記事一覧

山椒の木(鉢植え)の続報。

鉢植えでの栽培がやたら難しいとされている「山椒」を、どこが問題になりやすく難しいのか・・・というナゾに迫ってみようと、一昨年秋より山椒の木を買い集めて色々な条件で栽培をしてみたという以前の日記の続編です。
 
一昨年より栽培を行っていた山椒の木の鉢植えは全部で8鉢。
このうち、地植えにした山椒2本は途中まで順調であったが、強風にあおられた隣の月桂樹の10号鉢が倒れた折にモロに下敷きになってしまい、その後は地植えという好条件にも拘わらず持ち直す事も無く2本とも枯れてしまった。5号深鉢の朝倉山椒は冬を越す前に葉を落とし、今春に芽吹く事も無くそのまま枯れてしまった。かなりの強光が差し込む窓際という室内での栽培をしてみた朝倉山椒も、葉を落とすだけでその後枯死した。一番の大鉢だった朝倉山椒も冬を越す前に根が腐り枯死。と言うわけで・・・今春、元気よく芽吹いた山椒は3鉢だけとなった。
 
1)ぶどう山椒
ファイル 142-1.jpg ファイル 142-2.jpg
実家の片隅でやたら元気の良かったぶどう山椒が、そのまま生存。植え替えは昨年の初冬、葉を全部落とした所で大きめの8号深鉢に土を崩さぬように移植した。用土は赤玉5腐葉土4ピートモス1で元肥は腐葉土に任せて混ぜていない。同じ場所、条件で移植した朝倉山椒は枯死したが、こちらのぶどう山椒は全く問題なく、昨秋にはアゲハチョウの幼虫を一匹さなぎにまで育て上げて、現在一番元気に生育している。条件は北向きで夕刻に強烈な西日が2~3時間ほど差し込む場所である。ちなみにアゲハのさなぎは、今も蝶になる日を夢見て、さなぎで季節越しをしている。
 
2)自宅の朝倉山椒
ファイル 142-3.jpg
この株は一昨年の秋に購入しているので、唯一我が家で二度の冬を越している山椒である。昨年の初冬に一回り大きなだおん鉢に植え替えた後、葉を落とし始めて、その後は一切音沙汰なしになったが、今春一気に芽吹きを再開して樹勢を取り戻した感じだ。朝倉山椒は葉の香りがぶどう山椒に比べて爽やかで、見に行く度に指でこすって香りを楽しんでしまう。この香りが無くなると、葉を落とす兆候或いは木が弱っている事になるのだが、その判断は未だに私には難しい。樹勢が強いので、この夏を無事に乗り切ったら9号のだおん鉢に移植する予定であるが・・・。
 
3)自宅のぶどう山椒
ファイル 142-4.jpg
この株は昨年の夏前、つまり一番最後に購入したぶどう山椒の株である。樹勢は好調で昨夏は盛大に葉を吹いていたが、その後なぜかこの株だけハダニの大量発生に見舞われ、枯死寸前にまで追い込まれたが、オルトランやハダニ駆除剤等での対策が常となっていたが、葉を落とした後、枯死の判断が付かなかった為「生きている」という前提で冬も水をやり続けた結果、樹勢は弱いがたくさんの新芽を吹いてくれた苦労山椒である。昨秋の新枝が悉くダニ被害で枯死しているので、実家のぶどう山椒に比較して、葉は小さく弱々しいが、何が原因でハダニの被害に遭ったのか判然としない。ちなみにこの株も隣にある朝倉山椒と同じく昨年の冬に植え替えを行っている。この株だけ早めにハダニ対策を行う予定である。
 
1年で8分の3という生存率だったわけですが、正直言うと生育の正解は未だに見つかっていない。同条件で枯死と生育に分かれている点で訳が分からなくなりますね。ただ、残った3株に関して考察すると、以下のようになる。
 
・室内飼育は不可能。
・鉢を絶対に移動しない。回さない。
・水をやりすぎない。しかし土は乾燥させない。夏場は観葉植物のように毎日ドブドブにやる必要は無い。冬場は葉はないので雨だけでも良いが乾いたら湿らす感じで水やりする。要はほったらかし気味が良いようだ。
・直射光は1日2~3時間程度が望ましい。それ以上になると葉が乾燥して早めに香りが抜けて落としてしまうようである。
・基本的に剪定をしない。どうしてもしたい場合は、枯死した枝先部分だけを摘む程度が限界。生きている枝先を摘むと一気に崩れる可能性がある。
 
今の所、そんな感じかなって言う程度。あまり面倒見が良すぎると枯死の確率が増えるのかなって言う感覚だ。
また続報を書きたいと思う。
 
おまけ
ファイル 142-5.jpg
昨年買ったタラノキ。昨秋には葉は無くなるし、冬になると土は乾くし、ただの棒だし、絶対に死んでるんだろうな・・・などと思いつつタイムに囲まれた場所に移して冬場そっとしておいたら、なんと新芽をグングン吹き出した。タラノキって案外Mで強いんですね。地植えにしてあげようかと考えていますが、今はその時じゃないですね・・・。