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新型コロナ、第二波開始かな…。

さて、
夏前に書いた私の預言日記。
http://toki-ryutaro.mydns.jp/cgi-bin/diarypro/diary.cgi?no=123
であるが、この時、ここまで書いた以上、秋も深まりつつある現在二至っては、これに関連した日記を書かないといけないだろうという事で、今回はそんな日記です。
 
日記の内容は、自分で預言として書いたので覚えています。
で、今となってどうだと言うと、自画自賛になってしまう嫌いはあるが、当たらずも遠からずという感じではないかと思っています。
明らかにハズれたのは
 
1)夏には一旦は収束する。
2)マスクをしない人がほとんどになる。
3)コロナを治療する薬(既存品含む)が出回っている。
 
と言う点かな。
マスコミが相変わらず騒ぎ続けたのと、感染者をカウントし続けた事もあって流行が続いたように感じている方も多いとは思うが、実際には大流行と言うにはほど遠い感染者数で推移していたワケで、そこん所は落ち着いて考えてもらうか、もう一度感染者数の推移をネットなどで確認してもらいたいと思う。
つまり、夏に流行る風邪はないという感じだった。
実際には陽性と診断された患者の中には、相当数の擬陽性=陰性だった方も多数いたので、実感染者数はもっと少なくなるが、それを言い出すと検査を行っていない方も大多数なので、水掛け論になってしまうが、要は夏場の新型コロナはその程度だったという事だ。
それと、今冬に不足して混乱を招いたマスク対策。
政府は、すでに第二波が始まろうという昨今に至っても、結局国民に見える形でマスク増産の下準備は行った形跡がない。この点もわりかし私の予想通りのような気がしている。
あと、新型コロナの完全な治準は未だないが、夏場の中途半端な感染者数のお陰で、結構なノウハウが蓄積されてきているようで、重症者、死亡者の数が格段に減っている。が、残念ながらワクチンはもとより、治療薬の類いも未だに完成の域には達していないように見える。まぁ、それらどちらかでも完成したら、完全にゲームチェンジしているところだが…。
 
と言うわけで、当たらずも遠からずかなって思っております。
しかし、新型コロナに関しては一瞬だったが無風になった時があった。それは安倍晋三氏が総理を辞職した時だった。あの時はマスコミ共の話題が一旦コロナから離れたため、国民もちょっとだけ忘れた時合いがあったように思えたが、情報で民衆をコントロールするのがお仕事の彼らは、この美味しい新型コロナの話題は決して離さず、すぐに話題を戻した。ずっと忘れたままだったら、私の預言はもっといい線いってたのになぁって思おう次第だ(笑)。
 
さて、もうすぐ冬の始まりです。
気温は下がり、空気は乾燥し、ウイルスが舞い散りやすくなる時節を迎えます。インフルエンザとのW流行を指摘する医者の類いもいるようだが、インフルエンザウイルスも新型コロナと同じ「飛沫感染」なので、予防策は同じとなるため、絶対的な感染力でいくとワクチン接種がない新型コロナの方が優勢になると思われる。
11月7日現在、すでに第二波と言うよりも第二幕と呼べるような感染者数の増加が始まっている。
今回は私は預言はしません。推移を見守るのみとしたい。

光触媒がふたたび世間に・・・。

「光触媒」という言葉を聞いた事があるだろうか。
今話題になっているようで、最近ちょっと耳にした・・・という方もいたり、ひょんな事から外壁工事の際に奨められたりしたという方もいたりするのではないだろうか。
この光触媒、実は20年近く前になるが私はこの話に絡んだ事がある。当時も「塗って置くだけで汚れが取れる」という触れ込みで結構な話題になり端から見ていると正統派、勘違い派、詐欺派の業者がそれぞれの思惑の下で、それぞれの営業展開を行っていた記憶がある。
私は直接商売には絡まなかったが、説明だけはしつこい程に聞かされたので「光触媒」とはどういう物かと言う事だけは知っています。
今日はこの「塗っておくだけで汚れが取れる光触媒」の正体とは何なのかについて、サパっと解りやすく書き綴っておきたいと思う。
色々な広告やセールストーク等でミソが付いている、或いは「私はもう知っている」と思っている方も、一旦脳みその「光触媒」の部分だけを白紙にして読んで貰えればと思う次第です。
 
まず「光触媒」というのは、そういう言葉であって薬剤の名前ではありません。その名前の正体は「酸化チタン」という薬剤です。
  
1)光触媒=酸化チタン
 
まずこれを頭に入れてください。
次に、酸化チタンは一体何をしてくれるのかという機能ですが、単純に「水」を「酸素」と「水素」に分解するだけです。
 
2)酸化チタン=水を酸素と水素に分解する
 
以上です。
この2つを覚えると、光触媒の8割を理解した事になります。
で、酸化チタンはこの「水」を「酸素」と「水素」に分解する材料として、太陽光などの「光」を利用します。つまり・・・
 
<結論>
酸化チタンは「光」を材料にして水を酸素と水素に分解する機能を持つ。だから光触媒と呼ばれている。
 
と言うわけです。光触媒についてはこれ以上でも以下でもございません。これ以外の機能があるわけでもありません。~型とか~タイプとか事細かに言われても、要するに光触媒とは結論の通りの機能です。それ以外の機能があるとしたら、それはもはや酸化チタンではなく「別の物」です。
 
では、その酸化チタンを外壁などに塗布すると、どうして汚れが勝手に落ちるという理屈になるのか・・・。
それは、以下のプロセスに拠ります。
 
1)酸化チタン(光触媒)を塗る。
2)そこに汚れが付着する。
3)雨が降る=水分が付く。
4)太陽光が当たる。
5)酸化チタンが雨水(水)を酸素と水素に分解する。
6)分解された酸素(活性酸素)は汚れと結合する。
7)もう一度雨が降る。
8)酸素と結合した汚れが洗い流される。
9)2)に戻る。
 
という事でございます。
光触媒が機能しているプロセスは5)です。
でも消費者的に重要なのは3)と7)です。
このプロセスを経ないと、光触媒は絶対に汚れを落とす事はできません。重要なのは光触媒が「防汚」という機能を発揮するには「光」だけでなく「水」も必要であるという事です。
その「水」は、光触媒が水を分解して汚れと結合する為の活性酸素を生み出す為の「水」と、汚れを洗い流す為の「水」が必要なのです。これを見落としてはいけません。
 
さて、
光触媒が実際にどういう場面で活躍できるかというと、外壁やエクステリア関連の場合は、太陽光も当たるし雨風も当たるので、そういう場所であれば長い目で見れば効果を確認できるようになるかもしれません。逆に陽光は当たれど雨がかからない、又は逆の場合はそこだけ汚れが残ります。なので、効果の出る場所をよく考えて塗布する必要があります。でないと数年後に予期せぬツートンカラーの建物になってしまう可能性があります。
ちなみに鳥の糞とか、泥ハネ、テープの貼り跡等は光触媒では除去する事はできません。また、光触媒が塗布されている上から光触媒を塗布する事もできません。経年劣化で完全に前の光触媒が無くなっているか、除去してから塗布し直す必要があります。耐用年数は外壁塗布放置で約15~20年。フッ素樹脂の耐用年数とほぼ同じです。
しかし、一般消費者にとって重要なのは室内での使用品に光触媒は有効かどうかと言う点でしょう。最近では光触媒で抗菌・抗ウイルス効果を謳った商品も目立ってきましたので、実際はどうなのかと気になっている方も多いでしょう。
まず、光触媒としての酸化チタンが蛍光灯やLED灯の弱い光でも機能するのか・・・と言う点。これは、今も開発と改良が続けられているようですが、正直言って「どうなんだろう?」という感じです。
それと分解と洗浄の「水」をどう調達するのか・・・。
室内の壁などなら雑巾で水拭きも出来ますが、湯沸かし器の上面とかクーラーの吹き出し口とかはそうそうやってられないですよね。そもそもその手間を省く手段として「光触媒」が期待されている面もありますしね。効果を出すのは難しそうです。
次に思いつくのがスマホなどの画面。これは画面からの光がありますので申し分ないと思われますが、はっきり言って「光触媒を塗ったから大丈夫」って使い続けるよりも、こまめにアルコール除菌した方が清潔ですよね。私はそうしています。
あと、マスクなどの衛生用品。これは消費者庁から指導が入った商品もあるようですが、はっきり言ってマスクが光触媒にとって完璧に機能できる環境であるとは私は思えないんですよね。確かに陽光も当たれば吐く息で水分も供給できますが、これもわざわざ光触媒を使わなくても・・・という気がします。
結局アイテム類には光触媒と言うよりもこまめに除菌アルコールで消毒したり交換するのが一番ではないかと思います。そうしないと本末転倒になってしまうのでは無いか・・・と思います。
まぁ、その辺は消費者の方々の判断という事になるのですが、「光触媒」の機能の根本を理解していれば、ちゃんとした説明がなされた商品なのか、胡散臭いセールス商品なのかを判断する事ができるのではないかと思い、今回はちょっと書き綴ってみました。

星空撮影レンズ。

星空の撮影は、私も専門外ではあるがとても興味があって、自分の持っている機材でどこまで撮影できるだろうかと、遊び半分、気持ち半分で過去に何度か挑戦している。挑戦しているうちに馬頭星雲とかアンドロメダ星雲の撮影にも挑戦してみたくなり、ポータブル赤道儀(ポタ赤)を買ってみたりと、本格的では無いもののそれなりに追従撮影までできる機材まで揃えたが、極軸合わせという作業が苦手なのと超面倒なのとで、そうこうするうちにポタ赤はただの回転台として使うようになり、タイムラプスでの撮影を行って最終的に星空動画にするという案配に自分なりに落ち着いた。
 
第1期星空マイブームでは、撮影機材はD90に35mm/F1.8、D7000に15mm/F2.8魚眼、D500に17-50mm/F2.8を付けて一晩で3方向の撮影をやってました。今思うとAPS-Cで、星空レンズ用とはほど遠い機材でしたがそれぞれ個性的なレンズでの3台体制は効率も良く、動画にしてもバラエティに富んだ内容になり一番楽しかった。
 
第2期星空マイブームになると、D500に17-50mm/F2.8、フルサイズのD610に15mm/F2.8魚眼を付けての2台体制になった。フルサイズで使えるレンズをあまり持っていなかったのでこうなった訳だが、面白さは減ったが画質のクォリティは確実に上がった。しかし、上がった分だけレンズの収差とかが目立つようになり、やはり星空の撮影って奥が深いなぁ・・・と思い知らされる事にもなった。ちなみになぜD610なのかと言うと、中古で安かったからD90とD7000を売ってちょっとだけ追銭して買ったという訳です(笑)。
 
さて、コロナ騒ぎを挟んでの第3期星空マイブームはどうするかとなるわけですが、今の私の機材に足りない物は「レンズ」に尽きます。でも、ちょこっと首を突っ込む程度で撮影に興じるなら、フルサイズ用で24mm/F1.8もあるので良いと言えば良いのですが、やはり天の川全体が画角に収まるような広いレンズが欲しくなります。15mm魚眼でそれは可能なのですが、平面も欲しくなるんですよね~。それも星空撮影御用達のようなレンズが・・・。
しかし、星空撮影御用達のレンズとなると、一番有名なのがニコンの14-24mm/F2.8です。キヤノンの機材の人もアダプターを付けてこれを使う人がいるほど有名です。しかし、モノは大三元の一角を担うニコン渾身の名玉ですから、私のような貧乏人には手が出ません。値段見たらぶったまげるぜー(笑)。
あとはライカの何とかとか色々とあるようですが10mm台の超広角レンズって、サードパーティ製も含めて、どれもこれもめっちゃ高いんですよね~~。
ちなみに星空撮影に求められるレンズは、究極を言うと

1)超広角レンズ(10mm台、20mm台でも、う~んって感じ)
2)明るい事(最低でもF2.8、F1.4とかF1.2とかが求められている)
3)レンズ収差が無い事(四隅の星までクッキリと写る事)

という条件が求められます。これらを高次元で実現しているレンズとなると、そりゃ高額になりますわね(^◇^;)。
 
しかし、そんな中でも1本だけ庶民の味方の星空レンズが存在するんです。多分、メーカーも想定外のまぐれの当り玉になったレンズだと思います。それが、サムヤンの14mm/F2.8というフルサイズ対応レンズです。どれも10万円をくだらない超広角レンズ市場にあって、この玉だけは5万円を切ります。安売りしていると3万円台中盤と言う事もあります。

しかし、安いのには理由があります。

それは、このレンズはオートフォーカス機能をはじめとしたカメラ本体との連携機能が全て差っ引かれています。つまりはフルマニュアルのレンズというわけです。この潔さが安さに貢献しているのは間違いないでしょう。しかし星空撮影ではどんなレンズでもフルマニュアルにして撮影しますので、全然問題にならないんですね。なので安さに貢献するこの清廉さは逆にありがたいってもんです。
それとあともう一つ。
製品精度にバラつきがあります(笑)。
これはパソコンを含む電化製品にも言える事ですが、激安品というのは特に当り外れがあるという事です。このレンズも例外では無くモノによっては片ボケとかあります。あと周辺光量も現像ソフトありきなほどあります。つまりそういうことです。

では、なぜこのサムヤンの14mm/F2.8が人気なのかというと、それを差し引いても価格に加えてクォリティが高い超広角での星景写真が撮れるからですね。
 
そんなサムヤンの14mm/F2.8ですが、実は私もずっと注目してました。しかしこのレンズ、ニコン用だけ何故か1万円ほど高いんですね。AEがどうとかって書いてあるんですが、何かややこしいんでしょうね。注目はしていましたが、この「ニコンだけ1万円高い」って言うのがどうも気に食わなくてポチるのを躊躇していたわけですが、この度このレンズがMK2にバージョンアップして新装発売されました。相変わらず「ニコンだけ高い」のは同じなのですが、価格差は6千円と縮まっています。販売店レベルになるともっと縮まるのかな・・・という感じで、久しぶりに注目の1本に繰り上がってきました。そしてバージョンアップ内容も「完全に星景撮影を意識した」物となっています。追加された主な機能は以下の通りです。

1)ピントをロックするリングが付いた。
2)絞りリングのクリックが無くなり無段階にできる機能が付いた。

あと100g軽くなったとかありますが、主な新機能は以上です。1)のお陰でピントが重力で回ってしまうのを防げますので、もうテープで留める必要は無くなります。2)のお陰で微妙な光量調整も可能になります。
このレンズ、これらの機能とニコンだけ価格の縮小で、私、ポチりました(笑)。
 
ファイル 131-1.jpg
横面はこんな感じです。赤いはちまきは無くなってスッキリとしたナウい(死語)デザインになっています。フードは完全固定で取れません前玉は出目金なのでフィルターは付かないので、前面固定のフィルター機材が必要ですね、私はフィルターは使いませんけど・・・。

ファイル 131-2.jpg
これがピントリングを固定するリングです。ただ、カチッとロックってなるわけでは無く、Lock方向に回すと、段々とピントリングの動きが渋くなっていくって感じです。これはありがたい機能だなと思いました。ポチった理由の一つでもあります。

ファイル 131-3.jpg
背面です。電子接点らしき物が見えますが、多分ニコン用だけカメラとのAE機能の辻褄を合わせる為に付いているだけの物だと思います。つまり連携する機能はニコン用にもありません。後玉フィルターも付くようにはなっていませんので本当に潔いですね(笑)。

ファイル 131-4.jpg
これが絞りリングを無段階に出来るリングです。これは絞りロックとは違ってクリック感があるスイッチになっています。FREEにすると絞りリングが絞りリングが多少の抵抗がありつつ無段階に動きます。はっきり言ってこの機能は、特に露出がシビアだったフィルム時代(リバーサルやコダクロームとかの外式)に欲しかった機能ですね。デジタルな昨今に必要かどうかは判りませんが、電池交換とか保温器とかを触っているうちにズルッと動かしてしまったら嫌なので、私は使わないかも・・・。

ファイル 131-5.jpg
D610に付けるとこんな感じになります。
前ブタも凝っていて「SAMYANG」の文字がこれか真っ逆さまになるようにしか付きません。
D610はまったりとした風景撮影やタイムラプスに使う事が多いので、電池交換がやりやすい事もあってバッテリーグリップを付けています。星空の場合はカメラ本体にもバッテリーを入れます。あまり見た目は気にしない私ですが、こうして見るとバッテリーグリップを付けたD610だと、なかなかハンサムさんになってくれますね。
 
さて、あとは実写ですが、これについてはとりあえず星の少ない近所で撮影してみたり、夜景はどうなるのかとか試してみたいと思います。
 
それは次回の講釈で・・・。(ゴダイゴのガンダーラ♪)

個人用途では不要なIT(?)用品。~うれしがりを除く~

生活スタイルがどうのこうのというのもあるかも知れないが、ITを意識した最近のアイテムで、出てきた当初から個人ではまず要らないなと思うものがいくつかあるので、グダグダと挙げてみたい。
ちなみに10年後にどのように発展しているのかという期待も込めて、こうだったら要るかなぁ~という所までも書いてみたいと思う。
 
1)タブレット
その頃発展しそうだった10inch前後のモニターを搭載した超小型ノートパソコンを一気に駆逐してしまったiPad等をはじめとするタブレット。これ、はっきり言って登場した当初から「個人用途ではまず不要」と思った最たる物で、今もその考えは変わらない。と言うのも、タブレットが世間に出回りだした当初から、スマートフォン(以下スマホ)の画面の大型化が進み始めていたからだ。ここで情報弱者の方向けにはっきり言っておきますが、スマホとタブレットの出来る事の違いはスマホは電話がかけられる点。タブレットには電話回線は接続されませんのでWi-Fiのみとなります、それ以外は全く同じです。iPhoneとiPadも同じです。違うのはその画面の大きさというだけです。最近では一部画面の大きさの違いから、出来る事に差別化を図る傾向が見えますが、スマホで困っている事が無いのなら、重くてデカくてデリケートで持ち運びに結構気を遣うタブレットは必要ないと思います。
タブレットが必要な方は概ね以下のような方でしょう。

・営業などで客先で大きな画面で商品を紹介説明する必要がある。
・会社の端末になっていて持たされている。
・出先で少しでも大きな画面でゲームがしたい。
・ちょっとアレで、小さい字が苦手なので大画面が欲しい。

そんなもんです。
何度も言いますが、電話機能を除くとスマホとタブレットは出来る事は全く同じです。残念ながら小型のキーボードをぶら下げてもパソコンぽくなるだけでパソコンにはなりません。スマホ、タブレットは情報端末であり、情報を取ってきて見るのが主体の機械です。パソコンはそれに加えて「情報を自ら作り出す」機械です。だからキーボードが必須なのです。これが決定的な違い。普通にスマホを使ってニュース読んだりSNSやったり写真撮ったりしている人には、わざわざタブレットなんて追加購入する必要ないです。むしろタブレットに10inchクラスのノートパソコンを駆逐されてしまった事に憂いたほうが良いですね。私は一時期パナソニックが力を入れていた頑強なレッツノートのような10inchクラスの小型ノートパソコンが、高性能化して再発展してくれるといいなぁっています。
ちなみに、ネイチャーステージの撮影現場などで、自分の撮った写真を見せてくれるのに、わざわざタブレットを出されるとはっきり言ってちょっと引いてしまいます(^_^;)。アルバム出されたらもっと引いちゃうけど・・・(^◇^;)。
  
2)スマートスピーカー(AIスピーカー)
この声に反応するスピーカーで生活が一変したとか、便利すぎて手放せなくなったとか言う事をネットの書き込みで散見されるが、はっきり言ってどこがスマート(賢い)スピーカーなのか全然理解できない。AIが入っているので、これからどんどん賢くアップグレードされてゆく・・・と、この商品の提灯持ちの方はアレコレと言うが、あのね・・・、AIって言うのは「人工知能」の事なのは分かりますよね。つまり極端な話をすると人間の思考・記憶する部分をソフトウェア技術で再現・実用した物という事になっている。
ところがだ。
今の世に蔓延るスマートスピーカーのどこにその「AI」の片鱗があるのでしょうか。そのスマート何とかってのでやっているのはせいぜい以下のような事だろう。

まずはスピーカーにお決まりの名前で呼びかけてから、

・今日(明日)のお天気は?
・今日は何日?何曜日?今は何時?
・3分(5分)タイマー・・・。要はラーメンorキッチンタイマー。
・~時~分に起こして。(アラーム機能)
・音楽をかけて

などなどってところか。
ちょっと進んでいる方だと

・灯りをつけて(消して)。
・エアコンをつけて(消して)。
・テレビをつけて(消して)。

と、対応の家電製品を操作するのが関の山か。
その他にも買い物が出来るとかあると言うのだろうが、多少出来る事が増えてもそんな事はどうでも良い。
要は上記に挙げた中に「どこにAIの要素があるのか・・・」という事を問うているのだ。はっきり言って全てにおいてただ単に「自分の音声に反応して、それなりに認識しているだけ」ではないか。まさかそれが「AI(人工知能)だ!」とは言いますまい?
 
人工知能を搭載しており、メーカーからのクラウド操作による
アップデートによって日進月歩で進化しているというなら、スピーカーその物が使用者(ご主人様)の行動パターンを学習して、先読みした提案などをしてこなければいけないんじゃないですかね。

例えば、いつもプロ野球を見ているご主人様に、スピーカー側が判断して「そろそろ~様のファンの野球の中継が始まりますがテレビはいかがですか?」とか、「そろそろいつもの昼食タイムですが、良いお店を検索しましょうか?」とか、「この所、揚げ物の食事が多く健康に良くありません、お奨めのお料理をご提案しましょうか?」と言う具合に、使用している「ご主人様」の動向や傾向を「学習」した反応を示すようになっていかなくてはなりません。それが人工知能・・・AIです。
それらを一つでもやって見せてくれるスマートスピーカーとやらは、一体どれでございましょうか?
「そこまでまだAI技術は開発されていない」
と、訳の分からない弁解をしてくる「音声認識ファン」の方に申し上げると、そこまで行ってます。高速道路などの特定の条件下ならレベル5の完全自動運転の自動車だって作れるし、将棋も数万手先まであっという間に読める。何よりも地球を再現してそれこそAIで気象を先読みする事だってできる時代です。今世に出回っている「スマートスピーカー」など、AI開発者からすればAI以前のただのおもちゃです。それに興奮してお金出して買ってくれるんだからメーカーは面白くてしょうが無いでしょうね。
 
とまぁ、ちょっと世間様の勘違いと少々過熱気味のIT関連っぽい二つのアイテムに関して、歯に衣着せぬ物言いで、書き殴らせてもらいました。目の前のスマートスピーカーは、多分10年経ってもアナタの事は全然理解などしてくれてないでしょうね。
要はタブレットとスマートスピーカーって、一般家庭では最終的にどういう位置付けの物になるかというと「食器洗浄機」です。
はじめは物珍しさと喜びもあって使うんだけど、最終的には
 
ウチにもあるんだけど、あまり(今は)使わないねぇ・・・。
 
という位置付けになっていくんじゃないかな。
お金は大事。よく考えて賢い買い物をしてくださいね~。
ちなみに、タブレットで出来る事も、スマートスピーカーで出来る事も、全部お手持ちのスマホで同じ事出来ますよ~。
と言うお話でした。

バディのファンカーゴ4WDに、二代目の4シーズンタイヤを付けました。

2017年12月26日に、初めて取り付けた4シーズンタイヤ。
当時はほぼグッドイヤーのVector4Seasons一択という状況でしたが、3年半も経つと状況は一変しており、ブリヂストン以外のタイヤメーカーが挙って日本の市場に投入してしのぎを削っているという状況に様変わりしておりました。
私の車ステージでは普段はほとんど雪など降らない大阪ですので、夏と冬にタイヤをいちいち履き替えるのは面倒で不経済だし、大体うちにはタイヤにカバー掛けて保管しておける場所などない。とは言え、冬季にはカメラを持って時には豪雪地帯に足を踏み入れるため、チェーン規制の関所をくぐり抜けるスノーマーク入りの冬タイヤが必要な事と、スタッドレス履いてようとタイヤチェーンがないと行けないようなヤバい場所に行く事が殆どなので、オールシーズンタイヤというのは私のニーズに非常にマッチしているのだ。
蒸気の装着日から2020年7月11日に至るまでグッドイヤーのベクターを装着したが、丹波方面での突然の降雪に二度ほど助けてもらっている。私の感覚では8cm前後の積雪なら、難なくクリアしてゆけるほどの性能があった。ただしアイスバーンはスタッドレスでも冷や汗をかく事があるので4シーズンタイヤにそこまでの性能を求めるのは酷という物だ。あくまで簡易クリア用。それ以上はタイヤチェーンを巻くのが正しい用途となると思う。よく言われる晴天時の走行時室内騒音は普通の夏タイヤと変わらない。雨天時のグリップ性能は排雪用の大きな溝が排水に一役買うようで、これも普通のタイヤのように普通にコーナリングを安定してクリアしてゆけます。
あ、ちなみに私その昔ジムカーナをやってました。レースではタイヤでは嫌という程拘らされましたし、フォーミュラニッポンの某チームにサスペンションを供給する某メーカーの開発にも在籍しておりましたので、多少の実体験や知識もあってこんな事も多少書けます。でも今はファンカーゴのただのおっさんファンドライバーですけど・・・。
とにかく4シーズンタイヤは、巷のアンチや一部のショップ店員が力説するほど、どっちつかずの劣悪商品ではありません。特に雪が降ってもせいぜい1日2日という大阪圏では、良い選択肢になると思います。が、ベクターは実質2年7ヶ月ほどしか持たなかったため、やはり減りが早い印象がどうしても拭えませんでした。
というわけで私が二代目の4シーズンタイヤに選んだのは、ミシュランのクロスクライメート175/65 R14です。
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装着直後なのでヒゲが付いています。

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大事なのはこのスノーフレークマーク。このマークがないと冬用タイヤ規制の関所をクリアする事ができません。クロスクライメートにもしっかりと刻印されており「M+S」も入っています。扱いはスタッドレスと同等という事になります。

ファイル 129-3.jpg
4シーズンタイヤで、各メーカーが一番しのぎを削っている部分がゴムの材質と、とりわけこのタイヤパターンですね。クロスクライメートは斜めの溝の先端が交差するようになっており、トレッドに行くに従って溝幅が大きくなっています。溝で引っかけた雪を効率よく外側に排出してゆく工夫が感じられます。副産物としてウェットにも強い理屈も分かります。さらに先端のクロスというパターンのお陰で、他の4シーズンタイヤよりも少し長持ちするのではないかと言われています。実はそれが今回このタイヤを選んでみた最大の理由です。1本1万円と割高ですから、少しでも長持ちして欲しいですね。

ファイル 129-4.jpg
装着したファンカーゴの姿はこんな感じです。
新しいタイヤと言うだけで、少し男前になった感じがします。笑
ちなみにルーフに積んでいる脚立はハシゴにもなるやつで、キャリアの上に乗るために積んでおり、RV-BOXはただのゴミ箱です。

ファイル 129-5.jpg
ミシュラン、クロスクライメートの全体。
ベクターよりもちょっと高いですが、その分いい結果を出してください。ちなみにこのファンカーゴ4WD、現在14万キロオーバーです。まだまだ調子が良いので、いいバディでいて欲しいです。

山椒の鉢植えが枯れ始めた。

こないだから山椒の鉢植えの管理について書き綴っていますが、あれから早速色々と変遷があったので、書き留めておこうと思う。
前回までに話題にして育てていた山椒の鉢植えとその後は以下の通り。

自宅で管理(南側日当たり良好)
A)葉山椒 異変あり。
B)朝倉山椒 多少異変あり。
C)ぶどう山椒 異変なし。

実家で管理(北側昼から夕方にかけて日当たり)
D)葉山椒(地植え) 異変あり。
E)朝倉山椒 異変あり。
F)ぶどう山椒 異変なし。

以上となっています。異変ありのものを順番に書き留めておきたいと思います。
まずA)の葉山椒はこんな感じになりました。
ファイル 128-1.jpg
何も変わった事もしていなかったが、梅雨入りした途端に葉を落とし、現在ではほぼ棒だけ状態になっています。ちなみに軒下なので雨は被りません。しかし・・・幹がまだ緑色なので「休み」に入った可能性がある。いわゆる「死んだフリ」ってやつ。実際にB)は真夏日の間は葉を茂らせず、少し涼しくなってきた秋口から成長を再開しているので、まだわからないので乾燥気味ではあるが水やりは続けています。

写真の枚数の関係で掲載していないがB)の朝倉山椒は相変わらず元気。しかし下の方の葉が黄変してきており、上の方の葉も香りがほぼしない事から、梅雨明け間もなくして「夏休み」で葉を落とすかもしれない(笑)。

唯一の地植え株である葉山椒のD)は、こんな感じです。
ファイル 128-2.jpg
写真では後方半分が枯死したような感じになっているが、現在は手前の部分も同じく立ち枯れしたような状態になっている。A)と品種が同じで状態も似通っているが、こっちは地植えなので私は「嫌な予感」がしました。で、隣の月桂樹の鉢をのけるとその予感が的中している事を悟ることに・・・(;゚ロ゚)。
なんと、鉢裏にコガネムシの成虫がいたのです。と言う事はこの土中にはコガネムシの幼虫が巣くっている可能性が大ということです。コガネムシの幼虫は土中でほぼ植物の種類を問わず新根の部分を食欲に任せて食べまくります。なので、突然枯死したような状態になり、手遅れになると風で倒れるほどの根無し草にされてしまいます。D)の葉山椒は奴らにやられている可能性大というわけです。このコガネムシやネキリムシ等への土中害虫への対処は専用薬もあるようですが、予め土に混ぜ込んでおくタイプの物はあまり役に立ちません。薬剤が流れ出した頃にコガネムシが産卵すると、その手の薬は後撒きでは効かないことを私はすでに経験しているからです。後撒きでも効果を如何なく発揮するのはオルトラン粒剤のDXの方です。余談ですがオルトラン粒剤DXは、はっきり言って植物を育てるなら必ず買っておいて損はない万能薬です。特に室内で観葉植物を育てる場合は最初に一撒きしておくと、葉ダニや小バエが湧かず、綺麗な新葉を生やしてくれます。ただしハーブや果実など収穫する植物の場合は30日間は収穫できなくなるので注意が必要です。また今回のように地植えの土に撒いてしまうと、ミミズなどの有益な虫も死滅させてしまうので有機的に土壌作りをしている場合は禁忌の薬剤ということになります。
今回もこのD)の葉山椒の周囲にオルトランを撒いたところ、その後雨が降って土中に薬剤が染みこんで効果が出たようで、早速2匹のコガネムシの幼虫が地上に出てきて半死状態になっておりました。やはり犯人はこいつらのようです。
しかし、食べるのは新根が主なので、このサイズの山椒の場合だと太い古い根がやられていなければ復活する可能性があるので、しばらく様子を見たいと思います。

最後のE)朝倉山椒ですが、こんな感じです。
ファイル 128-3.jpg
これが一番状態が良かったように見えてたのですが、実はこれが一番先の梅雨入り前に葉を落とし始めました。しかし、原因は不明で幹が緑色なのでこれも「死んだフリ」と判断して、現在も水やりに注意して管理を続けています。
 
さて、6鉢のうち半分が葉を落とした山椒ですが、実は我が家には昨年購入してずっと「死んだフリ」をしていた葉山椒の40cm位の中株があり、その株が最近になってとてもゆっくりですが新芽を吹き出し始めました。昨年の秋に葉を落として、実に8ヶ月ぶりの成長です。山椒って本当に奥が深い、言い方を変えれば訳の分からない植物ですね。
ブドウ山椒の二株に関しては、我関せずという感じで超ゆっくりと成長?を続けています。
ファイル 128-4.jpg

ちなみに山椒に振り回されている間に、プランター栽培していた「激辛番長」というししとうが結構収穫できました。
ファイル 128-5.jpg
家庭栽培ではなかなか激辛にならないという話もありましたが、うちの場合は大体70%位の割合で「当たり」が混ざっています。さらにそのうちの20%に「大当たり」が混ざっているという、ある意味スリル満点なししとうになりました。
唐辛子類はあまり虫もよらず、私のようなド素人にも育てやすいですね。秋頃まで収穫できるとの事ですのでたくさん採れるといいなぁなんて思ったりしています。

山椒の木とおまけのオリーブの木。

先日からの山椒の木の栽培の続き。
 
現在は私の自宅で葉山椒、朝倉山椒、ぶどう山椒を各1鉢。
実家の方でも葉山椒(地植)、朝倉山椒、ぶどう山椒各1鉢を育てている。いづれも今年の春に購入して実験栽培しているわけですが、植え替えをしたにも拘らず現在の所は枯死する事無く栽培で来ている状態だ。
ちなみに自宅の3鉢をグループA、実家の3鉢をグループBと呼ぶことにしよう。
グループAは南向きの日当たりの良い場所で早朝から15時位まで直下に日が差す所に置いてますが、ぶどう山椒のみやや日陰になる場所に置いています。どちらかと言うと強光下での飼育という事になると思います。剪定は一切行っていません。水やりは鉢の表土が乾いたら鉢底からしみ出るほど水をやります。が、乾燥にも弱いとの事なので、そうではない場合はシャワーではなくキリに切り替えて葉水をやるように水やりをしています。キリモードは枝にダメージを与える事無く水やりができますので結構使っています。
気になるのは、朝倉山椒とぶどう山椒に関しては、植え替えしてから成長がぴたりと止まっている状況である事。小苗だった葉山椒のみがゆっくりではあるが新芽を出しつつ成長している状況だ。

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これがぶどう山椒。少し半日陰になる奥ばった所に置いています。
枝がお行儀が悪いので支柱で誘引矯正しています。一番あげは蝶が卵を産み付けてゆきます。植え替えてから成長が停止している。(-_-;)

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続いて朝倉山椒。唯一の越冬株である。15cm程で我が家に来たが、今は50cmを超えている。しかし、これも植え替えてから成長が鈍っている状況だ。

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この春に10cm程の小株で購入してきた葉山椒だが、若株だからか何とか土に順応して成長して今では20cm程に成長している。
 
山椒の成長の調子を見る簡単な方法は、葉を指で少し擦って匂いを嗅いでみると良い。順調に成長し、盛んに枝を伸ばしている個体は割とどの葉も香りが強いが、成長が停止していたり、弱っている場合は葉を擦っても叩いても殆ど山椒の香りはしなくなってしまいます。こういう個体はほぼ間違いなく新芽も枝も伸ばす事無く、成長が停止しているはずだ。こうなると、放っておけば間もなく葉を落として棒状態になってゆくと思います。山椒は落葉樹なので、これが初冬の季節なら問題はないのですが、成長期であるはずの梅雨入り前や秋口だったりするとちょっとややこしい。なぜややこしいかと言うと、山椒には「死んだフリ」があるからだ。(;^ω^)
ここからは私の経験則だけど、山椒の木が「何だか環境が変わった」と認識してしまうと、山椒はその成長を一時停止して、必死で環境に適応しようと努力します。が、その適応力はあまり高くないので、適応できなかった時は二度と新芽を出す事なくそのまま枯死してしまいます。しかし適応できると早ければ春先、遅ければ梅雨入り前辺りで新芽を出し始めます。枯死しているかどうかわからない時は、5月中旬まで待って主枝の先の方をハサミで切って、幹の中身が乾いているかどうかで判断できます。幹汁が染み出すようだと生きていますが乾いていると、その山椒は残念ながらすでにこの世にはいません。
山椒の厄介な所は、この葉の香りが無くなって=株が弱っていても、ほぼ何も対策を行う事ができない点にあります。もっと良い条件を…と考えてさらに大きな鉢に植え替えたり、根洗いをして土を変えてしまう等をやった日には、ほぼ間違いなく枯死します。ならば枝葉を減らして負担を減らしてやろうと青枝に剪定を行うと、栄養を取り込む事もできなくなってこれまたさらに株が弱ってしまいます。20cm程の小苗を買ってきて、料理用にと葉を取りまくっていると、いつの間にか調子を崩して枯れてしまったというのはこのパターンです。葉を摘んで料理に使うには、少なくとも3年位問題なく育っている環境に適応した山椒から利用すると言うのが良いと思います。
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一方、実家で育てているグループBの山椒ですが、こちらは1日3時間程の西日が当たる北側の環境で育てています。掲載できる写真の枚数の関係で掲載は次回に譲りますが、こちらのグループは全て順調に育っています。葉山椒は完全日陰ですが鶏糞がたくさん含まれた地植えという環境の強みもあって非常に順調です。
ぶどう山椒はグループAの物と同じく横枝を支柱で矯正していますが、こちらからも新芽を伸ばしていますし、朝倉山椒は下枝の葉は枯れて葉を落としている物の、新芽を出しているので問題は出ていません。こう考えると、山椒の木は南側の日当たりのよい場所よりも、北側のやや涼しい半日陰のような場所の方が適しているのかも知れません。
今のところ、特に山椒の木だから特に栽培が難しいという感覚は私にはありませんが、水やりに気を遣うのと、アゲハ蝶などの天敵に常に気を配らなければならないという、やたらと手がかかるという面倒さだけが際立っている感じはありますね。

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ちなみにこれはおまけのグループAろ一緒に育てているオリーブのネバディロブランコ種。オリーブは植木屋さんに買いに行くとやたらと高額な感じがする植木ではありますが、実はも萌芽力が非常に強く、割と3年ほどで大きく育つので、特に必要でなければ始めから数万円もするような太く大きな株を購入する必要はありません。
ただ知っておいた方が良いのは、2種類の品種を同時に購入しないと実がなりにくいという特性がある事です。何がどれか分からない場合は、とりあえずネバディロブランコを買ってもう1本は花期の近いミッションかルッカを買っておけば無難です。ただここで思うのだ。
 
同じオリーブを2鉢も置くのかよ…。
 
しかも、結構育つし場所も取るしな…ってなもんですね。
そういう方に裏技です。
まず、500~600円で売っている柔らかい幹の若い苗をセオリー通りに2品種購入します。
少し大きめの深い植木鉢(7~8号位)を用意します。
2本のオリーブをベンジャミンのようによじって1本の木のように仕立てて植えこみます。上手くよじれない場合は、ビニタイなどを使って括り付けても構いませんが、あまりキツく括ると成長した際にビニタイが取れなくなってしまいますのでゆるめに…。
これで、2品種を1鉢に植える事になって場所も取らず手間も1鉢分で、尚且つ実もなりやすくなります。実はこの手は佐藤錦とナポレオンなどの高級サクランボにも使えたりします。が、サクランボは低温飼育が必要なのと、矮小化が難しいので一般家庭での飼育は難しいと思います。私は現在、単体結実の暖地サクランボの矮小飼育に挑戦していますが、なかなかハードルが高いです。これについてはまた次回の講釈で…。

エアダスターをやめて・・・。

仕事柄、エアダスターを使う機会がとても多く、カメラのメンテナンスでも使う機会がある為、事ある毎にエアダスターをホームセンターや雑貨屋さん等で購入していたのですが、逆さ噴射OKとなるとこれが1本4~500円前後もしてボディブローのようにジワジワとお財布に響いてくるんですねーー。
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で、
世の常としてネットでのまとめ買いが少しでも安く買えると言う事で350円/本×24本+消費税と言った物を買っていたのですが、節約して使っても使用頻度からして3~4ヶ月で無くなってしまうので、2回リピート購入した所で何だかバカバカしくなって買うのを止めて、ちょっと一考する事にしました。
  
実は自宅には小型ながら15年位前に買ったコンプレッサーがあるので、エアガンを付けて使用しまくっています。コンプレッサーがあるならコストがやたら掛かるエアダスター等買う必要は無いと思うのですが、知る人は知っての通りコンプレッサーって作動音がハンパなくウルサいんですね。いや、ウルサいと言うよりもやかましいという部類です。
私が長年使用しているコンプレッサーは、アネスト岩田というメーカーのラパンという12L容量の日曜大工用の物で、これでも当時はかなり静かな(感じがした)コンプレッサーでした。
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12Lというエア容量には不満は特にないのですが、しかしながらタンクが満タンになるまでに6~7分ほどかかり、満タン状態から1分ほど噴射するとまた再充填のやかましい音が鳴ってしまう為、夜に使用する事はほぼできませんでした。
また、置いている場所の制約上、エアホースを家の中に引き込む事が出来ず、室内での使用も不可能な状況でした。 

しかし、
時代は進み、最新のコンプレッサー事情をネットで調べてみると、小型でめっちゃ静かな作動音のコンプレッサーが、安価(2万円位)でわんさかと販売されているではありませんか!(Oh!カルチャーショック!!)
と言うわけで、1回12000円というエアダスターの大量購入が馬鹿らしくなったわけであります(計算では半年位でペイします)。
で、どの機種が私のニーズに合うかを色々と勘案した結果、EARTH MAN(高儀)というメーカーの容量13Lの静音コンプレッサーを、在庫ありになっていた某有名ネットショップでゲットしました。
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注文して、なんと私の気が変わらないうちに発送してしまえと言わんばかりに、翌日にドカンとデカい箱で届きました。さすがヨドバシですね(言ってしまったし・・・笑)。
ちなみに高儀というメーカーは、私はずっとあちらの会社かと思っていたのですが、よくよく調べると新潟県にある慶応年間から存在する日本の老舗メーカーだったんですね。実は電動ドリルドライバーも高儀製の物を使っていて、安価でなかなか良かったのでコンプレッサーも高儀の物を選んだ次第だったりします。日本製となるとちょっとうれしいですね。
で、コンプレッサーですが、箱は大きいですが、中身を出すと50cm×50cmで幅が30cm足らずなので思ったよりもコンパクトです。
形式名はACP-13SLAとなっていました。
この「SLA」と言うのが「静音モデル」のようです。
実はこのシリーズには更に小型の10Lのタイプと、上は25Lと39Lの物がありますが、10Lの物には「SLA」は付いていません。が商品紹介には「静音」となっていて、室内用途でこじんまりと使いたい方が購入されるようですが、私的にはめちゃくちゃ爆音です。気密値の高い家や部屋だと近所迷惑にはならないかも知れませんが、家族には不評を買う事請け合いです。静音を求めるなら高儀の場合は13L以上のモデルを購入するのが正解だと思います。

さて、新しいコンプレッサーですが、写真を見てもお分かりの通り、放熱板が2つ付いています。これは圧縮空気を作るのに2つのピストンを使う事を意味しています。これがどうやらSLAの意味であり静かな作動音を醸す秘密のようです。他メーカー製のコンプレッサーも静音の物は大抵2つ(多い物は4つ!)付いています。しかも倍の速さで充填されますので、明らかに今使っているコンプレッサーよりも満タンになって休止するまでの時間が早いです。
それに・・・。
何と言っても、本当に静かです。
いや、静かって言うと誇張になるので訂正すると、今まで使っていたシングルピストンのコンプレッサーよりも遙かに静かで嫌みの無い作動音です。
何と言えば良いんだろう・・・。
従来は「ガラガラガラガラ・・・・・・・・・」
という感じの破裂音的な感じが延々続く感じでしたが、このコンプレッサーは、
「シャカシャカシャカシャカ・・・・・・・・・」
という摩擦音的というか、そんな感じですので、充填作動するとウンザリ・・・という気分にもあまりなりません。これが時代って奴かという感じです(笑)。実際に部屋の壁近くで作動させて、夜中に外に出て騒音を調べてみましたが殆ど気にならず、まず近所から苦情が来るような事は無いだろうと言う程度でした。とりあえず私の環境下では深夜での作業もこれで可能になったと思います。
 
で、このコンプレッサーは室内用で、実際に私もエアダスターの替わりと言うか専ら室内で使用する事を目的に購入しましたので、ホコリがそこら中に飛び散ってしまう通常のエアガンは使用しません。あれは引き続き従来のコンプレッサーに任せます。
室内用でエアダスター代わりに使うのは、ホビー用のエアブラシのペンです。こう言うの・・・。
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何故か、かなり昔に買って、今持って使った事が無いエアブラシのペンが、何とコンプレッサーに接続できる変換端子付きで置いてあったのを復活させました。
早速コンプレッサーに繋いで使用してみると、殊の外使いやすいです。エアの勢いも強いので細かい所のホコリを吹き飛ばすにも充分の出力です。室内なのでエアでホコリ等を吹き飛ばす一方で、バキューム(掃除機)で吸い込むという事をやるのですが、そのバランスも良さげです。
明日は圧縮空気から水分を除去するフィルター(これを付けないと精密機械類には使えない)を購入、取り付けて実際に仕事で稼働させたいと思います。
ちなみに、エアダスターは客先では使わないといけないので、不要になるわけではありませんが、購入数は劇的に減らせる事になりそうです。

難物と言われる山椒の木を育ててみています。その2

山椒の木の栽培の前回までのまとめ。
 
1)室内での栽培はLEDの補助光を使ってもほぼ不可能。室内栽培約2週間でほぼ枯死が確定する。
2)葉色が濃い緑色の株は弱光下、黄緑色の株は強光下で育てられた株なので、それを目安に栽培する場所を決める。違うと葉を落としたり成長が止まったりして株が弱る。
3)大きな株ほど、環境変化に弱い。
 
と言う感じです。
わずか半年で2本の山椒を枯らしてしまったが、2)が分かったのは収穫だった。実際に弱光下と強光下の葉色の差がどれくらいあるかと言うと、かなり差があるので写真で比べて見て欲しい。
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左が最近購入したブドウ山椒の株で、購入時も園芸店の軒下の日陰に置かれていた。右は昨年から我が家の南側の玄関口に置いている朝倉山椒の株で、真夏の炎天下はまだ経験がないが、秋~春にかけて1日4~5時間は確実に日が当たっている。光の加減もあるかも知れないが、それを考慮しても葉色にかなり差がある事に気付くと思う。ブドウ山椒の方は、当初日光下に置いていたが、写真のように葉がちじれて、枝先も水切れをしたようにナヨっとしおれた感じになるのを毎日繰り返していた。枯れたブドウ山椒がそんな感じだったので、今は奥の明るい日陰に置き、さらに朝倉山椒の枝葉で陰になるように対処している。右のこの朝倉山椒は前回朝倉山椒Bとして紹介した物だ。強光下の環境に順応し、今は50cm程に育って大きな葉を何枚も付けている。
勢いを感じたので春先に植え替えを敢行した訳だが、山椒は移植を特に嫌う植物だという話は、園芸ファンにも有名な話だ。つまり山椒は根を触られるのを極端に嫌う特性があるようだ。その他にも土が変わるのも嫌う傾向が強いようで、その原因は根張りが浅く、吸水が苦手である事も影響しているようである。だから植え替えをした途端に生育が止まって最悪は枯れ始めてしまうという事が起こるわけだ。
そんな山椒の植え替えの適期は生育が止まっている真冬の棒状態の時だとされる。休眠状態なのでその間に土環境を変えてしまえば環境変化の負荷が最小になって、結果成功確率が上がるという理屈だ。もちろんこれをそのまま実行すれば良いのかも知れないが、それでは実験にならないので、ある程度の仮説を立てて植え替えてみる事にした。その為に、以下の山椒を用意した。
 
1)葉山椒を昨年秋に購入した。晩秋に葉を落としたが春先に新芽が膨らみつつあるのを確認し、枯死していない事を確認した株。
2)北側1日2時間程度日が差すブドウ山椒Aと、先ほどの南向きの日陰に置いたブドウ山椒B。
3)地植えにした葉山椒の小株2本(AとB)。
4)北側の夕刻になると強光が差す朝倉山椒。
5)南向きの強光下に置いた小株の葉山椒C
 
仮説と言うのは私の私見ではあるが、山椒の植え替えに失敗するのは、土の変化ではないかと実は思っていて、植え替え前の土質と植え替え用土の土質との差が、余りない場合は持ちこたえるし、差があると枯死してしまうという訳だ。
しかし、
各生産者の元で、それぞれのノウハウに応じて育てられてきた山椒の土質と同じ用土を配合するなど到底不可能なので、ここはクセのない配合の用土で育成してみる事にした。山椒を育てる平均的な用土の配合比は、腐葉土5、赤玉土(小粒)4、パーライト1である。パーライトは不要かも知れないが、入れた方が確実に排水性は上がるので、ここはおまじない気分で配合しておいた。山椒用の植木鉢の王道も通気性が程よい駄温鉢とされているようだが、一から買い揃えるのは大変なので、プラスチック製の鉢も用いた。
この用土に、購入時のポットよりも2回りほど大きなサイズの鉢に3月下旬辺りで植え替えた所、結果は以下のようになった。

1)の葉山椒であるが、株全体のあちこちから新芽が吹き出つつあったが駄温鉢に植え替えた所で成長が停止し、中途半端な新芽の状態となっている。場所はほぼ変えていないので、やはり土質の変化に敏感に反応しているようである。5月中旬現在も新芽は青いままで中途半端に停止している。昨年購入し冬越しをしてきた株なので踏ん張って欲しい所だが…。
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2)ブドウ山椒Aは、プラスチック製の深鉢に植え替えたが、現在の所は問題は出ていない。弱光下で育った葉色なので北側の場所は良かったのかも知れない。ブドウ山椒Bも弱光下飼育の株のようだったので、南向きではあるが日陰になる場所に置いている。こちらも問題は特に出ていない。

3)地植えにした葉山椒は、完全に日陰になる葉山椒Aは生育が悪く、生育の勢いが上がってこない。少し日の当たる葉山椒Bはゆっくりではあるが成長している。
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4)北側の朝倉山椒は、現在一番好調に育っている株と思う。10cm弱の小さい株ではあったが今は30cm以上に育っている。が、そろそろ夕刻の西日がきつ過ぎるのか、葉が枯れてきている部分があるのが気になる所だ。
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5)南向きの葉山椒Cは小さな株ではあったが6号の駄温鉢に植えている。これもゆっくりではあるが問題なく生育している。
 
これらを踏まえて考察すると、小さく若い株ほど環境変化の順応性が高く、土質や環境が変わる植え替えにも比較的強いという印象だ。つまり、山椒の苗木は品種に関わらず大きめの株を購入するよりも、若い株を購入した方が、植え替えの失敗が少ないという事だ。実際に、葉山椒ではあるが、小さな株で購入し鉢植えに1株、地植えに1株植え付けたが、どの株も枯れる事無く生育しているし、順応も早く新芽が出るまでが早かった。一方の40cm位の接木の葉山椒は、植え替えた途端に生育が止まり、どうなるか分からない全く逆の状況となっている。
という訳で、今回の教訓としては、

1)購入する山椒の苗は、できるだけ若い株を購入する。
2)若い株は、真冬の棒状態でなくても植え替えにほぼ順応してくれる。また地植えの場合は元肥が施された土でも順応する。
3)鉢植えの植え替え用土には腐葉土5、赤玉小粒5、または赤玉4にしてパーライト1を混ぜ元肥は行わない方が良い。
4)30cm以上の中株を購入した場合は、真冬になるまで購入した状態で育てる。真冬の棒状態になってから大きめの鉢又は地面に植え付ける。施肥はしない。これで春先に萌芽が無い場合は、6月初旬位まで様子を見る。それでも新芽がない場合は枯死している可能性が高い(幹の上の方を切断して中が乾燥していれば枯死しています)。
5)共通して言える事だが、購入時に付いている土は絶対に崩さない事。そのままポットから抜いてそのまま鉢または地面に植え付ける事。土を落とした瞬間に、その株はほぼ枯れる。また根を洗ったり肩の土を落としてもいけない。
6)一度置き場所を決めたら動かさない事。一方からしか光が入らないからと言って鉢を回したりするのもダメです。

という感じですね。
残るは水やりと剪定と言う日頃の管理ですが、これについてはまだ私は四季を通して山椒を育成していないので何とも言えませんが、水やりに関しては山椒の野生下での生育環境を再現するような水やりをすればよいと思います。野生の山椒の木は、日照時間が1日数時間とそれほど長くない所で、ジメジメした所に自生しています。という事は、割とジメジメさせておけば良いという事になりますが、鉢植えという限定された土環境の場合はそう単純にはいきません。いつもジメジメさせていると白絹病という治療不能の病気に罹ったり、根腐れして枯死してしまうからです。鉢植えの水やりは表土が乾いたらたっぷりやると言うのが基本です。しかし実はこの表現にも落とし穴があります。表土が乾いても中の方はたっぷり水を含んでいるからです。そこへまた水をじゃぶじゃぶやると水のやり過ぎになって根腐れしてしまいます。かと言って葉が萎れてしまう程控えると、水をやれば戻りますが、それを何度か繰り返していると株が弱ってしまいます。このタイミングが難しく「水やり3年」とも言われる所以でもありますね。私の場合は、表土が乾いていたら鉢を持ち上げて重さで判断します。ある程度まだ水があるなと思ったらやらなかったり「霧」モードにして葉水だけで終わらせたりします。たくさん葉を持っている株は、蒸散が盛んなので水がすぐ切れますので毎日水の含み具合を触ったり持ち上げたりしてから水やりを判断します。日陰にある鉢は、基本的に2~3日に1回です。朝一番にやるのが良いとよく言われますが、私は専ら夜にやります。なぜなら朝にやると特に強光下の鉢は、中のたっぷりの水がお湯になってしまうからです。試しに日が当たっている時の鉢を触ってみてください。めっちゃ熱いですから…。

という訳で行きがかり上、たくさん購入してしまった山椒の木ですが、できるだけ長く、そして立派に育ったら良いなぁと思っています。まだまだ分からない事が起こりそうですが、それらも記録して、また日記に記したいと思います。

難物と言われる山椒の木を育ててみています。

新型コロナの影響で、撮影行どころではありませんので、自宅と職場で植物栽培などを実体験を踏まえるべく挑戦してみております。
 
植物栽培は元々嫌いな方ではなく、実は観葉植物なら二十代の頃から色々と育てておりますが、最近は料理に使える事からハーブをちょこまかと栽培しては乾燥させたりして、実際にオーガニックで育てたハーブを料理に使ったり、オリジナルのハーブソルトを作ったりしております。料理にハーブの要素を加えるだけで、味に深みが出たり、見た目がリッチになったりしますし、何よりもハーブを料理に振りかける自分に、ちょっと酔ってしまいますね(笑)。
で、そのハーブもバジルやローズマリーなど外来の物が多いのですが、日本にも世界に誇れるハーブがございます。それが「山椒(さんしょう)」でございます。
「山椒は小粒でピリリと辛い」などと申しますが、山椒の辛さと言うのはワサビや辛子とは違っていて、舌先が痺れるような感覚になるのが特徴ですね。中国ではこの山椒の辛さの事を「麻(マー)」の辛さと言います。中国には日本の山椒よりも「麻」の辛さが強い品種があり、赤い実を付けた姿から「花椒(ホワジョウ)」と呼ばれ、乾燥させた実の皮が調味料としてよく使われていまして、その代表選手が「麻婆豆腐」ですね。麻婆豆腐の麻はこの「麻」から来ています。余談ですが、唐辛子の辛さは「辣(ラー)」と呼ばれ、これは辣油(ラー油)に代表されます。この二つをラーメンに入れた物が「麻辣担々麺」として親しまれていますね。
 
閑話休題。
この日本の山椒は、中国花椒程の痺れはなく、ほんのりさわやかな山椒の香りと風味を嗜む形で利用されますが、どうもこの独特の香りと痺れが苦手で好き嫌いが分かれるようです。私も子供の頃は苦手でした。が、いつの間にか痺れの方が病み付きになり、今では鳥の照り焼きや丼物にも山椒を振りかけるようになりました。
山椒の木は基本的に捨てる所がないと言われます。
葉は生ならパチンと叩いてツマに添えたり、乾燥させて粉末にしたものを香りづけに使いますし、実は佃煮にしたり、乾燥させて皮を粉にした物はうなぎ屋さんで見ますし七味にも入っています。木の皮も粉にして利用する地域もあるようですし、花も花山椒と言って使われます。大きい木になった山椒は切り出して擂粉木にされますね。山椒ってホント優秀な木ですね。
今回は、自分への備忘録も兼ねて、山椒の木の栽培について自分なりにちょっと分かった事を書き留めておこうと思います。

山椒の木の栽培は、難易度で言うと超Aランクと言われています。つまり、長期栽培が非常に難しいと言われております。その難易度を少しでも下げる手段は、気候や条件の整った土地に地植えをするという事になるのですが、多くの場合はやはり鉢植えでそこそこの条件を与えて、こじんまりと、それでいて料理に使える位に便利な山椒として、できるだけ長く育てる…と言うのが希望になるのではないかと思います。
そんな山椒の木ですが、春先になるとホームセンターの園芸コーナー等で手軽な価格で苗木が販売されたりします。冬場も専門店では販売されていますが、落葉樹なのでただの棒が土に植わっている状態で「売れないので裏に置かれている」事が多いようで、声をかければ売ってくれる事もあるようですが、お勧めはやはり春先のお手軽価格の山椒だと思います。

まずは山椒の入手ですが、とりあえずざっくりと園芸店で出回っている山椒の品種を記しておきます。

1)葉山椒…多分、一般には山サンショウと呼ばれている物だと思います。雌雄異株(見分けは困難)なので、雌雄の株が揃っていないと結実はしませんが、葉の香りが強いので「葉山椒」として販売されているのかなと理解しています。小苗が安く売られているのでどうしてもこれを結実させたい方は6株位買って固めて栽培して花芽を咲かせて見分けるしかありませんが、あまり意味はないと思います。

2)朝倉山椒…品種改良されたもので、棘がなく単株で結実します。成長が早くやや大きめの実がたわわになる(らしい)ので、実取りが目的なら雌雄異株の山サンショウよりもこちらがおススメです。が、葉の香りは山サンショウが勝っていると思います。実生株と接木株があります。20cm~50cm位の株が1000~3000円位で販売されています。最近では接木の台に秘密がある頑丈な「スーパー朝倉山椒」と言うのも販売されているようです。全く初めての方にはこれが良いかも…。

3)ブドウ山椒…朝倉山椒の優良株を更に改良したものと言われています。大粒の実がブドウのようになる(らしい)事からこの名前になったようです。100%接木株になりますが、接木の朝倉山椒と並べられると、素人にはほぼ区別がつきませんので「ブドウ山椒」として販売されている物を信じて購入してください。少し割高で栽培難易度は朝倉山椒よりも上に感じますが、育ててみる魅力を感じる山椒です。

4)花山椒…花を利用する山椒のようです。私は園芸コーナーで販売されているのをまだ見た事がありませんし、あまり興味がないのでここでは割愛します(笑)。
 
さて、普通に入手できる種類はざっくりと上記の1)2)3)です。
私はこの超A級に難しいと言われるこれら山椒を「鉢植え」で、どこまで育てられるかに挑戦してみました。

とりあえず何もわからないので、栽培実験用として通販で50cm位に育った「ブドウ山椒」を3000円程で購入しました。実験用にするには勿体ない感じの見事な株でしたが、気分は観葉植物です。基本的にそんな感じでOKと言うネット情報もありましたので、超A級とは言う物の、長年観葉植物をあれこれやってきた私は、ちょっと山椒をナメていました。
私は強烈に西日が差し込み、3年間すくすくと育っているウンベラータやフランスゴムが並んでいる窓際に、そのブドウ山椒を置きました。秋口であったという事もあって、アゲハ蝶などの幼虫が付くのを避ける意味もあったので「部屋で育ててみよう」と思ったのです。更に補助光として育成用のLEDライトも上部から10時間当てて光合成を促しました。
その1週間後に20cm位の朝倉山椒の株を2つ追加購入し、1つはブドウ山椒と同じく部屋で、これを朝倉山椒Aとします。もう一つは日当たりのよい南向きの自宅の玄関口に置きました、これを朝倉山椒Bとします。
山椒は移植、つまり植え替えを嫌う植物のようで、ほとんどの場合が植え替えを機に枯れてしまうようです。なので、これら3株は植え替えずに植え替え適期とされる休眠期の真冬まで、柔らかいポットのままでそのまま栽培する事にしました。
昨年の秋は、ダラダラと暖かい日が続いたからでしょうか、購入後からポロポロと落葉して殆ど棒状になっていた玄関口の朝倉山椒Bが10月突然新梢を出し始めたのです。
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一方の部屋の中でぬくぬくと過保護に育てているブドウ山椒と朝倉山椒Aは、そのままの姿で成長が止まったままで、葉も次第にポロポロと落ち出してきて、朝倉山椒Aの方は購入後2週間ほどで完全に棒だけの状態になってしまいました。朝倉山椒Bは新梢を出しているのに、全く違う状況です。その後、落葉が止まらないブドウ山椒の方を試しに、朝倉山椒Bと同じ条件の所に持ってきて様子を見てみました。

結果は対称的な物でした。
朝倉山椒Bはひょひょろと新梢を順調に伸ばして一気に大きさが40cm程にもなったのに対し、ブドウ山椒は落葉が止まらず、ついに成長する事もなく棒だけ状態になってしまいました。ちなみにブドウ山椒の方の写真が、なぜか紛失してしまい、ありません…。(;^_^A
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葉に安定した物が感じられませんが、新梢を伸ばすという事は、この朝倉山椒Bは環境に順応しつつあるという事を示していると思われました。観葉植物の経験上、購入後=条件が変わった後の新葉は変形した物が多いので、この状態であると思いました。
一方気になるのは朝倉山椒Aとブドウ山椒です。成長せずに落葉だけした状態は、環境変化に適応できていないかも知れないのです。とりあえず、ブドウ山椒はそのまま冬を越させる事にし、朝倉山椒Aも葉が無くなったので、実家の北向きの1日数時間だけ日が差す場所で冬越しをさせてみる事にしました。
 
~数か月後~
 
結果から申しますと、朝倉山椒Aは4月上旬になっても新梢を吹くことはありませんでした。念のため幹の部分をハサミで切ってみた所、完全に乾いていましたので枯死と判断しました。
その1か月後の5月中旬にも、長らく棒だけ状態だったブドウ山椒も、思い切って幹の上部をカットした所、完全に乾いており。これも枯死と判断しました。
教訓としては、強い光が差し込むと言ってもガラス越しの光では山椒の栽培には全く使えない光量であった事です。また育成用LEDライト(よくある赤青の物ではなく、観賞用にもできる白系の物です)で補助しても光量は足りない事が分かりました。つまり、山椒は野山で育つというその性質上、室内や温室での飼育には向いていない事がこの2株の山椒が教えてくれました。
私の実感としては2週間ほど室内で過ごさせると、その山椒は殆ど枯死するのではないかと思いました。
一番良いのは、購入時にどのような環境下で育ってきた山椒かを聞くことができればよいのですが、ホームセンター等では無理ですので、自分で想像するしかありません。と言ってもある程度株から読む事ができます。葉の色が濃い色をしていれば1日数時間の日光下や弱光下で育った可能性が高いです。この場合は、大きい株である程日当たりのよい直遮光に置くと、順応できずに一気に葉を落として株が弱ってしまいます。販売されているのは殆どこの感じですので、他の鉢植えの陰になる場所とか、明るい日陰か午前中または夕方だけ日が当たるような場所で育てるのが良いと思います。今回のブドウ山椒がこれでした。
葉色が黄緑色や、やや薄い場合は強い日光下で育っている株と思いますので、南側の陽光がよく当たる場所においても適応できると思います。春先から売れ残って、秋の店の片隅に追いやられていたような株が割とこの感じです。今回の朝倉山椒ABは正にこれでした。こちらは逆に半日陰などに置くと成長が止まって、やはり株が弱ってしまうようです。
こうしてみると、ブドウ山椒も朝倉山椒Aも、私の対応が逆でまずかった事が分かりました。
 
さて、一方の朝倉山椒Bの方は、日当たり良好な場所で12月初旬にはその成長を止め、落葉しましたが、春先の3月上旬から再び成長をはじめ、安定した新葉を出しながら現在は50cm以上に成長しています。
注目すべきは、春先一番に花芽を出した事です。これが結実すれば面白いのですが、まだ株が若いので厳しいかなと言う感じですね。しかしこれは、完全に今の環境に順応した事を示しているようです。こちらは成長が再開した辺りで、ポットから二回りほど大きな駄温鉢に植え替えを行いましたが問題なく今も成長しています。
植え替えなどに関しては、次回に持ち越したいと思います。

また、春先の新株シーズンに当たって、葉山椒3株、朝倉山椒1株、ブドウ山椒2株も追加で購入し、それぞれ違う条件下で栽培実験を行っています。超A級に難しいと言われている山椒栽培の所以が、段々と分かってきます。
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