記事一覧

ちょっと、おどろいた。w

先日2月23日にアップした私の日記、「もう、はっきり言ってしまった方が良い事。」で書いた事だが、私とほぼ同じ考えを示していた偉いさんがいた事に驚いた。まるで私がこの記事を読んで、勝手に迎合して日記を書いたと思われそうな程同じ考えだ。一応リンクを張っておこう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57205
2018年8月に大原浩と言う方が執筆しておられた。
日記を書いた後も、数字的に間違いが無いか等を再確認する為に、電気自動車について色々と調べていて見つけた記事だった。
実際は私の意見とは微妙に違うんだけど、結局ガス系を伸ばすのが手っ取り早くて良いんじゃないかなんて結論になっているのも同じだ。正直、私もこの大原浩氏の仰っている事に同感できる部分が非常に多い。
 
一方で…。
 
この意見に対して、真っ向からいちいち反論している記事も見つけました。これもリンクを張っておきます。
https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/rebuttal-money-gendai-ohara/
名前が明示されていないのですが、コメントの返信欄から安川さんという方が書いておられるようです。

私は思っていた事をバシッと書いたつもりだったんですが、結構論争が起きていた話題だったんだなぁ…と思わされます。
 
なので…。
 
私は大原氏の意見派にはなるのでしょうけど、もう少しなぜ普及しない(=失敗する)かをツッコんで書いておく事にしました。

実際のクルマの買い物を考えてみて欲しい。
今ならディーラーなり中古車屋に行ってクルマを購入する手続きをすれば、晴れてマイカーオーナーになれますよね。ただこれだけです。しかしEVとなると話は違ってきます。
 
「EVと言うのは普段の充電を自宅で行う」
 
と言う事を前提に作られているからです。つまり、EVを購入する手続きが終わると、その後に
「続いて、ご自宅の充電設備に関する設置費用のお話ですが…」
と言う風に商談が続くのである。
自宅が広くて車庫にも余裕がある土地持ちの方なら問題ないでしょうけど、これが集合住宅やクルマの幅ギリギリの三階建て家屋や連棟で月極を借りているご家庭となると、話はここで頓挫してしまう事になる。いや、土地持ちの方や田舎で広い庭がある家の方にとっても、2台目、3台目のクルマとなってくるとちょっと眉をひそめる話になるのではないだろうか。世間では都会の集合住宅ばかりが話題に上がるが、それ以外にも普及を阻害するファクターを持った住宅事情があるという事だ。
 
それと…、
 
千歩譲って、一般家庭や月極駐車場にも充電設備が整ったと仮定したとしよう。大多数のご家庭の場合、クルマは昼間に出かけて、夜に帰ってくるという使用パターンであるはずだ。これが8000万台分の半分のクルマが毎晩同じパターンで充電をするとしたらどうだろうか。しかもこれが真夏の熱帯夜だったら…。安川氏の仰るように、今の毛の生えた程の電力分で賄えますかね?
ついでに安川氏にもう一つ苦言を呈させて戴くと、EVの充電ステーションは7000軒を超えて高速道路や各家庭を合わせると、今の3万軒のガソリンスタンドに見劣りしない数があるように言っておられるが、これはレトリックであると私は思う。氏が言っているのは充電器の数であって、ステーションの数ではない。ガソリンスタンドには1軒の中に多いところでは10カ所、少なくても3~4カ所の給油機がある。安川氏の勘定に照らすと、ガソリンスタンドは1軒5台としても150000カ所という数字になる。ここに圧倒的な利便性の違いがあるのだ。更に氏は、災害が起こった場合、電気は一番先に復旧するので電気自動車は実は災害に強いクルマなのだと仰っているが、氏の年齢なら東北の震災を知らないはずはあるまい。あの震災で電気自動車が復旧作業に大活躍したなんて話は私は聞いた事がない。電気を復旧させるには高所作業車など多彩な「作業車」が必要だ。それらは皆ガソリンや軽油で走る車両なのである。大規模な災害に遭って、ガソリン車と電気自動車が置いてあったら、咄嗟にどっちを使いますかって話だ。

と、言ったところがEV普及の最大の障壁だと私は思います。

ちなみにLPGやLNGを伸ばす方が良いのではないかと言ったのは、「どうしてもガソリンはダメ」って考えた場合、何が一番近道かと考えた私の意見である。数が少ないにしても、一応の供給網が存在する事、コストが安い事、まだまだ技術の進歩の余地を感じる事、などがその理由です。これも安田氏は今の10倍のタンクローリーを走らせる必要がある…等と反論していますが、それは技術を進化させていない物の見方で、実際に大量供給となれば人間は知恵を出す物で、困難な日本の地形でも対応できるパイプライン等を敷設したりして克服してゆくと思われます。実際に海外では国をまたいで供給されているではないか…。技術の進歩の余地というのは、そういった事も含めての話である。
 
なんか疲れたので、ここまでにしとこう。