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福井県の大野城の雲海写真。

紅葉で有名な福井県にある苅込池の少し手前にある大野城市にある大野城。実は時間帯的にも苅込池と一石二鳥で撮れる立地にあるのだが、すいません。苅込池は写真で見る限り、それ程の感動を覚えなかったので、いつも近所までは行くんですが、いつもパスしています(笑)。まぁ、たくさんの方が撮られるので、私のような低テンションのヘボが撮る事も無いですね。(^^;

と言う訳で大野城の雲海です。福岡県ではなく福井県です。

観光ポスターにはそれはそれは素晴らしい、雲海に浮かぶ大野城の姿が撮られた写真が採用されています。テレビでもやっていたが竹田城趾を筆頭とする雲海+城のブームにあやかって、あちこちのお城で雲海キャンペーンをやっているのだそうだ。特に竹田城趾に近い所では、この波に乗れとばかりの勢いなのだそうです。でも元々丹波・但馬地域は雲海というか霧が多く発生する地域のようで、大江山を筆頭に雲海では有名な地域柄なのだ。故に霧が立ち込めた街に城なりなんなりがあって、それを高台から眺められる所があると雲海の街として売り出せるという、ある意味立地に恵まれた地域柄と言えなくもないと思います。
が、そんな地域からだいぶ離れた大野城となると少し話は変わってくる。しかも福井県大野城市と言えば北陸でも有数の豪雪地帯である。しかし大野城市の役場の職員の一人が、地元のカメラマンが撮影した雲海に浮かぶ大野城の1枚の写真を足がかりに、どうにかして町興しをしたいと言う事で、あの手この手でPRをしているようだが…。

実は下見をすべく、あわよくば雲海が出るのではないかという気象条件も重なったのを機に、春の福島遠征の帰りに立ち寄っておりました。
竹田城趾は向かいの立雲峡のような山場がありましたが、当然大野城も雲海共々見下ろしで眺望出来る向かいの山場があります。
さすがに発展途上の観光スポットと言うだけあってかなりカムカムな取り成しが為されている。ショッピングモールヴィオの駐車場が24時間無料開放されており、車はそこに停めて天空の城へ行ってきてくださいという事になっている。自分の日記を忘れたが、確か前にも書いたような気がするのですが、車を停めたら登山口となる「洪泉寺」へ向かいます。あとは何とかなる。
山道を20分程登ると大野城を見下ろせる高台にでて、大野城が眼前眼下に佇む姿がこんな感じで見られる。
ファイル 52-1.jpg

さて、聞く所によると、ここでの雲海の年間発生回数は平均で16回しかない。ちなみに竹田城趾は平均60回と発生率からして大野城の雲海はいかに出ないか…がよく分かる。っていうか、雲海をPR出来るような状況ではないと思いますよ…大野城市さん…。(^^;
しかし、私の写真を見てもらえば分かるとおり、多少の霧が上がっているのが分かるだろう。これが街全体で大量に噴き出せば雲海になるのは推して知るべしであるわけですが、私が見た感じでは竹田城趾とはまるで違うシチュエーションであり、霧が立ち込めて雲海に発達する確率は極めて低いと考えます。
竹田城趾の場合は元々気温差が出来やすい場所柄に加えて、円山川という圧倒的な水場が竹田の街中を横切っているのも相まって、非常に濃い霧が出やすいのだ。前日が20度位まで気温が上がっており、翌日がよく晴れた放射冷却に見舞われると、まず間違いなく雲海は発生する(写真になる雲海になるかどうかは別です)。
一方、大野城の周辺にはそのような大きな水場はない。つまり大野城市に広がる多くの田園がその水場となるわけである。だとすれば放射冷却を利用した前日との気温差が必要なのはもちろんではあるが、それだけでは地表の水分が少なくて雲海には発展しないと思う稲刈りが終った季節なら尚更の事だ。要は前日位までにかなりの雨が降り、地面に大量の水分が含まれた状態で、その後晴れて日中の気温が上昇し、翌朝放射冷却で極端な温度差が生じた時に初めて濃い雲海が発生する…という事になるのではないかと思われた。そんな条件が揃うとなると、年間で16回でも多いと感じる程だと思うがいかがでしょうか?まぁ、そんな低確率を乗り越えて1枚の写真に収めるという達成感が、この上なく心地よいのだとは思うが、申し訳ないが私にはその二番煎じの写真に行く先がどのような所なのか…を考えると、それ程魅力的にも思えないんですが…。まぁ、城ファンな人には雲海は別として大野城というコレクションが一つ増えるという意味では価値があるとは言えますね。

それよりも…

大野城を高台から見ていて、私にはもう少し興味をくすぐられる風景が脳裏に広がりました。これは内緒です。皆さんは雲海を頑張ってください。その方が幸福になれると思います。