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撮影用の手袋って・・・。

撮影用の手袋は何がいいか・・・。これって意外とよく聞かれます。
ちなみにググってみると、カメラメーカーとか写真用品のメーカーなどから結構色々と販売されているようですね。カメラマングローブとかシューティンググローブとかいう名称にもなっていて、なかなかその気にさせるネーミングにしている辺りは、マニア相手の商売上手な一面も垣間見るような気がします(笑)。
撮影時に用いる防寒用の手袋に対する考え方は、そのカメラマンの主観とか主戦場とか経験によって色々と意見が分かれる所なのは常の事なんだけど、私の経験からすると、1つで事足りると言う事はなくて、やっぱり撮影ステージによって使い分けが必要ですね。今日はその辺を書き留めてみたいと思います。
 
とりあえず私的に役立たずだったのが指先が出るタイプの物。軍手の指先部分をハネただけの常時5本指が出ている物などは論外で、釣り用の親指、人差指、中指が出ている物もよろしくないです。また、親指を除く4本の指先が出ており、それにフタをして指先を隠せるキャップ型の物もアイデアは認めるんだけど結局使いにくいので使い物になりません。って言うか撮影の度にいちいちキャップをしたり外したりって面倒でやってられないです。という訳で、某国のエージェント気分に浸れそうな指先が出るタイプの手袋は、撮影用としては買うだけ無駄な物だと思うのでここでは選択肢として外しましょう。これに反論する方は普段は冬でも余程温かい所で撮影しているんでしょうな。
 
気温が摂氏(冬場の話をしていますよ:笑)の場合は、柔らかい生地の手袋が便利です。私はディスカウントストアで売っていたのフリース生地の1000円手袋を使っています。もちろん指先まで包む物です。出来ればスマホが操作出来るように指先に工夫がされていると完璧ですね。要は外気を遮断するタイプの生地を使った柔らかい手袋がお奨めです。カメラ用として売っている物に拘る必要は無く、かえってディスカウントストア等の方が色んな種類やデザインが売られていて安くて実用的です。ネオプレーンやビニール皮革など防水加工がされている物も良いですね。要は外気遮断機能があり、柔らかくカメラの所持感と操作感がある物が良いです。面倒さを感じなければ、百均手袋のMとLを買って重ねるのも良いかもです。作業用の軍手や革手は防寒性はありませんので夏場には良いですが冬場はあまり使い物になりませんしインナーとしても使えません(経験済み)。
 
気温が氷点下になったり摂氏になったりと言ったステージでは、多少の硬さは犠牲になっても厚手の手袋が良いです。と言っても1つの手袋で解決しようとすると、操作の為や気温の変化で付けたり外したりと結構煩わしくなったりしますので、この時こそ先述の柔らかい手袋の上に重ねて防寒用の手袋をすると機動性は上がります。私は先述の1000円手袋の上に、これまた少し大きなサイズの表面が撥水加工され、中身がモコモコ生地の手袋をします。こういう中途半端な気温のステージでは雪が解けたりして周囲に水気が多かったりしますし、日が昇ると気温が上がって蒸れたりするからです。かと言って外すとかじかんでくるしね・・・。
 
気温が完全に氷点下で張付いている場合は、私はミリタリーショップで売っているロングタイプのグローブをしています。具体的にはロスコのエクストラ ロング INSULATED グローブという物です。大体2~3000円です。北海道の道北原野系など氷点下20℃前後の極寒になりますと1000円手袋をインナーにしてこのグローブをはめます。手首までではなくロングタイプにするのは少しでも冷気が入り込んでくるのを防ぐのと、寒さの一番の原因となる風から腕を守る為です。当然操作は大雑把な事しかできますなりますが、ボクシンググローブではなく、あくまで手袋ですからカメラを持つ、ズーミングをする、シャッターを押すと言った基本的な操作は全然問題はありません。それよりも指先がかじかんだり、手や腕を冷やしてしまう方が機動性が損なわれますし、凍傷などの危険も孕んできますので常時氷点下の環境下でのフィールディングやスポッティングには特に末端の防寒に気を配った方が良いでしょう。
 
いかがでしょうか。
撮影用の手袋だからといって必ずしもカメラ用品から探す必要はありません。要は何を目的に手袋を用いるのかの基本を考えた上で、自分に合った物を探ってゆけば良いと思います。私は上記の方法で九州から北海道の道北に至るまで全てのステージにおいて問題が発生した事はありませんし、それ程お金をかけてもいません。まぁ私のやり方は一つの私の答えであって結論ではありませんので、経験が導き出す答えをそれぞれで見つけていただければと思います。
最後にもう一度言っておきますが、指先が出る物は、特に氷点下での使用はやめた方が良いです。経験がない方は分からないかも知れませんが、氷点下での特にスポッティング撮影ではものの数分で指先が痺れてシャッターボタンを押している感覚さえ無くなってしまいます。そうなってから手袋をはめたり、キャップをしても感覚は復活しません(お湯に浸けるのよ)。結局使わなくなります。

あ、それをもう一つ。
シャッターボタンの上にホームセンターなどで売っている小さなクッションシールを貼ると、特に厚手の手袋の場合、シャッターボタンが押しやすくなります。併せてお試しくださいな。