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知らなかったさくらんぼのシステム。

前回に続いて植木のお話。
 
私は基本的には地面に直接植え込む、いわゆる地植えというのはやらない主義です。元々庭植え用の苗木であろうとなかろうと、何でもかんでも鉢植えorプランター植えにしてしまいます。何故かというと、都会の家育ちですので、広い庭など無い家である事と、無理くりに路地や玄関先に地植えにしよう物なら、年々巨大化して最終的に手が付けられなくなり、民法で言うところの「私権は公共の福祉に尊ぶ」という原則が守りきれなくなってしまうためだ。って言うのは大げさですが、とりあえず鉢に植えた植物を矮化剤なしでどこまで矮小的な株に育てられるかという所に、若干のロマンを感じているわけでして、なので基本は鉢植えな訳です。
でも実家には10号鉢の底を突き抜けて地面に根を張って毎年実を付けるようになった1.5m程の樹高のアーモンドの木があるんですけどね。あれ、どうすっかなぁ・・・。
 
で、前回の続き。
レモンの木がケビン・コスナーのウォーターワールドに出てきたような果樹になってくれる事を祈りつつ枝を紐でひっぱらかって樹勢を整えた訳ですが、その後、別用でホームセンターに出かけた際に、やはり嫌でも果樹の所へ足を運んでしまい、色々と見て回っておりました。柑橘類も結構種類が売られていてレモンの他に金柑、温州ミカン、別種のレモン、八朔など大きくなりそうな果樹苗もあります。ちなみにレモンよりもお手軽そうな金柑は家内の実家に大木があって、毎年わんさかと頂きますのでパスしました。
柑橘類の他にも、栗、柿、林檎、梨、ブルーベリー等の果樹の他、キウイ、ぶどうなど蔓性の物まで。基本どれもデカく育つやつですね。
ちなみにオリーブは一番多く売られているのですが、あれってなんであんなに高価なんでしょうかね?
基本的に植木は幹の太さに比例してお値段が上がってゆくんですが、オリーブって細くてショボい物でも平気で千円超えしてくるのでなかなか手が出ません。ちょっと良い枝振りの50cm位の物になると5千円位になるから不思議ですね。実がたわわになりそうな2m物になるともはや万越えですよ。でも、うちには3年ほど前に680円で買ってきたショボいオリーブが一鉢あるのですが、今は幹の太さが3cm程にもなって、8号鉢で順調に育っております。いつ実がなるのか知りませんけど、もう5千円くらいの株にはなってるかな。(*゜∀゜*)
 
閑話休題。
で、そんな感じでホームセンターを見て回っていて、ふと足が止まったのが「さくらんぼ」の樹木苗でした。概ね80cm位に幹が切ってあり、5号ポットに植えられて、多少の枝葉が生えた状態で所狭しと販売されていました。よく見ると品種も豊富で高級品の「佐藤錦」を筆頭に「紅秀峰」「高砂」「ナポレオン」「暖地サクランボ(暖地桜桃)」とあります。
苗の大きさからして、間違いなく地植えにして大きく育てて実がなるという果樹苗です。庭が無い私ごときが手を出してはいけない苗ですね。と自分納得したんだけど、傍らに写真が数枚張ってあって、そこには盆栽のような大きさなのに結構な実がなっているサクランボの木の姿が・・・。
「なんと、こんな風にも育てられるのか。すげぇな・・・。」
と感心しつつもしばらく目の前の苗木を眺めていて私は思った。
 
「取り木とか枝を挿し木したら、小さく育てられるんじゃね?」
 
昔から「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と申しますが、さくらんぼは間違いなく桜の仲間なので、取り木や挿し木と考えた瞬間に「馬鹿」になってしまうんですが、更に次の瞬間私は苗木を見て、
 
「枝葉の下端を少し残して、上を切れば小さな木になるんじゃね?」
 
はい、これで馬鹿決定です。(o゜∀゜o)
苗のお値段を見ると、紅秀峰だけが980円でそれ以外はなんと680円という激安価格です。ならば弁当箱程の木箱に入って4000円とかする「佐藤錦」を育てきれば、超お得じゃん!!
みたいな、休むに似たりのアホな考えで、できるだけ下の方に枝葉のある株を選定して幹高30cm位にまで切り詰められそうな「佐藤錦」を購入しました。枝を切りますので、切り口に塗る殺菌剤も同時購入ですが、この薬の方が高かったですわ。
 
で、その佐藤錦を手術により上前をハネて小型化?させた物がこれです。
ファイル 118-1.jpg
盆栽にはほど遠いですが、鉢植えで育てますので、ここはやはり小さい事は正義ですね。
で、切った上側は、そのまま捨てるのは勿体ないので、一縷の望みをかけて挿し木を試みております。多分無理だろうけど・・・。
それからちょっと日が経ちますが、殺菌剤が効いているようで、今のところ切り口が腐ってくる事もなく順調に生育しているようです。
 
ところがよ。
 
この「佐藤錦」。
って言うか、さくらんぼって根本的な話として冷涼な土地で無ければ育たないらしいですね・・・。よくよく考えたらさくらんぼの産地って山形とか寒い所ですもんね・・・。さくらんぼはこの後、葉を落として7℃以下の低温に1200~1600時間晒されないと、休眠から覚めて開花、結実しないとの事。さらにネットには内陸では山梨県辺りが栽培地の南限・・・。
 
「あかんやん・・・。」(O_O)
 
なんとまぁ・・・。単純に桜の仲間なので実がなるソメイヨシノ位にしか考えておりませんでした。(;゜ロ゜)
実際にどこをググっても、関東以西では気温や定温期間の関係で難しいと書かれています。そうだったのか・・・。orz
 
さらに・・・、
 
仮に育ったとしても、サクランボというのはそれ一本で結実はせず、しかも相性の良い異品種の受粉樹が必要らしいのです。
ちなみに佐藤錦の良交配種は「紅秀峰」「高砂」が最高で「ナポレオン」も可だそうです。
では「紅秀峰」となると今度は「佐藤錦」「ナポレオン」です。
さらに高砂だと「紅秀峰」「佐藤錦」
となっています。特に優秀な受粉種は「紅秀峰」で相手選ばずという感じです。話題の有望品種でもあるそうで、なるほどだから980円と少し高かったんですね。ヤラシイなぁ。でも、JRAの優秀な種馬も種付権はそれなりに高額ですから当然と言えば当然なのでしょうね(と、妙な納得をしてしまう私)。
結実は4年目の木からで、気候条件的に考えても厳しいですね。しかしまぁ、さくらんぼってこのようなシステムになっていたとは、ど素人には気がつくめぇ・・・って話ですね。

私のスケベ心が原因で、ちょっと可哀想な事をした佐藤錦ですが、これはこれでどこまで育つ物か育ててみたいと思います。
結実はしなくとも、花が数房でも咲いてくれれば万々歳ですね。
それにしてもなんでそんな寒冷地の品種を大阪で売るんでしょうかね?
 
ここからは余談ですが、さくらんぼには受粉樹が不要な品種もあって、それが上記にこっそり書いていた「暖地さくらんぼ(暖地桜桃)」という品種だそうです。大陸から導入されたさくらんぼ果樹のようですが、単木で結実し、なおかつその名の通り関東以西の温暖地でも育つという特性を持っていて、しかも耐性が高く丈夫で育てやすい。さくらんぼの家庭栽培ではこの「暖地桜桃」一択と言って良いほどですね。なのでこの暖地桜桃の苗も一つ追加購入しました。こちらは上前をハネず、7号の駄温鉢に植えて矮小化しながら育ててみたいと思います。
さらに・・・、同じく暖地桜桃で15cm程度の盆栽用苗木が980円で販売されていましたので、こちらも購入して夢の盆栽サイズで実がたわわ・・・を目指したいと思います。
ちなみに、もしかしたら店で見た写真は、この暖地桜桃の盆栽か矮小株を撮った物だったのかも・・・。
ハラヒレハレホレー。

ハーブと観葉植物が好きだったんですけど・・・。

今日もちょっとカメラの事は脇に置いといて、植物栽培のお話。

私は観葉植物とハーブが好きで、春先にちょこっと買ってきては育てているのですが、冬越しがなかなか難しくて、大抵その年の冬に枯らしていたのですが、水やりと根を守るテクニックを身に付けてからは、特に観葉植物は5年、6年と育てられるようになってきました。エアプランツもすでに買って4年間、順調に育ってくれております。
ハーブの方は、最近料理をするようになった事もあって、それまでは興味半分で育てていたカレープラント等の実用性の無い品種をやめて、バジルやタイム、セージ等を育ててハーブソルト等を作ったりしております。ハーブは熱帯性の観葉植物の育て方とはちょっと違っていて、水が好きだったり乾燥好みだったり痩せ土が良かったり、個々に好む生育環境があるので、これはこれで追求のしがいがあるのが面白いところです。
 
そんなある日、ネットでケビン・コスナー主演の「ウォーターワールド」という映画(あそこでもアトラクションになっている超有名映画ですね)の冒頭で、ケビン・コスナー演じる主人公が、船の上で自分のお●っこを濾過機を通して出てきた水?を一飲みし、ついでうがいをしたその水を、何やらレモンのような実が5~6個付いた柑橘樹木の植木に与えている場面があるのですが、私はその柑橘樹木にビビビと来てしまったんですね(笑)。
陸が無いと言う映画の設定上、実のなる植物は特に貴重品扱いという感じなのですが、思わずビデオを静止して見てみると、葉が三つ葉なので三つ葉オレンジかカラタチのように見えましたが、実がまだ青いのでよく分かりませんでした。結局その実は主人公が海に潜っている間に泥ボーに盗まれて、主人公が食べる事は無かったのですが、私がビビビと来たのはその木の姿でした。
樹高は小さく50cm位でしょうか。盆栽のように太くうねった幹に小枝が茂っていて、立派な実が6個ほどもなっているのです。
さすがに映画の小道具ですので、植木の果樹は作り物だと思うのですが、実際にそのような矮小樹木に、レモンのような大きな実がいくつもなる品種があるのかググってみると、なんとそのままレモンがそんな感じで育つ事が分かりました。レモンなら近所のホームセンターでも普通に売っている果樹です。映画のように三つ葉ではありませんが、お手頃な価格で売られている事もあって実に面白そうです。
 
そんなわけで、後日ホームセンターの園芸コーナーを訪れてみると、本当に普通にありました。映画のようなサイズで6~7個レモンの実がぶら下がっている鉢植えが。

「ほんまにあるし・・・。」

と、思わず笑いが込み上げてくるのを我慢しながら、幾つかある鉢植えを物色するように見ると、何と実付きのレモン果樹は税込3千円程もします。まじっすか。
さすがに「おもしろそう・・・」という気分だけで買うには躊躇してしまうお値段なので、これはちょっと思案六歩だなと、他を見て歩くと、別の場所にもレモンの木が置いてあり、こちらも同じくらいの大きさですが実がありません。ちょっと寂しい感じがしましたが、お値段が何と780円の2割引となっています。実が無いだけでこれ程までに値段差が生じるのかと疑問に思いましたが、そんな事などお構いなしに、私はすでにその2割引を購入しておりました。ちなみにこれが私の初の果樹でございます。
 
百均で買った8号鉢に配合土を作って植え替えて、ちょっと盆栽っぽい容姿になる事を期待してひもで枝が横方向に行くように誘引し、それっぽく仕立て直した780円の2割引レモン果樹がこれです。
ファイル 117-1.jpg ファイル 117-2.jpg
どうでしょうか。この樹形で育ってくれたらかっこいいんですけどねぇ・・・。笑
取り敢えず、果樹というのは初めてなので、育て方をググりながら大事にしたいと思います。まぁ、実がなったらラッキーと言う事で。

この後、ちょっとこの手の話題が続くと思います。