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D500のファインダーを改善してみる。

D500のファインダー倍率はなんと1倍。
それまでDX機の番長を張っていたD7200が0.94倍だった事を考えると、DX機(APS-C)のフラグシップとして登場しただけあって、こういう所でも改善されていたりする。
ちなみにFX機(フルサイズ)のファインダー倍率は例えばD5は0.72倍、D810だと0.7倍だ。一見DX機の方がすげぇじゃん?とか思うかも知れませんが、センサーサイズがDX機は2/3の大きさなので、換算しないといけません。そうするとD500は0.66倍となり、D7200は0.62倍となる。要するにファインダーをのぞいた時に見える像が、FX機よりも少し小さくなる為、DX機はちょっと見にくい・・・。
実際にFX機をのぞくと、意識しなくても大きく見えるので、ピントをマニュアルで合わせたりする場合に、とてもやり易かったりする。DX機しか持った事のない私には、ここは正直うらやましい限りだ。私は目も悪いし・・・。そろそろアレも入ってきているし。(^^;
で、前のバディだったD7000の時代はマグニファイアを付けてみたりアングルファインダーを付けてみたりと、色々とやってみたが、まぁファインダーはそれなりに見やすくはなる物の、倍率が高すぎて周囲がケラレたり、何だか余計見にくくなったりして、そういう意味では散々だった。まぁアングルファインダーは、上から覗くという意味では必需品でしたけど、結局等倍モードで見てたしな・・・。
 
で、
D500ですわ。
倍率にしてD7000からは0.06倍大きくなってて、これだけでも実は結構見やすいなと感じる自分がいるんだけど、やっぱりFX機をのぞいてしまった日には、それもD5のファインダーをのぞいてしまった日には、若干の虚しさを禁じ得ない訳でありまして・・・。
ちなみにD7000は安い機種に採用されていると言われる角形ファインダーだったので、D500で採用されている丸形ファインダーとの直接的な互換性はない。アングルファインダーも流用できない。丸形用のアングルファインダーも売ってはいるが、ねじ式なので脱着が面倒で到底使う気にはなれないです。で、何かないかと物色していたら、なんとニコン様はDK-17Mの型番で、マグニファイングアイピースという物を販売してくれていました。お値段はアマゾンで3600円程度と、割かし躊躇なく手が伸ばせそうな価格です。早速注文して入手してみました。
ファイル 66-1.jpg
このDK-17M、どういう物かというとファインダーの手前に装着して、1.2倍の大きさで被写体を見ると言う物。要するにファインダーの拡大鏡だ。たった1.2倍なんだけど、この1.2倍という拡大率が実に絶妙な倍率で、あとちょっと・・・という辺りを埋めてくれるような感じなのだ。
 
ところがよ・・・、
 
実は私は近眼も持っておりまして、-3の接眼補助DK-17Cを既に使っていたりする。これを通さないと-2迄しか視度調整ができないD500では、肉眼自体でピンぼけになるのよ。だが、ニコン様はこのDK-17CとDK-17Mの併用を想定していない。どっちかを選べという究極の選択を強いられる事になるのである。
確かにメガネをかけてファインダーをのぞくとDK-17Cは不要になるが、私はメガネをかけての撮影はどうも目が慣れなくて嫌いなのだ。だからどうしてもこの2つを併用したい。したい物はしたい。
で、それをちょっとアレな感じで自己責任の世界になるが、とりあえず可能にしてくれるのがDK-19という接眼目当てのゴムだ。これもネットで600円台と非常に安い。DK-17シリーズの有無は置いといても、ファインダーが見やすくなるのでとりあえず買っておいても損はないアイテムだと思います。
このDK-19を使うとDK-17MとDK-17Cの併用が可能になるのだ。
 
方法はこうだ。
 
1)DK-17Cと17Mの接眼のゴムリングを外す。
2)DK-19の金属の輪っかを外す。
3)DK-19をDK-17Mの外したゴム輪の代わりにする感じではめ込んで組み合わせる。
4)DK-19の接眼側からDK-17Cをねじ込む。
5)最後にDK-19の金属の輪っかをはめ込む。
6)D500に装着。

こんな感じになります。
ファイル 66-2.jpg
カメラ側からDK-17M、金属の輪、DK-19、DK-17Cという感じで装着されています。
接眼側から見るとこうです。
ファイル 66-3.jpg
DK-17Cをねじ込んでいるのでむき出しです。でも何だかちょっとかっこいいです。笑
DK-17Cがゴムの摩擦だけで留まっているという感じなので、多少の不安は禁じ得ませんが、触った感じではゴムの輪の大きさが絶妙で、金属の輪っかも効いており、かなりの事が起こらない限りは脱落しないのではないかと思われます。と言ってもあくまで自己責任ね。
で、実際にのぞいてみると・・・。
きちんとDK-17Cも機能して、視度調整も大丈夫です。
そして、ファインダーも1.2倍大きくなった・・・と言うあからさまな自覚は持てませんが、確かに見やすくなった・・・ような気がします。(笑)
しかし1.2倍というのが本当に絶妙の倍率で、ファインダーにケラレがありません。外すとよく分かりますが実際に見やすいです。
倍率で行くとFX機の換算値で0.66×1.2倍ですので0.79倍という事になります。何とD5の0.72倍を上回ってしまいました。そりゃ見やすいですわ。本当に見やすいです。DK-17MはD500の為にあるのでは?って思う程です。
 
ちなみにDK-17Mはフルサイズに取り付けると、さらに見やすくなるようですが、若干四隅の見え方に難が生じるようです。さらにDK-19と併用するとアイポイントが離れる為かケラレはさらに大きくなるとの事です。実際に見た訳ではないので分かりませんが、これを嫌う方もいると思いますので要注意と言う事で・・・。私は撮影の際には四隅を見なさいと教えられたクチなので、四隅の見え方に難があるのはちょっと使えない感じかな。ニコン様もFX用に1.15倍位のDK-17シリーズを出してくれれば一件落着なんですけどねー。