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2024年最新 趣味のドローンはもう買うな。

今回はタイトルの通りです。
ドローンを買うと、他のカメラマンとは違う角度からの城郭や大木などが撮れる=地べたカメラマンとは一線を画せるぜ・・・等と夢を描く方もいるかと思うし、実際にネットを見ると素晴らしいうたい文句が書かれてあってDJIなんかの最近ドローンが結構なお値段ではあるが、其処彼処に紹介されていたりなんかして、益々その気にさせられてしまうと思いますが、特に購入を迷っている方に申しますが、タイトル通り結論から言いまして
 
「趣味では絶対にドローンは買うな。」
 
これが私からの警告であります。

以前に比べると安くなった言えども、色々とオプションも揃えれば10万円は下らない「高価なおもちゃ」です。
以前に比べると高性能になったと言えども、壊れたり混信したりして墜落、または紛失という危険性は常について回ります。
以前より小型になったと言えども、素晴らしい写真が撮れるのは、民生機では例外なくDJI製の100g以上の機体で、実際に空撮までに至るには登録だの現地での許可だのが必要です。
以前よりドローンの名前が広がったと言えども、それに比例してアンチも増えますから、通報されていつの間にか警官に取り囲まれているという事態になったりします。最悪は罰金または懲役刑を食らいます。
 
飛行禁止時間と空域というのが一番引っかかってくるのですが、
まず日没後は一般人は一切ダメです。これでドラクエ1の竜王のように世界が半分になります。w
次に飛行禁止空域というのがありまして、これは国交省のホームページとかにも書かれています。要は人物などの30m以内はダメとか飛行場や官公庁(自衛隊基地など)の傍や人口密集地であるDID地区とかですね。要は住宅街にある自宅の前でひょいと飛ばすことはできません。これはドローンを購入する前の予備知識としては、よく知られていることですね。
最も大きな障害となるのが「飛行現地での管理者への許可」です。基本的に官公庁が管理している場所は全て問答無用で禁止と思って差し支えありません。2024年現在で言うと一例ではありますが、全ての河川敷、公園内と付近、道路上(道路発着の許可が警察から取り付ける要あり)、海岸(断崖絶壁を含む)、日本国領内の海上全て(海上保安庁の許可が必要)、山岳登山コース上とその近傍やテント場など、富士山は樹海も含めて全面禁止。

という感じです。
さて、これらを除いた場所で、あなたが思いつく場所でひょいと気軽に飛ばせる場所はありますか?

あ、もう一つだけ付け加えることがあります。重要です。
 
「操縦者単独では飛行させてはいけません。他に補助者を1名つけてください。」
 
以上です。
さて、どうでしょうか。
高性能なドローンを買ったところで、まず飛ばす場所がありません。無人島でも官公庁が管理していますので、公園扱いという事で基本的に許可は出ません。
つまりは、DJIのCMに出てくるような夕刻の摩天楼の空撮や、海岸線の撮影など出来ないんです。またコースを疾走するクロスバイクの撮影も私有地ですのでまず許可は出ず今は出来ません。
できるのは・・・
実家に田んぼがある方は、その上でちょっと飛ばすくらいでしょうかね。桜の木一つ跨いで撮ることも出来ないんです。
 
「だから無駄遣いになるので買うな。」
 
と警告しています。
ちなみにドローン帰省の煽りを食って、ラジコンヘリ、ラジコン飛行機、ラジコンミニエンジンカーに至るまで今は同じ扱いになっています。ま、たまたま許可が取れたところで、集められる映像は河や湖などの似たり寄ったりの映像ばかりで5回ほども飛ばせば許可申請も煩わしくなってドローンは箪笥の肥やしになるかお部屋のインテリアになる事請け合いです。
 
ちなみにこれは金出してドローン資格とやらを取得したとしても、何も事態は変わりません。元々ドローン自体に制限を解除するような資格なんて無いからです。ドローンスクールへ通って操縦の訓練を受けたという事実は貰えますけど、これって大昔に流行ったワープロ検定(若い人は知らないよね)と同じ次元のもので、使い物にならない技術者なら無意味なものです。
 
「どうしても飛ばしたい!」
 
と言う方は、最終手段としてドローンを飛ばす事を業としている会社に就職されるか、ご自分でドローン空撮の会社を起業して東奔西走することですね。
 
大体ね、そんな気軽に飛ばして空撮がバンバン撮れるような日本なら、インスタやXにもっと素晴らしい空撮画像が普通にアップされてきますよ。それにカメラもクソ高いフルサイズミラーレスなんて飛び越して一気にドローン空撮の時代に入っていたでしょう。そうすればDJIの一人舞台にもなっていないでしょうし、日本のトイドローンの技術力もDJIを凌ぐ物になっていたと思います。日本の企業はDJIの作るあれほど小型で高性能なドローンは2024年現在、どこの企業も造る技術は持っていません。農薬散布とか、土木調査に使うデカくて厳ついドローンなら造れます。ついでに言いますと軍用は一切造れません。ま、狭い日本でここまで徹底してトイドローンを排除したらこうなりますよね。ドローン産業はこの先も伸びてゆくと言われていますが、外国産のドローンに高い関税をかけるとか、何かしないとドローンその物の日本国の製造技術はここから先はほぼ上がってゆく事は無いと思います。つまり外国産のドローンばかりが空を舞うという事です。って言うか日本製のデカ厳ついドローンに空を飛ばれる方が恐ろしいですね。
 
ま、大きな話は置いといて、とりあえず2024年現在、もう趣味でドローンを高い金を出して買うのは止めましょう。いつもの役人と既得権者の「俺らは良いけど、お前らはあかん」という一般人には典型的なくだらない物になっているという事をお忘れ無く。