運動もせずにたくさん食べているのに、腹が出てこない場合は、太りにくいのではなく、気付きにくい脇周りに密かに脂肪が貯まってきている場合が多い・・・。
と言う訳で、ようやく星空観察ができるくらいの天気になったかと思ったら、ナントカ彗星はもう見えなくなっていたという今日この頃な土岐劉太郎です。皆様は如何お過ごしでしょうか。
さて、
前回は楽器をやる方には恐怖しかない病気のお話でしたが、今回は私の嗜んでおりますギターについてのお話です。
ギターを一人で愉しむ方法というのは、人によって色々だと思います。ひたすら好きな曲のエレキパートを完コピする人、オリジナルの曲創りに挑戦する人、マニアックなところでは新しいコードを見つけようと努力する人・・・などなど。
私の場合は今は前回も言ったように好きな曲をかけて、コード進行を見ながらそれに合わせてコードを弾いたり、専らアドリブでリードを弾いたりすることです。単純にコードだけを追う場合は、iPhoneに表示されるコードを押さえてジャカジャカ弾いていれば良いのですが、ソロパートやアドリブでリードを弾くとなると、一つ引っかかってくる事があります。それはズバリ「キー」ですね。
キーとは曲の調子の事で、カラオケだと「音が高くて声が出ないよ」って場合は「♭」ボタンを、逆の場合は「♯」ボタンを押して声が出やすい音にしますよね。あれが「キー」という物で、クラシック音楽とかだと「ハ長調」とか「ロ短調」とかサブタイトルに書かれていたりします。歌謡曲やロックになると「Cメジャー」とか「F#マイナー」とか言ったりします。要は楽器隊が奏でるこのキーに合わせてボーカルは歌を歌っている訳なんですね。このキーを外して歌うと「音痴」と呼ばれてしまいますよね(笑)。
で、ギターでソロパートを弾くという事は、言い換えるとギターという楽器の音を使ってこのキーに合わせて「歌う」という事になります。だからキーを知らないとアドリブもソロもできません。適当にやったら、やっぱり音痴になります(笑)。
しかし、クラシック音楽と違って歌謡曲というか特に最近のポップスと呼ばれる曲は、コード進行はネットを開くと表示してくれたりしますが、キーは表示されていません。なので、好きな曲をかけてソロパートやアドリブを弾こうと思ったら、あの手この手を使って何のキーで演奏されているのかを読み解く必要があるわけです。
このキーを読み解くあの手この手の方法は、実はたくさんのYouTube先生が教えてくれていますので、勉強熱心な方はそちらを見て学んだ方が絶対に良いです。だから真面目な方は、ここから先は読まない方が良いです。
ここから先は、私のようにYouTube先生の仰ることは、いちいち正しいのだけれども、いちいち面倒くさいです。という方が読んでください(笑)。
私は以前にも言いましたが、極端な話をするとパワーコードとペンタトニックスケール(以下ペンタ)しか知りません。って言うか、ペンタもアヤシいのでタイトルの通り、キーとかスケールなんてはっきり言って知らないです。じゃあどうやって曲に合わせて弾いて遊んでるんだ?って話になるのですが、答えから申しますと、「テキトー」です・・・v( ̄。 ̄;)
私が見たYouTube先生が教えてくれたキーの読み方は、楽曲を鳴らして、それに合わせてペンタトニックなどを当て込んで、違和感のない音が奏でられたらそのキーがアタリという物でした。確かにその方法だと確実にキーを探せます。だから真面目な方はYouTube先生に習った方が良いのです。しかし、最近の楽曲は「転調」と言って、曲の途中でキーが変わる事が多いんですね。しかも一度や二度の転調ではない事が多くなってます。前奏と本曲と間奏で違うなんて結構当たり前です。超有名歌手の超有名曲でもAメロがAメジャーでBメロでAマイナーというド変則な曲もございます。
なので、
曲をかけてみてペンタを当ててみて調べる・・・。
なんて事をやってたら、一曲やってみようかと思う頃には、私の場合は夜が明けているか、何度も聞いているうちに飽きてしまうんですよね。で、出てきた自分なりの答えが「テキトー」と言う訳です(笑)。
テキトーと言っても、曲を流してマジでテキトーに弾いているわけではありません。ちゃんと自分なりに理論(?)って言うかルールを持って弾いております。
実際にどうやるかというと、とにかく演奏したい曲をかけます。
ヤマハさんのアプリのお陰でiPhoneにはリアルタイムでコード進行が表示されます。で、最初は大人しめにパワーコードを弾いたり、単音でコードのルート音を追いかけるように弾いたりします。ダイアトニックコードの知識があると、表示されるコード群をざっと見渡すだけでキーが分かると思いますが、私にはそんな能力はありませんのでとにかくコードトーンを追いかけます。
これ、実は凄く大事なんです。
で、スケールなんて知らんしって私は言いましたが、さすがにペンタトニックスケールくらいは知っています。ここで秘伝を申します。必ず覚えてください。私でも覚えられますから大丈夫です。
1)横移動のペンタトニックスケールのパターンを覚えます。6弦から始まってルート音を起点に抑える箇所は3、2、3、2、3、2です。これは表などを見てパターンだけ覚えてください。
2)メジャーペンタはルート音を起点に3、2、3、2、3、2です。例えば6弦5フレットのAを起点にしたら6弦7フレット、6弦9フレット、5弦7フレット、5弦9フレット・・・という感じですね。これはどの弦から始まってもこのパターンです。ただし2弦と1弦は1フレット右にズレますのでそのつもりで。とにかくそれでAメジャーペンタになります。◎はルート音です。
-------●-○ ←後述の縦ペンタに続く
-----◎-●-● ←1フレットずれる
----●-●
--◎-●-●
--●-●
◎-●-●
3)マイナーペンタはルート音を起点にしたら、その下の弦の2フレット左から3、2、3、2、3となります。例えば6弦5フレットのAをルートとしたら、5弦3フレットから3、2、3、2・・・という訳です。そうするとAマイナーペンタのスケールになります。◎はルート音です。
----☆●-●-○ ←後述の縦ペンタに続く
-----●-◎ ←1フレットずれる
-☆●-●-●
--●-◎
●-●-●
--◎--
このパターンを覚えるだけで、ルート音さえ分かればメジャーでもマイナーでもペンタで遊ぶ事が出来るようになります。しかも横移動のペンタなので、プレイが派手になってカッコいいですよね~。
で、
このパターンを覚えると具体的に何が出来るかというと、曲のコードがなっている間は、そのコードのルート音を起点にペンタの音が弾けるという事です。例えばAmコードが四拍続くとしたら二拍だけパワーコードを弾いて、二拍は単音でおかずを入れるという事が出来るようになります。だからコードのルート音を単音で追いかけるというのがとても実践的で大事なのです。ところで、マイナーペンタの方には3連の一つ左に☆を付けています。これは多分専門用語でややこしい名前が付いた音名なのでしょうけど、この音、私的に「必殺の音」と呼んでいますσ(^◇^;)
この音はメジャーでもマイナーでも使えます。で、ここからが大事なのですが、この☆の音を長く響かせても違和感なくかっこいい感じだと、そのスケールは「マイナー」です。マイナーの場合は曲の終わりにジャーーンと余韻で引き鳴らす音にも使えます。めっちゃかっこいいです。一方でこの音を鳴らしても、すぐに一つ右隣の音に移りたくなってしまう場合はキーは「メジャー」です。これは感覚で分かってくるようになるのですが、難しい理屈は抜きにしてそう覚えておくと良いでしょう。かっちょええ音で更にメジャーキーかマイナーキーかまでもが判別できるという魔法のような音です。百聞は一見にしかずです。適当なキーでバッキングをかけて適当なソロで使ってみてください。この音を効果的に使えると、かなり玄人っぽいハッタリ演奏が出来るようになります。ただし、ソロパートの始まりの音で使うのはあまり似合わない音かなって思います。
いきなり曲をかけてこれらができるようになったら、コードに合わせてパワーコードとペンタを織り交ぜて押さえていってみましょう。なれないうちはルート音からペンタでおかずを入れます。すると、何となくどのコードでも同じ箇所を単音で弾いているのが見えてくると思います。それこそがその曲の「今のキー」だったりします。
コイツか?
というアタリが付いたら、そのキーでペンタオンリーで曲に合わせてソロを弾いてみましょう。結構な確率でアタリが引けます(弾けます:笑)。違う場合はパワーコードとペンタの織り交ぜで誤魔化して(笑)調べつつ演奏します。そうこうしているうちにキーが分かってきますので、事前に調べるのが面倒で実践好きな方はやってみてください。
間奏など転調があった場合は、なっている曲調も表示されるコードもガラリと変わりますので、コードの表示で「転調するな・・・」と分かるようになります。最近の曲ではEメジャーからいきなりCマイナーになったりします。しかしコードのルート音を追いかけると大体見えてきますので、何回かその曲をやっていると、バチッとキーの合ったソロ演奏なんかが出来るようになってきます。
ところで、ペンタの縦パターンってありますよね。
ギターの教則本なんかに最初に出てくるヤツなので、誰もが覚えるスケールだと思いますが、まずは下記の2パターンを覚えましょう。これも簡単です。一番下が6弦です、特にパターンBはよく見て覚えてね。ルート音の位置はややこしいので省きます。
1)縦ペンタパターンA(最初に覚える有名なやつですね)
○--●
●--●
●-●
●-●
●-●
●--●
2)縦ペンタパターンB
○--●
-●-● ←要注意(ここも人差し指と薬指で!)
●-●
●-●
●--●
●--●
正直、縦パターンはこの2つだけ覚えたら良いです。
で、この2つの縦ペンタは、さっきの3、2、3、2・・・の横パターンとセットで覚えることが出来ます。
横パターンは1弦の一番高い音でふん詰まってしまう事が多いですが、それをこの縦ペンタが救ってくれます。
1)横ペンタの1弦を押さえるのが2箇所の場合は縦パターンAの○に繋がります。
2)横ペンタの1弦を押さえるのが3箇所の場合は縦パターンBの○に繋がります。
そのまま今度は縦ペンタで低音へ下がってゆけるんですね。しかも、縦ペンタの利点は何と言ってもチョーキングし放題と、眼を離しても弾けるところです。つまり、あのギタリストやこのギタリストがやってるような、恍惚とした表情を明後日の方向に向けて、チョーキングでチョワーーンという演奏ができるというワケです(笑)。
もう一つオマケで書いておくと、パターンAとBの関係はこうなります。
○--●-○--●
-●-●-●--●
●-●--●-●
●-●--●-●
●--●-●-●
●--●-●--●
1弦で言うと、パターンBから1フレット開けたとなりにパターンAがいます。これはCメジャーまたはAマイナーキーの時にめっちゃ使えます。これ知ってるとギターの根っこまで押さえて演奏するという事まで可能になります。
ここまで来たらもう一つオマケです。
○--●-●-○--●
●--●---●-●
●-●----●-●
●-●----●-●
●-●----●--●
●--●---●--●
分かりやすいように6~2弦の途中を省きましたけど、見るのは1弦です。パターンAの1つ挟んだ隣にパターンBの縦ペンタがいます。これを知っているとGメジャーやFマイナーのペンタでやはり高音域を使った演奏が出来るようになります。繰り返しますが、縦ペンタはこの2つを知っておれば、趣味で嗜む程度には全く不自由なく、しかもハッタリ演奏まで出来てしまいますので、是非とも実践しながら覚えていってください。ここで言っておきますが、タッピングとか、変なコードとか、早弾きとかはしたけりゃすれば良いですが、初心者のうちは私はしなくて良いと思います。なぜなら、反復練習なんてしなくてもそのうち出来るようになってくるものだからです。どうしてもイングヴェイのライジングフォースがやりたいとか、そういうのが目的というならしょうが無いですけど・・・。まずは、ややこしいテクニックは置いといて、これらを使ってチョーキング、スライド、ハンマリング、プリングまでを使って、パッと曲をかけて即興で演奏できるようになってください。それでギターの世界観がガラッと変わるはずです。曲中のプロが弾く間奏ソロなんて弾く必要ないです。気にせず自分でソロを即興で重ねて弾いてください。或いはパワーコードでバッキングを追いかけても良いですね。それらが出来るようになると、友達と不意にギターを持ち寄ってセッションをする事になっても、清ました顔でそれなりのかっこいい自分の演奏が出来るようになるはずです。めちゃ楽しいです。
また、パワーコードとペンタトニックで自由に演奏が出来るようになってくると、YouTube先生やお教室の先生が何を説明してくれているのかが手に取るように分かるようになってきます。
ところで、パワーコードとペンタの組み合わせで、どんな自分流オリジナルのギターパートを弾けるか・・・というのは、実はその人のセンスに関わってきます。難しいテクニックを使ったからと言ってかっこいい泣きギターが弾けるわけでも、ノリノリのリフが弾けるわけでもありません。自分のオリジナルですからまさにセンスとなります。カメラを知っていて扱える事と、カメラで人を惹き付ける写真を撮る事は全く別ですよね。そこは己の感性を磨くしかないです。
あと、これらが出来て飽きてきたなぁと思ったら、次に行くのは「トライアド」です。「省略コード」とも言いますね。これはカッコいいカッティングにも関わってくるエレキギターの基本にもなる物です。三音を奏でることになりますので、アルペジオ演奏が可能になります。これは果てしなく奥が深いので、マスターには結構な時間がかかると思いますが、トライアドを入れるようになると、演奏の幅が広がって更に楽しく知らない間にsus4や7th、6th等の玄人受けのする音も分かってきたりしますし、また更なるはったりも利くようになります(笑)。
何度も言いますが、タッピングだの早弾きだのテクニックを目指す練習はやらないようにしてください。また、特定の曲を丸コピしたいとか言うのは、多分半年ほどでギターに飽きる結果が待っていると思いますから、これもお奨めしません。はっきり言って丸コピが出来てもギターその物は巧くならないからです。駆け出しの落語家が一つだけ噺を覚えて完璧に出来るけど、その他はてんでダメという状態になり、自分流のアジもイワシも身につかず、結局面白くなくなってしまうんですね。結婚式の余興などで一発芸としてやるなら良いですが、趣味ギターでは私は賛成しません。
簡単に出来る事からやっていってたら、いつの間にかそんな事も出来るようになっていた・・・と言うのがギターという楽器ではないかと私は思います。
もっと専門的にプロを目指してやりたくなったら、それこそ個人レッスンを受けるとかでも良いと思いますけどね。ま、楽しいか楽しくないかという事になってくるんですが・・・。
今回は、私が嗜んでいるギターについて記してみました。
これは私が飽きていたギターを開き直って出来る事から演奏したところ、めちゃ楽しい楽器になったという結果から、何からしていけば楽しくギターを弾けるのかをご提案してみたものです。難しい音楽理論とかは全くすっ飛ばしています。なので、趣味でやりたい人の切っ掛け用です。本格的にギターをやるんだぜって言う方は、レッスンを受けるなり学校へ行くなりしてください。
というわけでこれにて・・・。