記事一覧

Windows10騒動。やっと終わりおったわ。

マイクロソフト(以下:MS)の独善的なお節介。Windows10への(勝手に)アップグレードキャンペーン?が、日本時間で言う7月30日で綺麗さっぱり終了した模様。私のメインで使っているパソコンにもサーバーで使っているパソコンにも、例の斜に構えた「田」マークが出てきて以来、毎日のようにWindows10へのアップグレードを拒否する戦いを繰り広げて参りました。はっきり言って本当にお節介な話だ。
 
MSの当初の触れ込みはこうだった。
・Windows10はWindowsの最終完成版だ。
・Windows10は全てにおいて完全無欠なので優れているのだ。
・今後はWindows10を改良しまくりで進んでいきます。
・そんなWindows10を1年間無料でアップグレードしてあげます。

という感じ。丁度1年ちょっと前位の話かな。
私は「無償」と聞いた瞬間、イヤな予感がしましたのよ。えー、MSの性格、結構知っているものでして・・・。
そのイヤな予感は見事に的中しまして、無償アップグレード期間が半年を過ぎた頃から顕著になって参りましたですな。あの勝手にアップグレードのご予約状態キャンペーンです。
MS擁護の方は「勝手に」ではないと、ユーザー側の「壮大な勘違い」としてアレコレと言っていたが、Windows7もWindows8.1も購入当初の初期設定では、Windowsの更新(普通の更新だよ)の設定は自動で行うように設定されており、多くの方はその設定画面すら見る事無くパソコンを使っていると思われる。この日々のWinodwsの更新の中に「Windows10へのアップグレード」を埋め込んだら、事実上勝手にスケジューリングされたのと同じであり、何も知らない方は、ある日突然いつもと違う画面が出てきて、訳も分からず同意をした瞬間に1時間以上もパソコンが使えなくなり、勝手にWinodws10の画面になって立ち上がってきた・・・となっても何ら不思議ではない。これを「ユーザーの壮大な勘違い」とは何事か。MSの手前に立って実害を被っているユーザー相手に旗振りも出来ないような輩が言う言葉ではないだろう。
 
パソコンという機械は、現代社会においては深く浸透しており、特に業務で使用しているパソコンの場合は、たった一つ不具合が生じるだけで立ち所に事業が停滞し、果てはサービス関係にも影響し、ひどい時は日々の業績にも影響する程の深刻な事態を招く。OSと言うのはそのパソコンを駆動するための基本ソフトだ。これに支障が出ればパソコンはただのゴミと化す。だからこそOSのアップグレードには事前の精査を行い、細心の注意を払いつつ専門業者の手の元で大金を掛けてまで行ってきた訳だ。たかがMSのえせ慈善事業で事足りる程単純な物ではない。MSのWindowsというOSが社会の中での大きなシェアを占めている事を理解しているのなら「無償アップグレード」等という無責任な事は、最初からすべきではなかったのだ。MS擁護の人間の中にはまだ理解できていない方がいるようなので一応言っておきますと、「無償=タダ」と言う事は、「何があっても責任は取りません」という事と同義だと言う事です。そう、えせ慈善事業と言ったのは「タダでしてやったんだから、何があっても文句は言うな」という言葉が裏側に潜んでいるからだ。
私の周囲には、勝手にアップグレードされたお陰で、パソコンが起動しなくなった、動作が劇的に重くなった。ERPアプリが動かなくなった。等の理由で、泣き寝入りした揚げ句、Windows7搭載の中古パソコンを買い直したという事後の話がかなり舞い込んだ。その方達は、今日の社会情勢から必要に駆られて業務でパソコンを使っていただけで、パソコンその物に詳しい訳ではない。そんな方は世の中にゴマンといるしシェアの大きいWindowsユーザーなら尚更の事だ。非常に気の毒な話だと思う。
 
我が家にはサーバーとして24時間稼働しているパソコンと、私個人が使用しているパソコンの2台がある。どちらもWindows7だがWindows10には意図的に上げなかった。理由はどちらのパソコンにもテレビボードが取り付いており、Windows10非対応なので確実に動かなくなるのが分かっているからだ。その他にも私のパソコンには仕事で使うデータベースソフト等が多数入っており、幾つかに影響が出る恐れがあった。にも拘わらずWindows10へのアップグレードは可能というウソの表示が出るから、これには正直笑った。まぁ、恐らくテレビボードのドライバもWindows10だかの純正ドライバだかが当たってくれるのであろう。しかし、テレビボードというのは地デジになって以降、特にグラフィックボードやドライバと密接に動く視聴ソフトの動作も必要なのだ。肝心のこちら側の判定はされていない模様だった。
これを知らずに言われるがままにWindows10にアップすると・・・、

・とりあえずWindows10になったとする。
・とりあえず全てのパーツのドライバは当たったとする。
・しかしテレビの視聴ソフトが起動しない。
・しょうが無いのでWindows10対応のテレビボードに買い換える。
・ところがパーツ構成が変わるため、Windows10の認証が外れる。
・MSに相談するが構成が変わったならWindows10を買えと言われる。
・結局泣く泣くWindows10を買う。

という事になっているだろう。
言っておくがテレビボードを外しておいてからWindows10に上げても同じ事です。予めWindows10対応のテレビボードに載せ替えておいてからアップグレードすればWindows10の代金は浮くけどね・・・。そんな面倒な事を大金使って今する位なら、あと4年何の問題も無いWindows7を使い倒して、テレビボード2枚分の浮いた金で美味しい物でも食べに行きますわ。笑
という選択を私はしたまでの事。あと4年も経てば、うちのパソコン、確実に買い換えの時期なので・・・。
それにしても、パソコンが壊れて修理した瞬間、Windows10を買わないといけなくなると言う事を知った上で、今般のWindows10無償アップグレードを行った方は、一体どれ位いるのだろうかと心配になってみたりする。購入店に毒突くようなヤカラも出てくるんじゃないだろうかと、そっちの方を心配してしまう。おーい、購入店は何も悪くないぞ~!それこそ「壮大な勘違い」ってやつだ。

あとね。
Andoroid OSとMacintoshのOSと、Windows10との決定的な違いも気になります。前の2社はパソコン用OSとスマホ・タブレット用OSを完全に分けて開発しております。つまり、別々に進化できる(=小回りが利く)って事。しかしWindows10はパソコンもスマホ・タブレットも全てひっくるめたOSになっているのだ。AndoroidやiOSに対抗しようとするとWindows10全体を更新。ChromeOSやMAC OSに対抗しようとすると、やっぱりWindows10全体を更新・・・。みたいな・・・。パソコンはいいよ。スペック上げやすいので。でもスマホやサーフェイスユーザーは関係ないアップデートまで強いられて日々重くなって行くんだから堪ったもんではないですよね。こんなWindows10が完成版として未来永劫続いてゆくとは思えないんだよな。Windows11とまでは言わないが、結局インチキアナウンスだったか?と思わせるような動きを、MSはするような気がしてしょうがない。まぁWindows7の期限が切れる2020年が楽しみだ。
 
ちなみにWindows10への移行を促すMSが取るべきだった一番の方法は、家電量販店やパソコンショップへの徹底した草の根宣伝と、マスコミを使ったWindows10発売のお祭り化。そしてWindows10のインストールCDを(タダにできるのなら)2000円前後で販売する事だった。私なら発売年をして2015円で売ったかな。1年という移行期間があったなら、発売を2016年にして、宣伝期間に費やせば良かったのだ。そうすればWindows10はもっと互換性能や完成度が上がっていたであろうし、もしかしたらWindows7とWindows10のシェアは逆転とまでは行かなくとも、同じ位にまではつり上げられていたのではないかと思う。おかしな条件を付けた無償アップグレードという行為と舌足らずな宣伝、そして強引な誘導行為が逆にユーザーに胡散臭さを振りまく事となり、逆に訴訟まで起こされるという事態を招いたのではないかと思われる。
Windowsは全世界のパソコンの9割以上に普及している。言い換えればそれだけ影響力があり、今までで最も成功している優れたOSであるという言い方も出来る訳だ。決して無償アップグレード等という大安売りをする必要はなかったし、トップシェアを誇るディフェンディングチャンプにはディフェンディングチャンプのやり方という物があった。と言う事をMSは理解すべきだったね。ま、いつも思うけど、偏差値の高い立派な高校や大学を出たという、いわゆる「カシコい人」って、なんか引きで見たら一周回ってアホな事を普通にやってしまっているっていうの、特にここ数年テレビでもよく見るんだよね。田中角栄や松下幸之助を思うと政治やビジネスに学歴っているのかねって心底思いますね。まぁ誰とは言わんけどさ・・・。(ちょっと前なら、えーん!この世の中を!!みたいな・・・。笑)
 
それよりも失敗続きのMSさん。Windows10とOffice2016のセットを激安で売り出しませんか?1年限定で5000円とかさ。タダはいかんよタダは・・・。
それよりも、先日テレビに出ていたアメリカのエラーい大学教授のインタビューの背後で動いていたパソコンが、WindowsXPだったのが妙に印象的だった。笑