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タイヤチェーンの装着ビデオって・・・。

雪の季節になると、お守り代わりにでも車に積んでおかないと気が休まらないタイヤチェーンが今回の話題です。あちこちに雪化粧やドカ雪ネイチャーを撮影に行く方々には、必須のアイテムと言って良いでしょう。
昔はタイヤチェーンの装着と言ったら、とんでもないほどの労力を要したものだが、最近は車を動かしたりジャッキアップしなくても良いものが主流で、モノによっては数分で装着可能になっている…らしいのじゃ!!
かく言う私も以前アルトワークスに乗っていた若き頃に、普通の鎖チェーンの装着で手痛い目に遭った経験から、先代のノア、現行のファンカーゴでは非金属製のを使用しております。

しかし、
はっきり言ってYoutubeなんかで出回っている紹介ビデオのように、チェーン装着作業など専ら彼氏一人にさせてるような感じのおねぇさんが、ウホウホと簡単に装着ができるほど、雪道の現場は甘くはないのが現実だ。
ちなみに私が使っているのはSOFT99の救急隊ネットというタイヤチェーンです。こんな感じで装着ができるそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=MlrMFiIHQ8c

で、
私はこのチェーンを過去に幾度となく装着しておりますが、このビデオのように簡単スムーズに装着できた事など一度たりともございません。まぁ今は、多少の要領というかコツをつかんだので以前よりもマシにはなりましたけど…それでもこんな風にはいきませんよ~。正直言って超簡単装着らしき今風の鎖チェーンに買い換えてやろうかとも思っている次第ですが、18000円も出して買ったシロモノなのでそういう安易な決断もできず…。(^^;
たぶん、雪道の現場だと今風のワンタッチ鎖チェーンも、結構たじろぐと思うぜ。
では、なぜビデオではあんなにスムーズに取り付けられるのだろうか?なぜ、練習ではスムーズに上手くいったのに、本番では時間がかかってしまうのだろうか?
恐らくは、チェーンがなぜか絡みまくって広げるだけでも一苦労だったとか、かかるはずのフックがなぜか届かず、渾身の力を込めて引っ張る必要があったとか…。訳の判らない事が次々に起こったのではないかと思われる。

その原因は…、
簡単な事だ。雪道の現場には雪がきちんと積もっているからです。そして、その雪に若干車のタイヤがはまり込んでいるからです。
タイヤがはまり込んでいる…という事は、つまりタイヤの下端の両脇に雪がたくさん挟まっているので、理屈的にタイヤの外径がいつもよりも大きくなっている事になるのだ。たったそれだけの事でかかるはずのフックが届かなかったりして、予行演習のようにスムーズに装着できなくなってしまうのだ。
タイヤチェーンは規制がかかって、係員に装着場へ案内されて装着する場合は、まだ路面にほとんど雪がない状態で装着をするため、それこそビデオのように簡単に装着ができる。しかし多くの場合、タイヤがスタックしてから装着しようかという感じになるので装着の要領が違ってくるんですね。
ちなみに、装着に少し車を動かさないといけないチェーンなんかは、スタックしてからでは事実上装着ができないタイヤチェーンもあるので、購入の際には最低限、装着の難易度を考えて購入した方が安物買いの銭失いにならなくて済みますよ。救急隊ネットは当然スタックしてからも装着が可能です。って言うか車を動かさずに装着ができる物なら大体は大丈夫です。
ただ、この場合の装着のコツは、タイヤの周辺の雪を、できるだけこそぎ取って極力タイヤ回りをクリアにしておくと装着はビデオのようには行かなくもほぼ練習通りの結果を得られるはずだ。ここがミソなんですね。
雪道でスタックしちゃうと、いよいよ実践という緊張感と、本当に上手く抜け出せるだろうかという軽い焦燥感と、カノジョにイイ所を見せなければという高揚感で、タイヤ周りの雪の事など頭から吹き飛んでしまい、いざ装着作業に入ってみると、

「こんなはずではなかったのに…(泣)」

見たいな事になってしまうのである。
しかし、幸運にもここを訪れたあなたは、「タイヤ周りをクリアにする」という事を知ったので、落ち着いてさえいれば現場での初装着でも20分足らずで取り付けができるはずだ。…たぶんね。
ちなみに私は救急隊ネットに付属しているゴムバンドを引っ掛ける為の金属製の器具を使って、タイヤ周辺の雪をこそぎ取っております。スクレパーやスコップもいいかなぁと思ったんだけど、あまりエッジの効いたものはタイヤを傷つけそうなのでパスしたんですが、先の細いスコップなら便利かもしれませんね。とにかくその作業が一番地味で時間もかかるので、早くできる機材を用意しておきたいところです。
なお、タイヤチェーンはスタッドレスを履いている方も必要になる場合があるのできちんと積んでおきましょう。最終的には自の命を守る器具ですからね。