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久しぶりの胸アツな記事を見かけました。

電動や自動と名の付く乗り物には、とかく規制をかけて結局利権化してしまい、国民の大多数が白けてしまってビジネス化できないという事が多いこの日本で、何と電動キックボードがこの程道交法改正で自転車に準じるほどの緩い規制で公道を走行する事が可能になるようだ。ちなみにキックボードというのはこう言う乗り物だ。
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要は足で地面を蹴りながら惰速を付けて走るという自転車よりも原始的な乗り物で、子供はおもちゃとして、一部の大人は実用的(?)に使われたりしてきた割かし昔からある乗り物である。
それがここ数年前から、バッテリーとモーターを内蔵した電動キックボードという物が出回り出した。そうなるとこういう感じの乗り物になります。
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何も変わらないように見えますが床が厚くなっている事からバッテリーが入ってるのでしょうね。で、エンジンとなるモーターはどこ?って話になるのですが、一見分からないですが、これこそが現在家電メーカーやタイヤメーカー、ホイールメーカーまでもが一丸となって開発に凌ぎを削っているインホイールモーターというのが使われています。このインホイールモーターの話はまたの機会に譲るとして、要するにタイヤの中に電動モーターが入っていて、電気が通ると回転する=走り出す訳です。写真の電動キックボードには、恐らく後輪にそれが入っていると思われます。

この電動キックボードは、これを書いている2022年4月現在では道交法上では第一種原動機付き自転車(30km/h以下)に区分されますので、公道を走るにはウインカーやバックミラー、ナンバープレートなどの保安部品に、運転車はヘルメットの着用が必要で、強制賠償保険の加入も義務付けられているため、通販サイトから届いたその日にそのまま気軽に乗ってお出かけ・・・という訳にはいきません。しかし知ってか知らいでか、それをやっちゃう人が続出しているようで、全国の警察官が取り締まりしまくっているのが現状です。しかし、このままいたちごっこを演じていても世界市場では広がりつつある電動キックボードも、日本だけがまたまた立ち後れて海外メーカーの後塵を拝する事になり、結果日本ではこの新機軸の業界が廃れる未来はあっても輝かしい未来はない・・・という事なのかどうなのかは知らないけど、この程、目を見張るような規制緩和が施された上で道路交通法上、電動キックボードが庶民にとって気軽に乗れる乗り物になれる可能性を秘めた位置付けが成されたようなのだ。
車両区分は「特定小型原動機付自転車」という自転車以上原付バイク以下という感じの新設された区分に当て込まれるらしく、最高速度を20km/h以下にリミットし、16歳以上であれば免許不要、ヘルメット任意で乗れるようになる模様。走行区分は原則車道であるが、最高速度を6km/h以下にリミットする事で、自転車走行可能な歩道も通行可能だという。この新道交法は2024年5月までに施行される見込み・・・だそうです。
 
何とまぁ、電動キックボードの業界が頑張ったのか、経済産業省や警察庁などの役所の連中に理解があったのか、よく分かりませんけど、この乗り物をよくここまで規制緩和させた上で国会で可決・成立まで漕ぎ着けたなぁ・・・と言うのが私の正直な意見です。だって、こう言う乗り物って日本人は特に嫌うでしょ。キックボードに限らずスケートボードもそうだしローラーブレードもそうですよね、セグウェイなんて存在その物が否定された感じだし。おまけに公園でも禁止されまくりで、特別に設えられた場所以外では使うなってのがこれまでのニッポンの慣例だった。それが公道走行可能ですよ。しかも電動モーター付きですよ。
 
ところがだ・・・
 
電動キックボーダーは諸手を挙げて喜びたいところかも知れないが、残念ながらまだ祝杯を挙げるには早いです。
実際には道路交通法上の区分決めがされただけで、実際に公道を走行するには、どのような装置が最低限必要かを取り決める必要があるのです。それは国土交通省が所管する「道路運送車両法」の「保安基準」で定められ、公道を安全に走行できる車両としての条件が満たされる必要があるのですね。このプロセスはまだ確立されていませんので、道交法改正が施行される最長2024年5月までにどのような内容になるかが、実際の電動キックボードの未来へのメルクマールとなるわけです。
もしかしたら、
「歩道走行って問題なくね?」
「やっぱ、ヘルメットは要るよね。」
「肘と膝の防具は必要じゃね?」
「バックミラーは要るだろ・・・」
等など、まだまだ状況は一変する可能性がある訳です。
 
さらに・・・、
 
日本人はとかくこういう乗り物を嫌う傾向が強い民族です。要はゼロリスクを厳に求める風潮があります。なので、可能性としてはドローンのように、国交省や航空局がいくら許可を出しても、公園と名の付く所は全て禁止、河川敷は全面禁止、海岸も禁止、山肌も禁止・・・と、自治体や地域住民のパワーで禁止されまくって、日本では全く発展性のない業界に成り下がってしまったのと同様に、あちこち禁止で結局乗れる所が限られている・・・という事になりかねない可能性もかなりあると思うのだ。恐らく法令施行後、一件でも死亡事故などが起こった瞬間に、マスコミがHPVの時のように騒ぎ立てて、それに呼応するように民衆が危険危険と捲し立て、自治体レベルで事実上、一般常用は実用できないレベルにまでされてしまう可能性が私には大いにあると思う。
 
では、そうならないようにするにはどうすれば良いのか。
 
正直、私には分かりません。
まぁ、いちいち騒ぐ奴の相手などしない事が一番なんですけどね。でも地方議員って、田舎に行くほど何かと規制を掛けるのが好きな連中が多いので、国民性が一皮むけない限りは何も変わらないんじゃないかな。そうじゃなかったら、日本のラジコン技術からするとドローンではヒロボーかタミヤ辺りがDJIと凌ぎを削っていた可能性があったかも知れないし、パナソニックや東芝辺りは業務用ドローン、三菱や住友金属などは軍用ドローンでトップを走っていた可能性がある。こう言うと「もう走ってますけど・・・」とか言うヤカラが出てくるのだが、走ってません。トップを走ってると、黙っていても世界中のメーカーや技術者が日本の技術を欲してアレコレとアプローチを掛けてきますし、何かと海外の報道番組などで登場します。かつてのSONY製品のように・・・。ドローン技術に関しては、どこの国も日本の技術など欲していませんし、中国の方が遙か先を行ってます。日本の民間ドローンを一生懸命作っているのは京商ですよ。京商とDJIのドローンを並べられて、どっちかプレゼントしますと言われたらどっちを取るかね?って話なんだよな。
さて、
日本に潜伏するモンスターニッポンジン共の屁理屈を想定で返していても馬鹿馬鹿しいだけなので今日はここまでです。
 
次回は、自動車界を変革すると言われているインホイールモーターという物について私的に斜め切りで語ってみるかも・・・。