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冬の武装化完了。w

そろそろ山の木立も枯れ葉を落としきって、野鳥や風景撮影の季節到来となりました。私も例に漏れずちょこまかと1、2泊のプチ遠征や1週間単位の撮影行に出掛けるのも、この季節からです。
私の遠征は高速には乗りません。とにかく一般道をひたすら走って目的地に辿り着きます。宮城県の伊豆沼、福島県の三春地区、熊本県など普通に行きます。私の感覚では大阪発だと仮眠や食事も無理なく取りながら、ぼけーっと三日三晩も走っていると北海道以外の場所へは例外なく到着する気がしております。
当然宿も取らずに車中泊です。高速代と宿代を節約して、自炊で食いつないでゆくと、かなりの節約ができます。
「せこい旅行だ・・・w」
とリッチな人は笑うかも知れませんが、実は写真撮影を目的にしていると、最終的に行き着く先はこのようになってしまうんです。絶景が眼前に現れる時刻は殆どが日の出間際の早朝だったり、夕刻のゴールデンタイムなので、宿泊に旅館やホテルなどを取っても、指定する時刻に到着出来なかったり、食事も取れなかったりする事が殆どなんですね。だからせいぜい素泊まりの宿って感じ。それでも時間に遅れたり後発組になってしまうと撮影場所が無かったりして臍を噛む事にもなったりします。だから現場近くで車中泊に落ち着いてゆくんです。あと高速道路ですが、これに乗ってしまうと撮影のスケジュールをびっちり決めてしまわなくてはならなくなるんです。つまり目的地まで一直線に行ってしまう為、かえって柔軟な撮影が出来ず、窮屈な遠征になってしまうんですね。一般道だと思わぬ所で虹が出て奇麗な景色に出くわしたりしても容易にカメラを向ける事が可能ですし、天候の急変などで予定を変更しても容易に対応出来るのです。なので、私からすると、むしろ高速乗って撮影現場に出向いたりしている人を見聞きすると、逆に窮屈で可愛そうな遠征をしているんだなぁ・・・って思います。まぁ、元々私には放浪癖がありまして、高校時代から駅ネしながら気ままに撮り歩いていたと言うのもあるんですが・・・。(^_^;
駅ネの学生時代は夏限定でしたが、車中泊の現在は完全に冬です。キャンピングカーならいざ知らず、普通のクルマの車中を宿にする場合は夏よりも冬場の方がやり易いです。
夏場は暑苦しくて寝てられません。かと言って窓を開放して寝てると虫が入ってきたり、騒音がうるさかったり、治安上の不安も付きまといます。経験的に言いますがサンルーフもダメですよ。それに野菜や肉などの食料系もクーラーに入れておいても気を抜くと腐ってしまいます。また、汗をかくので着替えもたくさん必要になりますから荷物も結構嵩張るんですね。
一方冬場は過酷な感じはしますが、とにかく暖を取る努力をすれば乗り切る事ができます。衣服や寝具の「保温」グッズやノウハウは、夏場の「保冷」よりも圧倒的に多いし、やり易いんですね。食料系も保存しやすく、気温が一桁台の真冬だとルーフキャリア等のボックスにそのまま入れていても冷蔵庫代わりになるほどです。
季節を通して注意しなければいけないのは、絶対にエンジンをかけっぱなしで就寝しない事です。これは排気ガス由来の一酸化炭素中毒になる危険があります。たまに居たたまれない事故に発展しているケースが新聞に載りますよね。クルマは停車したら原則エンジンを切りましょう。命を守る事になりますし、併せて燃費を稼ぐ事になります。とりあえず、車中泊初心者の方は、夏場ではなく、日々冷え込む晩秋から初冬にかけての1、2泊から始めるのがお奨めです。
 
さて、話が逸れまくりましたが、要約ファンカーゴの冬の武装化がやっと完了したよ。
四駆になってヘッドライトがHIDからハロゲンになったので、とにかく暗かったのでLEDに変えました。
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ネットで4000円位のヤツなのですが、かなり明るいです。でも最近の車検官はLEDを嫌う傾向にあるようで、明らかに明るいLEDを光量不足と言って車検不通にし、昼行灯のようなハロゲン光で車検を通すという傾向を強く感じます。要は純正以外は気に食わんという感じ・・・。面倒くせぇなぁ・・・。でもとにかく現実としてLEDにしたことで明るくなりました。
それと、雪中作業の為のワークライトをルーフキャリアに取付けました。
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48Wタイプが2灯という圧倒的な光量を誇ります。ちなみにこの場合は、あくまで作業灯として設置しなければいけないので、運転席から点灯出来ない事、走行中は点灯しない事、作業灯の表示をする事などのルールがあります。当然、運転席からは点灯出来ません。写真では見えませんが「作業灯」の表示がしてあります。って言うかこんなもん走行中に点灯したら、対向車はパニックになって、最悪事故ってしまいますよ・・・。レンズカットがないのでめっちゃくちゃ眩しいですし、フォグランプにもできません。でも実際の消費電力は13W×2位だそうです。LEDって本当に省エネですね。
走行中と停車中の明るさアップは完璧になりましたが、問題の冬用タイヤ・・・。
実は例のアレが入ったとの事で、本日取付けて参りました。
グッドイヤーのベクター4シーズンズ・ハイブリッドというオールシーズンタイヤです。
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夏でも走れるタイヤらしく速度耐性はH。高速道路も不安なく走れます。(スタッドレスだとQなので120km/hまでだよ)
冬用タイヤらしく「SNOW」や雪だるまマークも入っています。これで堂々と冬用タイヤ規制の関所もクリア出来ます。
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クルマ関係者から頻りに言われていた「走行音」ですが、実際に走ってみた感じでは普通のタイヤと全く同じでした。都合良く雨も降ってくれたのでウェットシーンでの走行も試せましたけど、これも普通のタイヤと全然変わりませんでした。まぁ、今の私はええ歳のおっさんですので、そんなモーレツな走り方はしませんので、分からないだけかも知れませんけどね・・・。笑
タイヤパターンは、こんな感じです。
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V字の彫りが目立つ、やはり一般的なタイヤとはちょっと違う感じのするパターンですね。これが雪道や凍結路ではどの程度の性能を発揮するのかは、また機会が巡ってきたら記したいと思います。あと、耐久性能についても今後どうなるか見物です。
ただハッキリ言える事は、一部のお店の人等が言っているような雰囲気とはまるで違うという事です。曲がりなりにもF1に大量にタイヤを供給出来る程の規模を持つグッドイヤーが、何年もかけて開発したタイヤです。雪道専用に開発したスタッドレスよりも雪道性能は劣るかも知れませんが、まがい物では無い事だけは確かです。少雪地域に住む人にとって、画期的なタイヤでありますように・・・。

冬用タイヤ。

過去の日記で幾度となく書いておりますが、毎年この季節になると考えさせれてしまうのが「冬用タイヤ」。
正直言って大阪という温暖で一冬に1~2回、しかも10cm程度しか積もらない・・・それすらもない年もあるような少雪地帯で、冬が来たからと当たり前のようにスタッドレスタイヤに入れ替えると言うのは非常に面倒で不経済感を覚えるのだ。実際に大阪では一部の地域と帰省の事情がある人を除いては「持っていない」という人の方が圧倒的に多いだろう。実際に私の知人も持っている者は皆無だ。
 
しかし、私の場合、撮影で地方へ行くと冬用タイヤの規制があったりすると、やはりノーマルタイヤではクリア出来ず、関所は通して貰えない。
「なら、買えば良い。」
そう、その通り。買えば良いのです。スタッドレスを・・・。
買うのは簡単です。ここは端っこではありますが大阪の一角です。田舎と違って車庫から数分も走ればタイヤ屋さんなどあちこちにありまして、入手してタイヤを入れ替える事など造作もございません。しかし、外した夏用タイヤの保管が大変なのですよ。タイヤってきちんと保管しておかないと劣化が早い、しかも4本分の体積もそれなりにあるので、やはりそれなりの場所がいるんですな。これが問題なのよ。そんなもん放置しとけるような広大な庭なんてあるかよ。毎月5000円も払って貸倉庫なんて借りてられるかってなるんです。だから私のような者でも躊躇するんですよ。だって、スタッドレスなんて大阪だと、単にたくさんタイヤをすり減らす為に買うようなもんだし、雨の日は逆に滑るし・・・。
 
しかし、地方の冬用タイヤの関所はクリアしたい・・・。
 
そう、その為だけに絞って今回は今履いているタイヤの交換時期も来た事なので、思い切ってオールシーズンタイヤを選んでみました。有名所ではオーツタイヤとグッドイヤーのようですが、グッドイヤーの方が一日の長があるような気がしたので、Vector 4seasons とか言うのを買ってみました。これだと雪上性能もそこそこあり、SNOWマークも入っているので関所もクリア出来ます。あとは スタッドレスでも入ってゆけないような山に入るので、タイヤチェーンで乗り越えてゆけば良いのです。
このタイヤ、大阪では割と重宝されてるのかなと思ったら、意外にも在庫している所が殆ど無いんですね。某有名チェーン店(Auto何とかって所のSuper版)に行っても「どっちつかずなんでお奨めしませんよ」と吐き捨てるように言われた揚げ句、スタッドレスを奨められる始末。ややカチンときたので「あなた、実際に履いて走ってみたの?」と聞いてみたらモゴモゴ返事になったので、実体験もなしで感覚で言ってるんでしょうね。
というわけで別の店で注文しました。
こちらでは興味深いので、乗り心地とかよかったら教えてくださいって言われました。何だか、フィルム時代にILFORDのXP2を初めて導入した頃に状況が似ているなぁ・・・。って感じ。
ちなみに冬用だろうと夏用だろうと、運転が荒かったり下手くそだったらどっちを履いても事故る確率は同じ。要は運転次第です。
ちなみに私は高速道路には乗りません。
遠征時の移動は、深夜の一般道路をのんびりとひた走るのが常です。その方が燃費も伸びるし、思った所で寝られるし、気が変わって目的地が変わっても容易に対応出来るし・・・。 
 
と言う訳で、今グッドイヤーのオールシーズンタイヤの入荷待ちです。何年持つか知りませんが、今年の冬装備とすり減ったタイヤ交換は何とか完了しそうです。

カメラ用リュックを新調。

Lowpro製のフリップサイド400AWというカメラリュックを使っていたのですが、昨年購入したD500が思いのほか大きいので少々役不足になった感が露呈してきましたので、D500にバッテリーパックを付けて150-500mmのレンズを付けたまま無理なく収まる容量のカメラ用リュックを新調する事にしました。
フリップサイド400AWの良い点は、何と言っても地面にリュックを下ろす事なくカメラの出し入れが出来たり、レンズ交換ができる点。
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これが気に入って買ったようなもんなので、後継のリュックも同じシリーズの大容量版であるフリップサイド500AWにする事にした。っていうか何年か前から目を付けていたんだけどね。最近になって少しデザインが変わって500AW2にバージョンアップしていた事もあって、心に決めて某Yodobashi梅田へ行ってみた。
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過去に何度か手に取ってみたのだが、買うつもりで改めて手に取ってみると、色々と細かい点まで見て考え込んでしまう物である。とにかくメインで使うし、あまり買い換えたくない物なので尚更だ。
しかし、400AWの唯一の問題となっているのがリュックの厚みが足りなくなり、D500になって背中に異物感を感じるようになった事だ。しかもそのD500も横向きに入れている状態である。500AW2は厚みもあって見立て通りすっぽりと収まってくれそうだ。当然その他にも付随させるであろう細かい標準系や単焦点レンズも数本楽に収まる容量だ。色はちょっとお洒落(?)なデジタルカモかな・・・。などと見ていたのだが、今年初めに車載移動用に購入したVANGUARD製のXceniorを思い出し、そちらのコーナーも見て見る事にした。
ちなみに私が買ったXceniorはショルダータイプの一番大きなヤツ。41かな。以前はプラケースに入ったレンズを車に積んで、現地で400AWにいる物だけを放り込んで現場入りしていたが、このバッグにしてからは運転中にレンズに気を遣う事もなくなった。ドアツードアの現場ならそのまま下ろす事もある。
そんなVANGUADコーナーだが、いやぁ・・・かーっこいいねぇ。実はXcenior41もその頑丈さとデザインに一目惚れして買ったんだよね。しかし高いんだよなぁ・・・なんて思いながら見ていたら、やはりカッコイイ物欲を刺激するような商品がありました。

VANGUAD ALTA SKY 53
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買いに来たLowpro500AWよりも一回り大きく、しかも頑強そうで、カメラマン好きのするような機能も色々と盛り込まれているという・・・。今年の2月にラインナップされたようで、なんとドローンの収納も可能だとの事だ。私には500AWが完全に霞んで見えてしまった。(;^ω^)
収納室へのアクセスは500AWと同じく背面側から、つまり500AWと同じ事が出来る。プラス上面もパカッと開いてスルッと取り出す事も可能になっている。容量も一回り大きいだけあって7L多い34Lだ。多少自重はあるが、それを補って余りある魅力が私にはあった。
ちなみに似た形で51Dという商品もあるが、こちらはドローンが内部に収納出来るのと荷室が2つになっている。容量的には53よりも少し減るがドローンな方にはこちらの方が良いでしょうね。
 
しかし・・・。
 
良い物は、それに比例して大きな資本が必要になるのが世の常だ。
どうせ諦められる程の価格なんだろうな・・・等と思いつつ値札を見ると、なんとこれが500AWとほぼ同じお値段だった!!
しかも「今だけ価格」とかいうタグが付いていて、更に3000円引きなのだという。つまりざっくり2万円!!
 
それを見た瞬間、思わず私は500AWの事は忘れ去り、店員にALTA SKY 53を取り外して貰ってレジでチンしていましたとさ・・・。
 
さて、このリュックの使用感はまたの講釈で・・・。
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海水魚水槽のお話し。

今回は珍しく(?)写真以外のネタ。
ホームセンターやちょっとしたペットショップにある熱帯魚コーナーに足を踏み入れると、今もよく見掛けるのが南の島系の珊瑚礁の海を切り取ってきたかのようなカラフルな海水魚のレイアウト水槽。
到底一般的なご家庭には設置できないような大きな水槽と豪華な装備で飼育されている物もあるが、最近とりわけ目に留まるのが、25cm程の小さな水槽でイソギンチャクとクマノミをペアで飼育しているような、ちょっと昔なら考えられないようなシンプルな設備の海水魚水槽だ。
ちなみに熱帯魚と海水魚。一般の方には同じ物に聞こえるかも知れないがその手の方の間では前者が熱帯地域に生息する淡水魚を指し、後者は読んで字の如く熱帯の海に棲息する魚である。淡水と海水の違いがあるのだから、当然の如く飼育方法は違うし、飼育する難易度も実は海水魚の方が私の感覚では100倍は難しい。更に設備や生体などにかかる金銭も100倍かかるという感じです。今回は主に後者の海水魚の飼育に関する事をウンチクしてみたいと思います。
ちなみに私、淡水魚も海水魚も飼育歴は意外に長く、特に海水魚に関しては最終的に飼育方法と飼育に関する事において、一つの結論を導き出しています。だからウンチクできるのよ(笑)。それはまぁ後に述べるとして、本題に入りたいと思います。
 
ペットショップの入口辺りに、「こんなんどうですか?」と言わんばかりに、小じんまりと置かれた熱帯の海の切り取り水槽をみて、これなら我が家でも飼える!癒やしの空間を作りたい!と、海水魚スイッチが入ってしまった方も少なくないのでは無いだろうか。
で、思わず店員に「これはどうしているんですか?」
みたいな事から聞いてみたりして・・・。w
 
しかし、店員に話しかける前にここを読んでいるあなたはラッキーです。まずここで警告です。
 
あなたが見た(見てきた)その小じんまりとした海水魚水槽、実はとんでもないコストと手間がかかっております。その「私にもできそうな癒やしの海水魚水槽」こそが、沼への入口なのです。
規模の大小に拘わらず、海水魚を飼育するためには、以下の機材が"最低限"必要になります。最低限です。
 
1)水槽。これは基本。大きければ大きい程飼育には有利だがコストも比例して上がる。
2)密閉型外部式パワーフィルター、つまり濾過槽です。昔よくあった水槽の上に設置するやつは駄目です。45cmなら90cm用、60cmなら120cm用を買ってください。或いは2個。オーバーフロー式は高価だし床の補強も必要になる事があるのでここではパス。とにかく3層以上は欲しい。私はエーハイムの2236という製品を使っていましたが、オールインワンでなかなか使い勝手が良かった記憶があります。濾材もそのまま海水で使えます。
3)メタルハライドランプ。或いはそれに匹敵するLEDライト。LEDの方が電球の発熱が圧倒的に少ないので現在ではこっちが主流かな。
4)クーラー。これが買えないなら海水魚飼育はあきらめる事。実際の海のように水温を一定に保ち好条件を維持するためには絶対必要。これも45cmなら90cm用と2クラス以上の物を選ぶ。ショボいのを買うと水温を下げるのに時間が掛かり電気代も余計に掛かるしうるさいし排熱で部屋も暑くなるぞ。ちなみに照明はLEDライトが良いのはそういう事。
5)プロテインスキマー。細かい泡立てを行って海水を貧栄養に保つ機材。小さい水槽なら小型の外掛け式の方が水槽内のスペースを犠牲にしないのでお奨め。水槽内でのエアレーションは不要になる。
6)ヒーター。余程安物のクーラーでない限りヒーター用コンセントが付いているので、サーモスタットが内蔵されていない物を選ぶ事。これによりクーラーに温度管理を一任できるのだ。ちなみにこれも大きめの物を買う事。安物を買うと温度が上がり切りませんよ。
7)底面濾過フィルター。意外と使わない人が多いが海水魚飼育では必ず使う事。
8)水中用パワーヘッド。つまり水中ポンプ。これは底面濾過に接続して底水を吸上げるために使います。逆に接続すると、一部で流行っている吹き上げ式になるが、実際は底砂が踊ってとか想像のようにはなりませんし意味もありません。素直に濾過をするために吸上げる事。これスゴく大事なんです。
9)珊瑚砂(粗め)。水槽底面や外部式濾過槽に入れたりします。
10)珊瑚砂(細かめ)。一番上に敷いて綺麗に見えるようにします。お金に余裕がある方はアラゴナイトサンドとかライブサンドを使っても良いけど、私は高価なだけであまり意味はないと思う。
11)人工海水の元、比重計、水温計。海水を作る三種の神器。天然海水は熱処理が必要なので人工海水の元が結局安上がり。最初の頃は大量に要るので一番デカい物を買って置いた方が結局安上がりになる。
12)RO水。400円/10リットル位かな。結構高いよ。水道水でももちろん構わないが、水槽を回して2週間もするとコケだらけになるのでRO水を使った方が飼育は楽になる。金にモノを言わせて利を取るのは海水魚飼育の基本理念だ。最近は少し大きめのスーパーやペットショップでも有償で提供している。自分で作る装置も売っていますがメンブレンとか消耗品がバカ高いしRO水を作るのも時間がかかる(経験者は語る)。結局私は知り合いからRO水を貰ってました。
13)ライブロック。4000円/1kg位かな。SランクとかAランクのハイグレードな物を水槽の容量の10%以上の目方を目安に入れる。60cm標準水槽なら64リットルなので大体6~7kg。あまり入れすぎても水槽内で澱みが出来てよろしくないです。ライブロックは字の如く生きています。魚水槽だけでも強烈な照明を使うのは、実はこのライブロックの石灰藻を育む為であります。これを入れると水質は立ち所に海に近付きます。

以上です。お金かかります。(笑)
早速Amazonとかチャームとかで試算してみるといいです。げっ!てなると思います。どんなに小じんまりとした水槽でも、海水魚水槽である以上は、上記のどれも省く事はできません。設備の一部を省く事=確実に生体の飼育難度は上がる=コストと手間が増える=結局長期飼育は出来ない。という等式が成り立ちます。
そう、海水魚飼育とは金に物を言わせて癒やし空間を作り出す道楽だったのです。
ちなみに死んだらまた生体を飼う・・・という、事であれば金魚鉢で金魚のように飼う事も出来ます。ただ、淡水魚のように鼻上げして空気を取り込む方法すら知らない海水魚は、2日と持たないでしょうけど・・・。
つまり何年も海水魚をやっていた私の海水魚飼育に関する結論の一つがこれです。
 
「海水魚は、飼う物にあらず、見に行く物である。」
 
要するに、ペットショップや水族館で子供と一緒に、
「わぁ、きれいだね!」
ってやっているのが一番平和だと言う事だ。
 
それでも沼に入ろうとするバ・・・じゃなかった方はいる訳でして、そういう方のために、少しでも平和に長期飼育できるよう、上記の機材を使った海水魚水槽のシステム構築を書き記しておきます。最後に驚愕の言葉を述べるとして・・・(笑)。
 
水槽は大きい程有利だが実は60cmだとコストはかなり上がる。それに60x30x36の標準的なサイズの水槽は、実は海水魚水槽には向いておらず、できるだけ深さのある物が良い。色々使ってみたが、コスト的にもスペース的にも一番良かったと思えたのがADAが出しているキューブガーデンという水槽で横45x高45x奥30cmというガラス水槽。ADAが出しているだけあってお洒落だし信頼性も高い。お値段は14000円位だが、置いている店が少ないので通販で購入した方が良いだろう。深さ45cmは有難い深さ(後述)で、容量も50リットル程度なので、コストも下がるのでお奨めだ。

水槽を置きたい所に置いたら、底面濾過槽セットするが、後の目詰まりを避けるためにキッチンネットなどでくるんで輪ゴムなどで止める。吸上げ口には水中ヘッドを接続する。水中ヘッドの高さは任意で良いが低い(深い)と交換する羽目になった時に面倒なのである程度高い位置が良いと思う。次に珊瑚砂(粗め)をどっと水槽に放り込む。厚さは50mm位かな。この時点で後戻りできないよ。
その上にこの後放り込む細かい珊瑚砂と混ざらないように、網戸の網などを敷き詰める。ここはきっちりやっとこう。隅は少し折り返しを付ける位でも良い。全面からの見てくれは悪くなるかも知れないが、あくまでシステムを構築している気分でやって欲しい。その上に2cm位の珊瑚砂(細かめ)を敷き詰める。
それができたら、ここで人工海水を作る。まだ入れない。
買ってきたライブロックの封を解いて、げんこつ位の大きさの物を取りだして袋に入れ、金づちで叩いて砕く。あまり細かく砕いては駄目。2~3cm位の塊が主流になる程で良い。砕いたら、それを水槽の中に満遍なくばらまきます。これが後に嫌気性バクテリアのエサとなって水槽維持を助けてくれます。ここがミソなんだな・・・。
その上に3cm位の珊瑚砂(細かめ)を更に敷きます。
破片ながらもライブロックが入ったのでここで人工海水を珊瑚砂が隠れる位まで入れます。その上に更に網戸の網などを先ほどの要領で敷き詰めます。これで嫌気層と栄養層の出来上がりです。
ネットを敷き詰めたら、5cm位の厚さで最後の珊瑚砂(細かめ)を敷き詰めてください。好みでアラゴナイトサンド等を敷いても良いです。ただしオーストラリアの白い砂など、あまりに細かすぎる砂は底面濾過槽の吸上げに影響したり、水流で舞い上がったりしますので、私的には珊瑚砂(細かめ)が下限だと思います。最後の珊瑚層を敷いたらヒーターをセットします。壁面に吸盤で付けてもいいですが1ヶ月もすると吸盤が剥がれますから、珊瑚砂に半埋めするなりしてセットした方が良いです。続いて外部濾過装置の配管も行います。よく底面濾過槽と直結する人がいますが、意味が無いので独立してセットします。本能的に背面の角にセットする人が多いと思いますが、海水魚水槽ではライブロックを中央に組み上げますので、実は背面の真ん中にセットする方がスッキリします。この時点で外部濾過装置、クーラー、プロテインスキマーをセットして主用機器類をスタンバイ状態にします。独立式の電源タップを使うと便利ですね。まだ電源は入れませんよ。
さて、一方で底床を敷き詰め終わった所で15cmの高さを使いました。海水魚飼育には深さのある水槽が良いと言った理由、45cmの深さが有難いと言った理由はこういう事だったのです。60cm標準水槽だと高さは36cmなので21cmしかレイアウトの高さが取れないんですね。しかも60cmなのでライティングでコストもかかりますよね・・・。
さて、先述のサイズの水槽ならレイアウトスペースは幅45x高30x奥30cmあります。ここにライブロックを組み上げます。
ライブロックを組み上げる前に、組み上げる高さを見込んで人工海水を入れましょう。あまり多いとライブロックの体積で溢れるので少なめに・・・。
ライブロックは自由に組み上げて構いませんが、裏表があるので赤い石灰藻がたくさん付いている表面が上になるようにしてください。光が当たらない部分の石灰藻は早い段階で死んで白化します。
あと、珊瑚砂多少埋めてもいいのでしっかりと組む事。その為に5cm敷いたのです。背面ガラスにもたれかけたりはできたらしない方が良いです。水に澱みが出来るし掃除もしにくくなるので、できるだけ中央に盛り上げる形で組んだ方が良いです。
ライブロックが組めたら、所定の水位まで海水を入れます。最後に照明をセットして水槽の準備は完了です。照明については24時間式の電源タイマーを接続しましょう。水槽にもきちんと昼夜を作ってあげる訳です。
さて、水槽のセットアップが出来ました。
水槽内はライブロックだけがレイアウトされていますが、水は濁っています。本当に上手く行くのだろうか?等とおもいつつ電源タップのスイッチを入れてください。なお外部式濾過装置には起動方法が各製品にありますのでそれに従ってください。
全てがうまくできていると、水が勢いよく各装置類を駆け巡ります。海水魚飼育水槽の起動です。30分もすれば濁っていた水槽も次第に透き通り、翌日には驚く程透き通った水になっているはずです。
水温は26~27度にセットすると良いでしょう。私は冬季は25度、夏期は27度にセットしていました。
照明は水槽と言うよりもライブロックに当たるように調整してください。場合によってはスポット光が必要な場合もあります。ライブロックも今後入れる珊瑚やイソギンチャクなども南海の強烈な日光下で生を育んできた生き物ですから、それらを再現する必要があるのです。
しかし魚や軟体動物などの生体が入れられるのは1ヶ月程先になります。まだ水槽は起動したばかりで、濾過バクテリアなど有益な微生物が些少なためです。しかしライブロックを中心にそれらは次第に増えてゆきますが、微生物には餌が必要です。それはアンモニアだったりします。アンモニアは魚の糞から得られます。そこでパイロットフィッシュと言って、デバスズメなど安価で温和で丈夫な魚を2匹程入れてバクテリアを増やすという事をする人が多いのですがパイロットフィッシュといえども生体ですし、本命の魚でなければ愛着も今イチ湧きませんし、死んでしまう事も多いです。そこで私の場合は魚が入っていない状態でエサを毎日一つまみづつ入れます。アンモニアは腐敗したエサからも出るからです。そうする事でパイロットフィッシュを入れる事無く1ヶ月程でアンモニアを分解するバクテリアが湧き、続いて亜硝酸を分解するバクテリアが湧いて濾過槽内に活着します。こうなると一定量の生体を入れる事ができるようになります。
始めからたくさんの生体を入れないで、少しづつ様子を見ながら入れてゆきます。サラサハタなど始めは小さいですが、最終的に70cm位に育ってしまう魚とか、中・大型のヤッコ類等は他の魚を圧倒していまいますから避けた方が良いです。またイザリウオなど魚食性の強い魚も避けましょう。何しろ海はおろか大型水槽にもほど遠いスペースですから、小型の魚が5匹程度で満員です。一般家庭で気軽に立ち上げられる海水魚水槽はそんなもんなのです。
珊瑚やイソギンチャクは入れる前に海ぶどうなどが生育できるかどうかを見計らってから入れると良いでしょう。海草類が融けてしまう水槽では、大抵軟体系もすぐに死んでしまいます。
生体を入れたら、後はあまり触りすぎない事です。バタバタと生体が死んでゆく場合は大抵は水に原因があります。軟体の場合は照明の光量なども原因の場合があります。しかしそれらを何とかしようとして色んな添加剤や薬液を入れてみたりするのは良くないです。死滅したら生体を減らし、水の安定を図る事です。ライブロックが白化していたらライブロックを取り替える・・・と言う具合です。とにかく触りすぎない事。機材は上記の物で充分です。嫌気性バクテリアが低床内で活着し、この海水魚水槽が完全に起動するのは、実は1年近くかかります。それまでは無関心気味で良い位です。
 
ちなみに私はこのシステムにオリジナルのサイフォン式の造波装置(作り方はノウハウなので内緒)を足して、5年程足し水だけの長期飼育に成功しています。最後は状態が良くなりすぎたのか珊瑚が産卵をしてしまい、水槽が白濁し、一気に崩壊してしまいました(生体は知り合いの飼育者に寄付しました)。つまりこのシステムは私の海水魚飼育を色々とやった結果の結論的なシステムなのです。ベルリン式とかモナコ式とか何だとか世間様も色々とやっていますが、珊瑚が産卵にまで至った人は少ないと思います。でも考えてみれば上手く行っても崩壊するのが海水魚水槽なのかなという結論にも思い至ってしまったので、私はこのノウハウを胸に海水魚飼育の全てをたたんでしまいました。
よかったら、上記の方法を試してみてください。
 
なお、当方は責任は一切持てませんし、ご質問にもお答えできませんので悪しからず・・・。

Nikon SnapBridgeについての続報 (iOS10.3.2)

なんと、iPhone7Plusに入れたSnapBridgeとD500のそれが、今日になって再び連係動作を始めたので続報です。
 
事の発端は以下の通り。
 
4日の日曜日に、前々から気になっていたSIGMA 30mm/F1.4 DC Artを要約購入した直後、大阪駅前をステージにD500で撮影した画像を懐に入ったiPhone7PlusにSnapBridgeを使って送り込んでやろうと、iPhone7の方は正常に動いている事を前提にして、久しぶりにD500をRAW+JPEGの撮影モードに切り替えて、画像の自動転送をONにして撮影してみた。
ちなみに私の経験では1ヶ月以上開けて、こういう「正常に動作する事」を前提にした無線系の連係操作を行った場合、結果としてほぼ確実に正常に動かない。(笑)
適当に10枚程撮影した所で、適当な所に腰を掛けて懐からiPhone7を取り出して画面を見てみたところ・・・。
 
うん、思った通り全く画像が来ていなかったよ。(;・∀・)
 
SnapBridgeのアプリを起動し直して、しばらく放置しても転送は始まらない。D500のスイッチを切る入るして見るが、沈黙を保つ事数十秒・・・。何も起こらないばかりか、その後はD500を見失い、大阪駅前ではペアリングさえ出来ない状況に・・・。で、先日のiOS10.3.2では現在ノーサポートとニコン様に言われた日記へと概ね話は繋がってゆく訳です。
 
大阪駅前ではできなかったペアリングは、なぜが自宅へ帰ってくるととりあえず完了でき、カタチ的には連係動作準備完了状態になっていたが、今日AF調整をするためにD500をいじっていた所、いつの間にかiPhone7に画像が転送できている事に気が付いた。
以前のiOS10.2の時はiPhone7とD500がBluetoothで繋がり、SnapBridgeを起動すると、しばらくしてからD500の転送待ちJPEGがあると転送がヒラヒラと始まったが、現在はそう言う感じはない。
 
そこで・・・
 
どういうタイミングで画像が転送されるのかを試行と観察をしてみると・・・。
Bluetoothで繋がる前、或いは自動転送OFFの状態の時にD500でJPEGまたはRAW+JPEGで撮影すると、D500には転送待ちとしてのJPEG画像が溜まる。
その状態から、Bluetoothで繋ぐ、又は自動転送をONにして転送される状態にする。この状態にしても既に撮影済みの画像はiPhone7には(今日は)転送は始まらなかった。
放置していると数秒でD500からはBluetoothのマークが消え、iPhone7もBluetoothのアイコンがグレーアウトした。つまりスリープのような状態になった。当然転送は始まらない。
次にD500を手に持ってAF-ONを押したり、シャッターを半押ししてAE動作をさせると、Bluetoothが動作しだしてiPhone7と繋がった。
で、
「実際にJPEGまたはRAW+JPEGで撮影した。」
すると、D500に溜まっていた画像も含めて、iPhone7へ一挙に転送が始まった。溜まった分も転送するので多少時間はかかるが、ずーっと見ているとそのまま無事に全画像の転送は終了した。
その後は、操作をしないとBluetoothは切れるが、D500の撮影操作をするとすぐにiPhone7と繋がり、撮影すると片っ端から転送を始めるようになった。途中でRAWのみに切り替えると、当然転送は行われない。再びJPEGかRAW+JPEGにすると転送は普通に行われた。
 
要はD500の撮影するタイミングで転送が行われるようだ。
 
これはSnapBridgeの仕様が変わったからなのかなぁ・・・。私的には以前のように繋がったら溜まってた分を転送してくれる方が良いのですが・・・、これだと最低1枚撮らないと撮り溜め分が転送されないし、結局転送されるんだったらその方が面倒がなくて良いと思うのだ。っていうか、これがiOS10.3.2の場合の不具合だというなら、話は別なんですけどね・・・。
とりあえず、なぜか動作を始めたSnapBridgeですが、どんなもんなんでしょうね。
 
あと、ペアリングは、最後の操作が肝心だよ。
カメラがスマホ認識したらカメラ側とスマホ側、両方で操作が必要で、そうしないと正常にペアリングが完了しません。

SONYのα9、ちょっと踊りすぎじゃないですかね。

SONYが新開発のフルサイズセンサーを積んで、新開発の機能を盛り込んで、新開発のα9というミラーレス一眼カメラを先日リリースした模様だ。
世間様は…
 
・一瞬でキヤノンとニコンのヒトケタ機を時代遅れにした!
・もうミラーが付いたレフ機は時代遅れだ!
・カメラの未来を決定付ける歴史的な1台だ!
 
などと、私の足元まで明るくなるんじゃないかと思える程の提灯記事や書き込みがネット上に溢れている。
ちなみにα9ボディ単体の現在の実売価格は平均で48万円位。
これだけの投資をされた方なら、多少の疑問を感じても感動が上回って提灯記事をネットに上げてしまうことだろう。こう言うと失礼か…。
しかし48万円、レンズを入れると50万円を超えるお買い物は、一般ピーポーにはなかなか敷居が高いものなので、もう少し冷静に物事を見たほうがよいと思うのは私だけじゃないはずだ。本当の所はどうなのよ?ってのがあるでしょ?って感じ。
私は実機を触ったことがないので、詳しいウンチクを語る気はない。が、あまりの提灯記事の多さに、少々違和感を覚えた側の人間だと思ってくれればよい。そんな私がこっそり書く日記だ。
 
私は以前から8K(3300万画素)の動画が手持ちのカメラで撮影できるようになると、その動画からの切り出しで写真として充分なクオリティを持つことから、最終的にはミラーレスカメラはビデオカメラと融合するんじゃないのか。と申しておりましたが、それに少し近づいたカメラがα9じゃないのかと、正直思っています。
2400万画素で20コマ/秒のミラーレス撮影は、言い換えれば20fpsの6Kか7K位のビデオ撮影の切り出しって言うことですよ。SONYはビデオカメラは得意分野なので、このセンサーでそのレベルのビデオカメラを近日中にリリースするんじゃないですかね。
少し冷めた言い方かもしれませんが、要するにα9は50万円のカメラの形をしたビデオカメラだと思えば、大体当りなんじゃないかと…。だったら50万円ってどうなのかな…って思うし、新世代って言うのもなんだかなぁ…って感じです。
バッテリーは480コマ分しか持たない点にも注意すべきと思う。秒間20コマなので24秒分連写するとバッテリーはあがってしまう事になるのだ。実際はそれよりも短いかもしれない。小型化も大事か知れないが、6Kの20fpsのビデオカメラと考えると、24秒分しか録画ができないって言うのは、かなり致命的なんじゃないかと思う。私はデジタルになってからD90、D7000、D500とニコンを渡り歩いてきたが、今の今まで撮影中(暇な時間に動画も撮るよ)にバッテリーの事なんて考えたことはありませんし、未だにじゃらじゃらと予備バッテリーを持ち歩く事もありません。α9には別付けの大型バッテリーパックが接続できるようですが、あれって本体よりも大きくて重いですよね…。
しかしSONYは敢えてキヤノンの1DXmk2とニコンのD5に対抗するような価格でリリースしてきた。私はこのSONYの行動に、バブルの頃のホンダという車メーカーを思い出させるものを感じる。ホンダはF1に参戦し、そのステージで得たノウハウを自社の車にフィードバックさせて若者を中心に人気を博したのは今50歳前後のお父様方には記憶に留まる所だろう。ホンダがそれを実行できたのは、エンジンを自社で作り出すことが出来たからだ。もちろんトヨタや日産、三菱、マツダも同様だがF1には参戦しておらず、ホンダのように次々に新開発と称して世界最高峰のF1を推起させるような機能を盛り込んだ大衆車はリリースしなかった。SONYもデジカメのエンジンといえるセンサーを自社で開発することが可能で、当時のホンダととても似通っていると思うのだ。だからどうだというわけではないが、当時ホンダが開発した可変バルブのVTEC、風量可変のウイングターボ、シビックにも採用されたサスペンションシステムのダブルウィッシュボーン等、何かとリリースされる度に沸いたものだ。それとα9の提灯騒ぎがとても似通ってみるので、単純に市場って面白いなと感じているだけだ。
バブル期が終わった後もホンダは元気だった。今は当時とは変わってしっとり路線になったが、今も変わらず元気だ。SONYも頑張ってほしいですね。

SnapBridge ふたたび・・・。

以前調子よく使っていたカメラの機能を、飽きたりして自分ニーズが低下し、しばらく使わない状況で過ごし、そう言えばそんな機能があったなーと久方ぶりに使ってみたら、不具合だか何だかで使えなくなっていた…。
まぁ、こんな話はパソコンの世界では三流ソフト会社のC級アプリや、三下メーカーの類似パーツではよくある事だが、そんな事が世界に冠するニコン様の畑でまたぞろ起こっている。
今現在、自分ニーズが低下している方が多いのか諦められているのか、ネット上に情報が少ないので、ニコン様に問い合わせた事もあって書き記しておきたいと思って、久しぶりに日記を更新することにした。
 
早い話が今年の春先にiPhoneのiOSが10.2.xにアップデートした途端に、それまで何となく使えていたスマホとのデジカメの連携アプリであるSnapBridgeが、自動転送できなくなるとか、そもそもBluetoothで繋がらなくなったりする現象が発生して、世間様が大激怒して価格.comやAppStoreなどのクチコミ欄が炎上するという状況になったわけですが、つい最近、iOSが10.3.2にアップデートされた瞬間に、以前と同じような現象が顕現しだしました。
私の場合はD500とiPhone7Plusなのですが、Bluetooth接続はされるものの、画像転送が全くされなくなり、アプリの再インストール、再ペアリングをしても全く動作しなくなりました。よく見るとiPhone側はD500のBluetoothのペアリング信号を認識するものの、すぐにD500側のBluetoothマークが消えて切れてしまう…。
iOS10.2の時はマークは消えなかったので、今回の方が不具合度は深化しているのかもしれませんね。
もしかしたら私のD500に不具合が生じている可能性もあるかと思い、ニコン様に問い合わせてみたところ、この症状を認識しているようでiOS10.2の時と同様、iOS10.3では不具合が出ており現在はサポートされていないとの事だった。
ここでギャーギャー言っても始まらないし、私はあまりこの機能を使っていない事もあって、私のD500の個別の故障ではない事が分かればそれでOKだったので、ニコニコモードで電話を置いた訳ですが、この機能を目当てに他の機種を買った方は、間もなくして火を噴出すんでしょうね…。
ちなみに、連写番長のD500でSnapBridgeをバシバシに使ったら、あっという間にiPhoneの中身が撮影画像で埋め尽くされてしまいます。結局iPhoneをパソコンに繋いだ時にパソコンからガバっと消してたわけですが、私的にはこれがなかなか面倒くさい事に感じるのだ。それに画質も落ちるしRAW同様のすっぴん画像だしねー。iPhone上で加工するのもこれまた面倒くさいし…。パソコンはパソコンでRAWだけ転送すればよいので、メモリの中身がJPEG混在になって、これまた面倒くさい状態に…。
だったらiPhoneで撮ってネットに上げれば良いやってなって、最近は使っておりませんでした。SnapBridgeって、そんなに大事な機能ですかね?って思う部分もあったりするわけですが、それなりに更新頻度の高いブロガーさんなんかには、用途が大有りなんでしょうねー。
 
というわけで、iOS10.3とのSnapBrideは、再び今しばらくのお待ち状態ということだそうです。
ちなみに、
「俺はそんな事もなく、調子よく使えてるぜ??」
みたいに一段高い目線で言うヤカラが必ず出てきますが、同じ組み合わせなら、そのうち同じ症状が出てきます。iOS10.2の時もそうだったでしょ。銃器じゃあるまいし、大量生産の家電商品に、ワンオブサウザンドみたいな事はないんですよ。

ニコン様から新しいカメラが出たね。

ニコン様がD7000シリーズの最新機種となるD7500というカメラをリリースした模様だ。
ファイル 83-1.jpg
既に巷では性能がどうのとか値段が何だとか、期待通りとか、期待外れとか・・・色々と下馬評が出回っている模様ですが、始めに言っておくと現在は実売で4万円程の差になってはいるが、D500はDX機のフラグシップであり、実はD7500よりも10万円近く高いカメラだ。そんなD500と同じ撮影システムが組み込まれたD7500はそれだけで贅沢な仕様であって、その他の部分は当然10万円分の機能が削られて当りまえだのクラッカーなのである。画素数が減っただの、バッテリーグリップが無いだのと、グダグダ言ってる奴がいるようだが、そう言うならもう4万円出してD500を買えば良いだけの事だ。D500と瓜二つのD7500を出してどないすんねん。そうなったら値段もかわらんで。
と言う訳で珍しく今回のニコン様のD7500と言うカメラは、至極真っ当な機能が盛られ削られたDX機だと思えます。実際に主だった所でD500とどこが違うかというとD7500の立場から記すと概ね以下の通り。
 
1)連写が秒間8コマでバッファが50コマ分である。
2)RAW記録に非圧縮が無い、またTIFF形式もない。
3)記録媒体がSDカード(UHS-I対応)1枚装填である。
4)ファインダー倍率が0.94倍(FX換算0.62倍)である。
5)絞りのプレビューが出来ない
6)非CPUレンズが使えない。
7)ストロボが内蔵されている。
8)AFが-3EVである。
9)ファインダーが四角。
10)オプションのバッテリーパックが設定されていない。
11)140gも軽い。
 
とまぁこんな感じだ。
設定がミドルクラスであるとすれば、充分納得のいく所が削られていて、盛られているという感じがするんだがいかがだろうか。
実売4万円の差と言われれば、逆にD500が安く感じる面もありますけどね。まぁD500持っててD7500買う人はかなり奇特な方のような気もしてきますね。
14bitロスレスRAWで秒間8コマの連写が出来て50コマ分のバッファという事は6秒ちょっと連写が効くという事だ。36枚撮りフィルムを想定すると充分カバーできている連続撮影コマ数なのでここは納得ですね。
SDが1スロットでUHS-Iにしか対応していないという批判があるが、上記の連写を満たしてくれるなら何も問題は無いと思います。D500はUHS-IIにも対応していますが高価だし、それを買うならXQDを買えと言いたい位の物だ。
色々と見ていると、D7500はやっぱりそれ相応の新型機ですよ。ミニD500と言う事でいいんじゃないっすかね?
 
ちなみに、D750との比較はないですねー。FX機とはそもそも用途が違うし・・・。申し訳ないが私的にはFX機はD5を除いて風景用だと思っていますので、そういう方向けには良いかと思いますが、野鳥とかスポーツとか動き物を優先し、且つ望遠も人一倍望む方はやはりDX機という事になる。D500まではちょっと・・・という向きの方にはD7200かD7500という選択肢はなかなか悩ましく、良い感じだと思いますね。私ならD7200を買うかな(笑)。
 
ニコン様、今回はなかなかの所を付いてきたなぁ・・・って感じがしております。

プロとは思えないような解説・・・。

少し日が経ったので良い題材かと思いここに記してみる事にした。SNSだと反響がデカすぎるしね・・・。w
 
今日の題材はコレ。
「同じ場所で、同じ景色を撮っても、同じ写真にはならない。」
です。
ほんの数ヶ月程前の事だけど、こんな事をとある所で解説めいた批評と共に書いておられたベテラン?プロカメラマンがいました。名前は伏せておきますが、身に覚えのある人でたまたまここを読んでしまった人は、二度とこのような事は言わない方が良い。プロの名前が汚れますよ・・・。
 
確かに、
「同じ場所で、同じ景色を撮っても、同じ写真にはならない。」
と言うのは正しいです。でもそれはフィルム時代のお話しでございます。フィルム時代は例え同じカメラ、同じフィルム、同じ条件で撮影しても、現像所が違っていたり、各プロセスのエマルジョンが違っていたりするだけで、同じにはなりません。フィルムが違えば尚更の事です。だから、この被写体にはこのフィルムを使用して、この条件で撮影する・・・という勘所がプロの腕の見せ所となっていました。そう、後に撮影条件を教えて貰った所で、写真になる工程上、似せる事も難しかったのがフィルム時代の写真だったのです。ここは私も写歴40年近い者として多少上から言わせて貰いますが、ベテランのプロを自称するならそれ位の事は知ってるよな?
しかし、デジタルカメラのステージではその理屈は通りません。
メーカーによって多少の色の違いは出るだろうけど、デジタルの場合は「同じ場所で、同じ景色を撮ったら、とりあえずほぼ同じ写真」になります。
 
ん、同じ写真にする事が出来ると言った方が正確かな。
 
反論を言いたい自称プロもいるだろうが、デジタルって言うか特にパソコンによる現像を熟知している者なら、カメラに詳しくなくてもピンと来るはずだ。とりあえずこの2枚を見比べてみて欲しい。
ファイル 82-1.jpg ファイル 82-2.jpg
左の写真は私の写真の盟友であるA.C.T.ismさんの作品です。モノクロならぬモノシロ写真とご本人が呼ぶ現像処理が施されたものです。対して右は私がモノシロ写真を見てそれに似せた処理を現像ソフトで再現した物です。あまり似せるとリスペクトが損なわれますので若干ゆるめの仕上げにしています。
いかがでしょうか。一見した所では出展者に見分けが付かない程似ていると思いませんか。
2枚の写真は、時間に多少の違いがありますが、同じ場所で同じ被写体を撮影した物です。しかし撮影機材はA.C.T.ismさんのはキヤノン70Dと28-300mmの純正白レンズという組み合わせです。私はニコンD500とシグマの18-300mmという組み合わせでした。二人で特に示し合せた訳でもなく、当然カメラの撮影条件も全然違います。後から見て笑いが出る程同じ角度からたまたま撮影していただけに過ぎません。
ところが見ての通り、デジタルの場合は後の現像処理の如何によって「同じ場所で、同じ景色を撮ったら、ほぼ同じ写真」にする事が可能です。ただ、パソコンを並べて現像過程を見せ合いしながら1枚の写真に仕上げる訳ではないので、できあがり直後は各人のセンスによって「一時的に同じ写真になっていない」写真が出来上がるだけの事です。これはデジタルカメラの場合はカメラやレンズが変わっても、メモリ内に出来上がる結像画に劇的な違いが無い事と、パソコンによる数値的(=デジタル的)な画像処理によって色補正やトリミング等が容易に出来るからです。
 
「同じ場所で、同じ景色を撮っても、同じ写真にはならない。」
 
一見格好いいように聞こえるこの言葉ですが、私からするとデジタルを知らないんだな・・・という如何ともし難い言葉にしか聞こえないんですよね。
まぁ誤差程度の画角の違いを指して言ってる意味もあるのだろうが、そんなのは事後の言い訳にしか聞こえません。今後カメラの性能も上がり秒間の連射コマ数もますます上がってくると、ますます同じ写真にできる確率も上がってゆきます。今はそういう時代なんですよ。まぁプロカメラマンは写真の専門家であってパソコンの専門家ではないのでここは大目に見ておきますけど、デカい顔して言うと、ちょっと恥ずかしいですよ・・・。まじで。
 
Special Thanks A.C.T.ism様(お写真拝借しました。<(_ _)>)

D500のファームアップで・・・。

今の私のバディ、D500が突然のファームアップとなった。バージョンは1.11から1.12になった。
何が変わったのかな?と見てみると、少し忘れかけていたNikon様のやっつけ・・・ぢゃかなった渾身のスマホ連携機能「Snapbridge」の改善だった。特にiOS(iPhoneやiPad)関係で接続が不安定だったり、撮った写真がスマホに転送されなかったりといった不具合が叫ばれていた訳で、以前にここで散々上げたり下げたりした記憶があるアプリだが、ここへ来てカメラ側のファームウェアの改善によって、ようやく解消された模様だ。
iOSのAPP STOREでは、Snapbridgeのレビュー欄が炎上状態で、実は一度全クリアされている。今残っている悪レビューはその後の物だが、この不具合除去で多少は緩まるだろう。ていうかD500では解消されたが、他のカメラではどうなんだろう?
ちなみにD500をファームアップして実際にSnapbridgeと連携させてみた所、以前とは別物のようにサクサクと連携が出来るようになった。ちなみに私のはiPhone6+でiOSは10.2.1(14D27)である。主機能である自動転送が出来なかった訳だが、今は撮影後すぐにスマホへ転送されるようになった。RAWの転送は仕様上出来ないが、RAW+JPEGモードで撮影する事でJPEGのみ転送する事が可能だ。ブログなどにハイクオリティな写真をリアルタイムに上げたい人はこの機能は便利なのでしょうね。私的にはあまりこの機能は使わない気がします。むしろいちいち不便なWi-Fi側に機能が振られているリモート撮影機能を、もっとスマートにして欲しい。スマホで画面を見ながら遠隔操作でシャッターが押せるのは、何かと便利だからだ。まぁ、別のシンクロ機材を使う方が実用的だけど・・・。
 
と言う訳で、今回はNikon様のSnapbridgeがD500において、要約使えるようになりましたっていう、かなりやっつけな感じで書いたお話しです。w