ニコンファンはキヤノンに感謝しよう。

で、
このD7200。
私的には「買い」のカメラだと思う。
ロスレス14bitだと連写が5コマ/秒に減るという、またもやD7000よりも退化するという、ニコン様ルールを厳守するかのような仕様が盛り込まれてはいるが、どんなにエラそうな事を言っている人間でも12bitと14bitの見分けは付かないと思う。要するにD7200は四の五の言わずに12bitで使えという事だ。この辺りはD300sっぽい感じがして、その後継機を待ちわびている人向けへの、せめてもの手向けであると考えれば納得も出来よう?(笑)

12bitロスレスというモードだと6コマ/秒の上、連続撮影可能コマ数は27コマになる。つまり5秒程の連写が持続出来る事になる。圧縮14bitで26コマ。圧縮12bitだと35コマになる。おーー。

「圧縮12bitなんて使ってられるかーー!!」

とか言う奴もいそうな気がするので、ここで言っておこう。このサイトに掲載している写真群で、D90で撮影された物の見分けは付きますかな?D7000ではロスレス14bitを使っていますが、D90は有無なく12bit圧縮である。D90で撮影された画像を100%見分けられないなら、14bitロスレスも12bit圧縮も、喜ばしい事に貴方にとっては同じであるという事だ。
連写6コマで6秒以上続くとなると、動体に充分使えるカメラであると私は思うのだ。

これが1.3倍クロップモードになると・・・。ロスレス14bitでも29コマ。ロスレス12bitだと44コマだ。圧縮12bitだと67コマとなる。
この場合は連写は7枚/秒なので、最大10秒ほどの連写が効く事になる。1.3倍クロップモードの存在理由は、この辺にしか見当たらないが、これについてはD7100の時から結構面白い機能だと思っています。

ちなみに・・・。
予てから噂が絶えないD300s後継機ですが、このD7200に盛れる要素が残されているので、期待する声が絶えないが、私的にはキヤノンが7Dmk2を開発していたような開発はしていないと思います。
そりゃあいつかはD7200の後釜を作るんだろうけど・・・作るのかなぁ・・・?
そのD300sの後釜機として出てきたカメラが、まさかのミラーレスDX機だったら私的には超面白いですけどね。出来ればデジタル時代に対応した新マウントで。(1 Nikkorはイヤ。)

多分OVFへのコダワリが、ニコンの食指をそっちへ行かせないのだと思うが、DXはもうEVFでいいじゃん・・・って、一線を越えれば一気に市場が動くんだけどなぁ・・・。
SSD搭載で2400万画素で30連写とか余裕ですよ。AF追従は開発の余地もあるしEVFだってそうだ。4Kまたは8K動画への対応も視野に入ってくる。FXでガチャガチャやっている間にぜひDXで新境地を切り開いて貰いたいと思う次第だ。
デカ太い三脚必須で、クソ重たい本体に、バカ重たいレンズを付けて、ちっこい鳥を追いかけているなんて、20世紀のカメラマンの姿にしか見えないんですよね。それをカッコイイとしている人間はマニアだけでいいんですよ。
とりあえず頑張ってください。

5000万画素も良いけれど…。

キヤノンがニコンのD810を上回る5000万画素のセンサーを搭載した5Dsとやらを売り出すようだ。
キヤノンファンは、ここぞとばかりに大騒ぎするのかと思ったら、意外や意外、結構冷徹な目で5000万画素機を見ているようだ。さすがに50万円以上もの値段を付けられると、ニコンに勝ったと小躍りする前に、シラけた気分が先に来ますわな。
そのお陰で、通常のニーズには合っていないとか、高感度にはすこぶる弱いとか、ブレずに撮るにはレンズと三脚にそれなりの投資が必要だとか、色々と冷静な眼で5Dsというデジカメを見る事が出来ているようである。要するに高画素という要素では、ニコンのD800が発表された時のような次世代のイノベーションを感じさせるセンセーショナルな気分にまではならなくなったと言う訳だ。
ちなみに百歩譲ってプロまでも含めたとして、このカメラを買う人ってどんなプロなんだろう?って考えてしまう。
こんなクソ高い割に高感度に弱くてぶれやすいカメラを使う位なら、中判のデジカメなりを使った方がよろしいんじゃなくって?
と、普通に考えてしまう。
キヤノンは単純に、ニコンよりも高画素なカメラも自社開発で作れるんだべ?ってところを市場に示したかっただけの事で、これしかないみたいに購入してスタジオで使うプロって、一体何考えているんだろう?って個人的には思ってしまう。
まぁプロは口も達者なので、それなりに理屈をコネて周囲を納得させるんだろうけど、プロなら645D使ったら良いのに…。って正直思うよな。まぁ人の事だからいいけど。(笑)
それにしても、ニコンもそうだがこれだけ多くのユーザーが画素数は下げてでも高感度に余裕のあるカメラを作ってくれって言ってるのに、その声を無視し続けるこの二大メーカーの態度ってどうなんでしょうね?
で、
この二大メーカーのように、おかしな自分ルールを張っていない、攻めの姿勢を取る事の出来る他のメーカーが、実は凄い事になっている。
一眼レフというのはもう過去のシロモノとばかりに、ミラーレスまっしぐらの世界に突っ走っている訳でして、ファインダーもこだわりを一切捨てたEVFとなっている。
連写12コマ位は当たり前で、バッファも6秒以上撮れる位に余裕のある機種もある。そんな中でとりわけ注目に値するのがパナソニックのGH4というカメラ。デジカメとしての機能はマイクロフォーサーズ規格の1600万画素12連写という、実は凄い性能を持っているのだが、注目すべきは唯一30fpsの4K動画に対応している点。
これはどういうことかと言うと、4K動画モードで撮影すると、言い換えれば832万画素のデジカメで30枚/秒の連写をし続けられると言う事になる。クロップ秒間7枚で1秒持たないD7100とか言うカメラとは雲泥の差である。
で、
この4Kで撮影された動画はプログレッシブ形式なので832万画素(3840×2160)のスチル写真として切り出しが出来るのである。
GH4の4K動画がYoutubeに上がっていたので、ここから実際に切り出しをしてみた画像がこれです。
ファイル 26-1.jpg ファイル 26-2.jpg

切り出しはAdobe Premiereで行いましたが、とにかく全ての動作が映っているのでベストな所で止めて切り出すと言う事が可能だから、今までスチル連写では撮れなかった物も撮れるようになる可能性を感じるカメラですね。
画質的には要するに800万画素なので、2000万画素とかに比較すれば多少は荒れて見えるのだろうが、さて、写真の行き着く先がネットであるならば、それ程卑下する程の画質ですかね?
それに、4つ切り位までなら全然問題の無い解像度でもあるわけでして、色々な物を割り引いても、4K切り出しの出来る機能は、お釣りが来る程の機能では無かろうか?
私は実際にサブカメラに迎えたい程魅力を感じます。

私の予想では、この先デジカメはミラーレスが主流になると思っています。はっきり言って一眼レフではもう目の醒めるような新機能が出てくる事は無いと思います。恐らく誤差程の数字の向上を捕まえて「新設計!」等とでっち上げるのが関の山だろう。
一方のミラーレスならイノベーションを感じさせる性能向上の余地は車で言うエコカー位たくさんある。
レンズフォーマットの刷新、本体規格(フランジバックなど)の刷新、EVFの高性能化、大型センサーの搭載、電子シャッターの高速化などなど…。これこそが21世紀のカメラと言える気がするのだ。
そして来たるべき8K動画への対応が待っている。30fpsの8K動画となると、さすがに一眼レフ命のカメラ小僧でさえも振り返るであろう。3300万画素のカメラが30連写で撮影し続けるのだから…。
恐らく、プリズムファインダーの一眼レフは、近い将来に、現在のフィルム一眼レフカメラのように、前時代的なマニアックカメラになると思われる。
周囲のカメラマンが、軽量なシステムで無音、無振動の連写撮影をしている中で、あなたの秒間12コマの一眼レフがガシャガシャとクソ重たい三脚の上で唸っているという状況だ。
「うるさくて鳥が逃げてしまうからどっか行ってくれ」
って言われるかも知れないですね。(笑)
冗談はさておき、実際にニコンかキヤノンが、「もう一眼レフやーめた。」って言ったら、市場の状況はあっという間に一変する可能性があるという事だけは思っていた方が良い。私は何となく、ニコンが数年以内にそれをやるような気がする…。そうなると唯一のマニア向けのカメラメーカーに成り下がりたくないキヤノンも、堰を切ったようにEFフォーマットを捨てて追従すると思いますよ。
私は、カメラをイマイチ買い換えたくないというのは、実はその辺に理由があります。レンズを買うのも、今はちょっと控えたい気分です。
キヤノンとニコンの二大メーカーが技術的にかなり先を行っている様な気がしている諸氏も多いと思うが、既にミラーレスに移行しているソニーやパナソニック等の方が、先を行っているように見えるのは私だけなのかな…?

D7100後継機。そりゃいつかは出るんだろうけど…。

D7200という名前になるのかどうかは知りませんが、ニコンが3月中にD7100の後継機を発表するとの憶測がカメラマニアの間で広がっているようだ。と、同時にそのスペックからして、プロ用途にも耐えうるDXハイエンド機のリリースも推測されているようである。
どうでも良いけど、D7100が発売されたその日から、D7100後継機の期待が広がるって、ニコンって一体どんだけユーザーの期待を裏切るメーカなんでしょうかね。大仏商売続けてっと、本当にWindows8のマイクロソフトみたいになっちゃうよ?写植の写研ってメーカーの事も知っているかな?
まぁ、他所の会社の事なのでどうでもいいけど…。
で、例のサイトの情報というのが何とも言えないが、仮名D7200とやらの推定スペックは以下の通りらしい。

- 新型の24MP APS-Cセンサー
- チルト式液晶を搭載したD750スタイルのボディ
- EXPEED4プロセッサ
- MultiCAM 3500DX2 AFシステム
- 51点の測距点
- Wi-Fi内蔵
- 連写は6コマ/秒
- バッファはRAW+JPEGで16枚
- 動画は1080p 60fpsと720p 120fps(4K動画については分からない)
- 動画の絞りはライブビュー中に調整可能になる

これを見ると早速D300s後継機を期待する声が高まるのも分かるような気がしますな。って言うか、まだD7200とやらも発売されていないんですけど…(笑)。
つまりは、噂とは言え既にユーザーを裏切ったスペックであるという訳ですな。
前にも述べたが、デジカメのスタンダードとなる撮影スタイルは、連写も単写も含めて、とにかくシャッターを押しまくって後からベストショットを選ぶという物なので、センサーと連写機能とAF追従機能が進化していなければ新しいデジカメ本体を購入する意味はほぼ無いと言って良い。それ以外の機能は枝葉末節の話だ。
その3点に絞って見ればD7200とやらは買いかどうかの答えが出てくる。ただし、D7100を使っている方は撮影の設定で連続撮影コマ数を稼ぐとか、高額なSDカードを次々に購入しては試すという涙ぐましい努力はもうやめて、取敢えず買い換えの準備をしよう。あれはどう穿って見ても動標を写すカメラじゃないよ…現場では1秒持たないカメラだって、何かの下ネタの如く影で笑いものになってるし…(笑)。あ、すいません。お下品でした(笑)。
とりあえず、センサーは新型とあるし、AFも「2」という文字が入っているし、この2つに関しては誤差に等しい感じで進化しているんでしょうな。連写は6枚/秒。これはD750が6.5枚/秒という如何ともし難いスペックなので、相変わらず余計なニコン様ルールでそれを超えないようにという配慮だろう(笑)。8枚/秒とか10枚/秒とかいにしたらD750ユーザーの方がワリを食っちゃうからね。
それと、一番摩訶不思議な仕様だったバッファはさすがに増やしてくるようですな。RAW+JPEGで16コマとあるのでRAWだけなら17~18コマは行くと思われ。ただし14bitロスレスだと変わらないか17コマだろう。いずれにしても3秒近く連写が効く事になる。これで、
「早いのは嫌よ。」
と、D7100のように礫を投げられる事も無いかも?(笑)
すいません。今日の私、なんかお下品ですね。
でもまぁ、キモになる3点については多少の進化が見込まれるんだろうから、一応D7000の人は様子見。D7100の人は買い換え。って感じかな。
ニコンは要するに儲からないDXはもう作りたくないんだよね。
レンズは焦点距離の短い物よりも長い物の方が遙かに高度な技術を要するし、また高額にもなる=収益性も高いと言う訳だ。薄利多売の傾向になってしまうDXはちょっと…と、考えるのも無理はないだろう。FXは高感度に強いのでDXは下だという私からすると各メーカー様の意図に見事に乗ってくださっているユーザーもいるんですが、DXでも高感度耐性のあるカメラは作れます。要は1200万~1600万画素で作れば良いだけ。1600万画素だとD810とほぼ同じ画像が出来るんじゃないかな?それを敢えて2400万画素で作る辺りは、DXの高感度性能をFXよりもやや下げる…というのが目的であり、高画素は単純なユーザー向けの宣伝文句というわけじゃなかろうかと私は思う。ライカ判135サイズというフィルムのサイズありきでカメラの設計をしなければならなかった時代とは違い、カメラありきでセンサーの設計が出来ると言うデジカメの昨今。何度も言うようだが36mm×24mmというライカ判135サイズのセンサーを使わなければならないと思い込んでいるユーザーが既にイノベーションを失ったロートルユーザーだと私は断じる。そんなカメラを諸手を挙げて迎合しているからメーカーもユーザーを舐めてかかってくるのだ。
既に動画の世界は800万画素の時代になっている。言い換えれば800万画素のカメラが60連写で撮影出来る時代になっていると言って良い。パナのカメラの4K動画の切り出し画像は、既にそんじょそこいらのデジカメのレベルを超えている。これが8Kになったら画素数は3000万画素を超えるのだ。そこに撮影の喜びがあるかどうかなんて問題ではない。写真は切り出しであろうと、フィルムであろうと最終的に撮った者が勝者なのだ。
ユーザーがきちんと求めない限りは、メーカーは胡座をかいて大仏商売を展開するだけなのである。少なくとも今のニコン様は、ユーザーに耳を一向に傾けないそういうメーカーに成り下がっているように思う。

またぞろ中途半端なカメラを・・・。

知らない間にニコン様のサイトにD5500とかいうカメラがラインナップされていた。発売は来月らしい。
ファミリー向けのカメラという感じですね。性能的には十分ではないでしょうか。こんなカメラを持ってガチで野鳥撮影現場に臨むような方は、余程腕に自信のある方なのだろうと推測する。でも、有利不利の問題であって撮れる時は撮れるからね。
で、ふと横を見るとまだD7100のお姿が・・・。(^^;
ニコン様もこのようなカメラをいつまでもDXのハイエンドだと豪語して売っているんですね~。
世間様の意見は概ね二分されているようですが、D7100とやらをD300sや7DmarkIIのような動体撮影用カメラとして見立てた場合、んなええカメラですかね?結構高い金出して買ったもんだから、手放しに誉めたい気持も分からなくもないが、正直に「使い物になりません」というレビューをしている方の方が私は好感が持てる。「最高のカメラだ!」と褒めちぎっているレビューの方は、どうも自分の失敗を他人にもさせてやりたいんじゃないかという悪意を感じてしまうのは私だけか・・・?

・運動会で我が子の決定的瞬間を撮ったやりたい。
・河原でカワセミなどの決定的瞬間を撮ってみたい。
・野鳥の塒立ちなど、連写使いまくりでいい場面を撮りたい。
・子供の写真で、刹那の瞬間のいい表情を連写で撮りたい。
・電車や飛行機を連写で撮影しまくって、1枚をより抜きたい。

なんていう方は、正直言ってD7100を買う位なら中古でD7000を買った方がストレスも少なく確実性は高まると断言します。D7000は嫌だという方は、その一つ前のD300sの方が確実に幸せになれます。それ以外のフィルムカメラのように1枚1枚を大事に撮りたい・・・という方は機能も新しいD7100を買った方が良いだろう。ニコン様も言ってたでしょ?D7100はD7000の後継機ではないと・・・。もう忘れましたか?

デジタルカメラでの動標撮影というのは連写を使いまくりで極端な話、1場面をパラパラ漫画のように連続撮影をして、その中からベストな1枚をより抜くというのがスタンダードな方法だと理解しよう。基本的に連写は36枚までが限界だったフィルム時代とは大きく変わった撮影スタイルだ。このスタイルを貫徹しようと思うと重要になってくるのがカメラの連写機能とAF追従機能の二つの機能。
カメラ本体に関しては、センサー性能と併せてこの3つの機能が進化していないと、最新モデルのカメラを購入する意味はほぼ無いと言って良い。センサーに関しては以前に話したのでここでは省くが、D7100の場合、AF追従に関しては誤差のような範囲でD7000よりも速くなったとかいうものの、連写性能では退化してしまっているという異質のカメラなのだ。
連写性能と言うと秒間に何枚の写真が撮れるかという連写枚数だけに目が行きがちだが、それはトーシロの浅はかな目算だ。重要なのは連続撮影コマ数という数値。これは何かというと、ちょっとデジカメ内部の話になってしまうが、デジカメはシャッターを押すとセンサーがデジタル化した画像データを造り出し、そのデータを記録先であるSDカードやCFカード等の記憶媒体に書き込もうとする。が、撮影は一瞬で終るが、記憶媒体に書き込むにはそれ相応の時間が掛かってしまうのである。これは画素数が大きくなればなるほど時間が掛かる事になる道理だ。
例えば1枚撮るごとに0.5秒の書き込み時間がかかるとすると、幾ら秒間4コマとかの連写機能があっても、結局は書き込み時間で「待ち時間」ができてしまい秒間2コマまでしか機能しない事になる。
そこで撮影直後の画像データを一時的に保管しておく高速に動作するメモリユニットをデジカメは持っていてこれをバッファメモリ、通称「バッファ」と呼んでいる。パソコンに詳しい人は「キャッシュ」と呼んでしまうかも知れませんね。どちらも同じような意味と思って構わないがここではバッファと呼ぶ事にします。
このバッファのお陰で、デジカメは撮影直後の画像データを一時的に待避させる事が出来るので、そのカメラが持つ秒間5コマとか10コマという高速な連写が可能になる訳ですが、しかし、このバッファも無限にある訳ではなく、メーカーの勝手なカメラのランク付けや位置づけなどによって微妙にバッファ容量が変えられています。特にニコン様の場合は、このバッファ容量が相対的に他のメーカーに較べて極端に少ない+訳の分からない自分ルールを張っているからユーザーにとっては困ったもんなのです。
連写を使いまくってバッファが一杯になると、カメラは撮像データの待避が出来なくなり、連写機能はバッファの空きを待ってからシャッターが切れる・・・という循環に入りますので、極端に連写速度が落ちます。私のD7000で大体秒間1~2コマ位でしょうか。
このバッファが一杯の状態になるまでの連写枚数の事を「連続撮影コマ数」とか「連続撮影可能枚数」と言います。これが大事なんです。
ハイアマチュアの方や、それを目指す方はほぼ14bit-ロスレスRAWのモードを使うと思うので、これを中心に言いますが、D7000では連写は6コマ/秒ですが、連続撮影可能枚数は10コマです。1.5秒ほど連写が効きます。はっきり言って短いし少ないです。一番速いSDカードを使ってもバッファの完全開放までに7秒ほどかかります。
それでも2~3連写のバースト撮影をしていると、それ程ストレスもないかなって感じです。でも少ないです。しかし、どんな設定をやっても10コマは約束してくれます。圧縮だと14bit、12bit共に11コマになります。長秒時ノイズ低減をすると9コマに減ります。
一方のD7100はと言いますと、連続撮影可能枚数は6コマになります。(笑)
秒間6コマの連写できっちり1秒でバッファフルです。14bit圧縮だと8コマで12bit圧縮だと9コマ。長秒時ノイズ除去とか色々と贅沢な事をやると最低の2コマまで落とす事ができます。(爆笑)
1.3倍クロップモードだとデータ数が減りますので8コマになります。14bit圧縮で11コマ、12bit圧縮だと14コマになります。

これで大体お分りだと思いますが、D7100の場合、幾ら連写機能があってもD7000よりも持続時間が短く、且つバッファ開放時間も約7秒とD7000とあまり変わらないので、決定的瞬間をバッファフルの硬直時間によって逃してしまう確率が格段に高くなってしまうのです。D7100では、ほぼ12bit圧縮かJPEGでの撮影で、要約人並みのデジカメ撮影スタイルを持つ事が出来る・・・という感じです。
だから、動標主体の方は中古でD7000かD300sの方が安いし実用性も高いよっていう結論になるんです。
D7100をべた誉めしているレビュアーには、何か悪意を感じる・・・と言うのは、ここら辺の事情をあまり書かずにサラリと流しているからだ。私も実はD7100を現場で使わせて貰った事があります。正直言って二度と使いたくないデジカメナンバー1です。はっきり言ってフィルム機も併せてもクソカメラNo1ですね。
ニコン様は、何を考えて今もD7100を掲載誌続けているんだろう・・・って考え込んでしまいます。次はちゃんとしたもん作れよな。でも自分ルールでDX機の秒間7コマ以上は御法度なんだろうけど・・・。

モノクロのフィルム現像を自前でやってみよう!<準備編>

白黒フィルムを自炊で現像するという話題。
一見難しいように思えるかも知れませんが、自分なりのパターンさえ作ってしまえば退屈で面倒な単純作業にしてしまえる程簡単なものだ。まだ実際に機材が手元に揃っている訳ではないので、口説明のようになってしまうが、簡単に白黒フィルムの現像に触れてみよう。
単に銀塩フィルムから感光していない余計な銀を剥がすだけの事なんですが、なかなか道具と手間のいる作業になりますので、ホント、今は趣味の世界ですね。
まずは要る物。
面倒なのでネットを見て見るとビックカメラにいいページがありました。ちゃんと戻って来てくださいね。
http://www.biccamera.com/bicbic/jsp/w/camera/mono/index.jsp

こんな感じで意外と色々といるんですよね。でも代用が利く物が殆どなので、何も全部カメラ用品で揃える事はないです。では上記ページから必ずいる物をピックします。

・現像タンクとリール
写真のは密閉式ステンレスタイプで使わない方が良いです。学生の頃の経験ですが、正直失敗しか記憶にない。絶版ですがキングというメーカーのベルト式タンクを何としてでも手に入れましょう。3本用とかもありますが、1本現像するのに大量の液がいるようになったりしますので、余程で無い限りは必ず1本用を買いましょう。あと間違えて120用(中判用)とか買わないように。

・チェンジバッグ
Tシャツに見えますが、実は手探り暗室です。こんなのは要らないです。暗室は新月の夜に部屋を閉め切ればできます。冬場ならコタツの中。布団引っ被ってもOKですね。とにかく夜に部屋の電気を消せば、アイデア次第でどうにでもなります。子供も寝ているので落ち着いて出来ますしね。ちなみに赤いセーフライトはフィルムには通用しません。ここは間違えないように・・・。

・メスカップと漏斗
これは現像液や定着液を作る時に要ります。要は容量を量る必要があるので必要なんですね。1リットル用以上なら何でもOKです。漏斗は薬液を貯蔵瓶に戻したりするのに使います。薬液は何回か使えるので・・・。

・温度計
液を作ったり現像液の温度を測ったりするのに必要。やや長めの物が便利。コーナンとかで売ってる安物で良い。はだかの物の方が使えますよ~。

・貯蔵瓶
現像液用と定着液用に1本づつ。定着液は放置でもかなり持ちますが現像液は酸化が早いので必要最小限で。でも何だかんだでペットボトルで良いと思います。押し入れなどの冷暗所で保管の事。

・フィルムクリップ
地味ですが必要です。現像後にフィルムを吊して乾かすのに上下2つ必要です。

・フォトスポンジ
これも地味ですが必要です。水垢がフィルムに付いていると、そう簡単には除去出来ませんので、転ばぬ先の杖ですね。

・フィルムピッカー
自動巻撮り式のカメラを使う場合には、フィルムのベロ出しをするのに必要になります。手巻き式またはベロ出し改造済みのカメラだと不要。プロがベロ出しに拘るのは現像を自炊で行うのが理由だったんですね。報道もベロ出し必須でしたね。
これ、使わずにやる方法もあるんだけど、かなりコツがいるので素直に買いましょう。

・現像液
何も言わない。富士のスーパープロドール1リットル用を買いましょう。万能だし趣味ならそれで充分だし管理も楽だし・・・。ミクロファインとか超微粒子系を買ってしまうと、後が面倒だし何回も使えないし大して変わんないしそこまでして作ったネガや写真に今はニーズも無いし・・・。なんだし。

・定着液
これも説明の余地無し。富士のスーパーフジフィックスを買いましょう。はじめから液になった3リットル用の1000円位のやつです。水で薄めるだけで定着液になります。かなり使用しても持ちます。ちなみに停止剤は水で代用出来るので要らないと思います。使っても大して変わりなかったし、なんか面倒臭いし、部屋が酢臭くなるし、保管に余計な容器と場所がいるし、まじめに使っている人は騙されている感があるし、ただの酢だし・・・。(笑)

こんな感じでOKです。
一番高いのは多分定着液の1000円かフィルムピッカーかな。それ以外は100均とかを利用して、写真用品以外の物の代用も含めて安くで揃えましょう。
前回私が白黒銀塩用に博物館から復活させる予定のカメラにAE-1Pを選んだのは、実は撮影後のフィルムのベロだしがその理由だったのです。F801はベロ出し改造していないので、フィルムピッカーというそれしか機能が無い物にやたら高い買い物を強いられるのが嫌なんですよね。昔も高かったけど今も高いんだなぁ・・・。まぁF801使っても他のベロ出し技があるので、買いませんけど・・・笑

現像後30分の流水洗浄というのが、奥様連中の目に付くと、結構ご指摘を受けるかも知れませんな。現像後、リールからフィルムをはずして洗えば10分位でもいけるんですが、そういう環境はないでしょうし・・・やっぱり夜中に作業するのがよろしいんでしょうな。

さて、
現像の実際の方法についてはまた今度。
すぐに必要だという方は以下のサイトを・・・。
http://www.biccamera.com/bicbic/jsp/w/camera/mono/index2.jsp