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久し振りに…。

今年はどん詰まりの29日まで、ドタバタとお仕事になりそうな私です。いわゆる出世しないタイプです。(^^;

そんなドタバタの合間を縫って、デジスコセットを抱えて地元のカワセミ生息地に出向いてみました。デジスコもカワセミも久し振りです。カメラはP6000からNikon1 J1になり、ブラケットも専用品になったのでセッティングがだいぶ楽になったが、とにかく1年振りのデジスコだったので、Nikon1の方のデジスコ向け設定が、何だか記憶が曖昧で、結果的には結構間違えていたという…。
でも、それなりに写るもんですね。

現場へ行ってみると、地元の方がカモやユリカモメに餌をやったりしているまったりした風景が広がっていました。カワセミは、なかなか姿を現しませんでしたが、デジスコを展開して20分程した所で池の水面ギリギリを横切る影が…。久し振りに地元で会うカワセミさんにちょっと色めきだつ。
が、
その後草むらっぽい中に隠れて、なかなか出てこない…。
そうこうするうちに、逆光がキツくなってきたので場所を変更し、池の反対側へ移動して順光になる位置へ再展開。そこには1000mmコンデジを提げた旦那さんと双眼鏡を提げた奥様の老夫婦の先客様が…。私の

「カワセミですか?」

の言葉を皮切りに、その老夫婦も地元の方で散歩中の鳥見のようだった。旦那さんは写歴40年のベテランで奥様は鳥見専門。結構あちこちへ行かれているようで、話が一気に弾んだ。
が、しばらく話しているうちに奥様の方の話し方に、私はどことなく懐かしさというか、いつかの面影を見たような気がふとしたのだ。

「私は、過去にこの奥様に、お会いしている…。」

そう思うのだが、小中学生の頃となると私も30年以上も昔の事なので、なかなか思い出せない。
小学校位の時だろうか? それとも中学生の頃?
そんな記憶を辿りながらの会話だったが、人、奥様が池の方に顔を向けた横顔を見た時に記憶が戻ってきた。

「話が変わりますが、奥様の方は、以前学校の先生をされてませんでしたか?」

という質問を投げかけてみたところ、やはり大当たりだった。
その奥様の方は、中学生の時の私の副担任のY先生だったのだ。いわば恩師。私の記憶が確かならば、当時既にベテランの域にあったY先生は、新任新米の、何となく頼りない担任先生の後見役のような形で副担任を務めていたので、私も印象が深かったのだ。
あまり言えた物ではないが、過去最悪に悪ガキが顔を並べていた学年だったので、Y先生の方も、そこから手繰り寄せるように、少しづつ私に関しても記憶が戻ってきているようだった。何せY先生にとっては、星の数程いる教え子の中の、それ程印象があった訳でもない私一人の記憶だ。それも30年以上前となると尚更である。
当時の事を、色々と話しているうちに、懐かしい話がどんどん出てくる。こうなるとふしぎな物で、Y先生の年齢や口調がどんどん若返って当時に戻ってゆくように感ぜられるから不思議だ。何よりも、お元気そうで何よりだ。まさか鳥見の趣味の繋がりで、地元の池で再会出来るとは夢にも思っていなかったサプライズで、普段は私を見放しているかのような神様も、今日に限ってはなかなか粋な計らいをしてくれた物である。

話題は鳥の話から昔の話に弾んで、何だかんだと小一時間談笑してしまった。
そうこうするうちにカワセミが、ほんの近くまで飛んできた。
人慣れしているのもあるのだろうか。
なかなか逃げる事もなく、数回のダイブも披露してくれ、私たちを楽しませてくれた。
まるで、私たちの再会を締めくくるかのように…。

Y先生。いつまでも、夫婦お元気で、鳥見を続けてくださいね。

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