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わりかし使えるD90のISO1600

ビカビカに光に満ち溢れている様な所でISOを12600だかにまで上げて撮影し、

「このISOでも充分に実用域だ!」

と新しいカメラが出る度に絶賛をする著名なカメラマニア…もとい、メーカー監視付の著名カメラマンのお声。誰とは言わん。ここを読んで何かムカついた奴がいたら、お前がアタリだ。格好悪いし名声を下げるからここは黙っとけ。俺も黙っとくから…。笑

で、実際のシチュエーションでそのISOで撮影してみて、現像ソフトで見てみたら、どこの月の表面ですか?ってな位にノイズだらけの画像が展開されて実際は使い物にならないという…。私に限らずそういう経験をした方は意外に多いはずだ。
私はその一人。まぁその人の主観にも依るんだろうけど、私はISO800以上は無理な人で、それ以上で撮影された写真を大画面や大伸ばしで見せられると、

「これでOKなんですか?」

という言葉をいつも飲み込んでしまうクチである。
もう5年近く使っているD90ではありますが、特殊な場面を除いては今までほぼISO400よりも高い感度で撮影した事はありません。これはカワセミの飛び込みであろうと人物であろうと風景であろうと共通しているという徹底ぶりである。だって、それ以上にするとホントに見るに堪えない荒れ荒れの画像なんだもん。

しかし、
ネット閲覧に限り、しかも長辺1500ドット位までと限定すると、ISO1600でも結構使えるんじゃないかと思った次第である。
これはその1枚。
ファイル 15-1.jpg
ドムの姿も凜々しく、時計も割かし綺麗に写っているし、ノイズは皆目気にならない。ちなみにRAWで撮影しSilkypix4で現像しました。ついでに机の上にあったビールの缶も撮影してみた。
ファイル 15-2.jpg
背景の黒になりきれない部分では、ノイズが結構目立つものの、全体的な空気感は損なわれていないし、缶の文字も充分読める。何よりも被写体の際がノイズで破綻していないのが好感が持てますね。
次に黒い被写体。
ファイル 15-3.jpg
ISO1600ながらもシャッター速度が遅くて、若干手ぶれしてしまったが、ノイズはほぼ目立たない。この割り切った条件でなら十分に実用出来ると言えるだろう。
ちなみにRAWを読み込んだ直後の画像は、私的にははっきり言って見られた物ではない。もう補正もしたくなくなる程に…。大伸ばしやデカサイズでのPC表示なんてもっての他という感じ。そこをグッと堪えて現像処理した画像である事を付け加えておく。ノイズに関してはSilkypix4がなかなかナイスな補正をしているように思えるんですけどね…。

夕方日陰の悪条件下でのカワセミの飛び込みなど、ISOをグッと上げて撮りたくなる場面は多いんだけど、私は無理くりに撮影して、後で歩留まりの悪いノイズだらけの残念賞を目の当たりにする位なら「撮らない。」という選択をする私でありますが、小さな画像でしか掲載しない。解像感も不要という風に割り切れば、撮影に踏み切る場面が多くなりそうであります。

それにしても、改めて思ったがD90はなかなかにしてよく出来たカメラであると再認識させられた。D300sよりも後に出たのと、ニコン様の妙な自意識によって色々な便利機能が削られてはいるが、使い勝手というか、使っている心地よさは古き良きニコンを想い出させる物がある。未だにD700やD300sにしがみつくユーザーが多いのも、D90を久し振りに触ってみてよく分かった気がしました。私もD300sが欲しくなりましたからねぇ…。笑