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最近フィルターに沼っています。

レンズフィルターに凝り出すと、レンズと同じく沼ってしまうという事はよく分かってはいるのですが、興味津々なフィルターはやっぱり買ってしまう物で、やっぱり沼っている最近の私です。
これから冬の季節になるので、D810という高画素機を手にして、広角レンズも数多に揃っている状況なので、今季はまた星空を撮ってみようかと思い立った次第なのですが、以前から気になっていたソフトフィルターで星を滲ませて際立たせるというのをやってみようという事で、ネットを徘徊する度に目に留まっていたケンコーのプロソフトンクリアというフィルターを24mm単に合わせた77mmの口径で購入してみました。

それともう一つ。

立山の雷鳥沢での撮影でも富山市からの光害が山際に写り込んでくるという経験をしている私は、これまたそんな光害を除去してくれるという魔法のようなフィルターとなる、これまたケンコーのスターリーナイトという物を併せて購入しました。スターリーナイトは星空撮影時だけでなく、普通に夜景撮影にも使えるようでしたので、こちらは今の私のレギュラーとなっているシグマの24-105mm/F4の口径に合わせて82mmの物を購入しました。
77mm→82mmのステップアップリングも購入し、プロソフトンクリアとスターリーナイトを24mm単でも併用出来るようにしました。この2つの機能が1枚にまとめられたフィルターもあるのですが、どう考えても夜景単体で撮影する機会の方が圧倒的に多いと考えて、私は別々に購入しました。同じ口径の物を2枚重ねると24mmだと周囲がケラれる可能性があるので、こういった形で併用する場合は2枚目は大きめを買ってステップアップリングでまとめると、ケラれる事もなくなります。が、高く付いちゃいますけどね。
で、星空は天気と私の気力のタイミングが合わず、まだ撮影できていないのですが、夜景は撮って参りました。
D810に24mm単、スターリーナイトのみを取り付けた物がこれになります。
ファイル 238-1.jpg

いかがでしょうか。
地平線(?)に赤く燃え上がるような光害が映るのが抑えられている・・・らしいのですが、正直言って私にはよく分かりません(笑)。
まぁ、そうなんでしょうねぇ・・・。
光害の色って赤いですよね。で、このスターリーナイトってシアンが乗った色をしたフィルターなのですが、私の感覚では大体1000度ほど色温度が高く(青く)なる感じがしています。つまり、それで以て光害の赤を相殺しているのではないか・・・と推察するのですがどんなもんでしょうかね。星空って高い色温度(青い)で描写されている事が多いので、この辺りも利害が一致しますね。
少しテイストが変わるのですが、8年前に撮影したノーフィルターの写真がこれです。街と空の際を見てください。
ファイル 238-3.jpg
 
確かに若干の赤が乗っているのが分かります。が、私的には全然許容範囲です。夜景を撮るならこのフィルターは必須だというプロカメラマンもいれば、私のように現像ソフトで補正できる範囲では?と考える者もいます。これは好みとか撮影手法によるのかなぁ。
私的には、余り面白い結果にはなりませんでした。
 
次にソフトフィルターなのですが、9月半ばに花火を撮影する機会がありましたので、急遽プロソフトンAというプロソフトンクリアよりも少しカスミが強いフィルターを急遽購入して撮影に臨んでみました。口径は私がオバケと呼んでいるレンズ70-200mm/F2.8用に82mmの物としました。それとスターリーナイトを併用して撮影した花火写真がこれです。
ファイル 238-2.jpg

プロソフトンAはキツすぎですね。ソフトフィルターは長物になるほどよく効くのですが遠景という事もあってヤバい位に霞んでます。スターリーナイトはもはや効いているのかよく分からない状況です。が、白いライトが青みがかっていますので、やはり効いているのでしょうね。ちなみにこれ、f11で15秒露光しているのですが、よく見ていただくと分かると思いますが花火がラストのスターマインであるにも関わらず白飛びしてないんですね。これはフィルターではなくD810のISO64という低感度設定の賜です。私はラストシーケンスではF16まで絞って10秒程度の露光をするように今まで手動で変えていたのですが、今回はタイムラプス撮影をしましたので最初から最後まで同じ設定で撮影しています。今までならISO100、f11で8~10秒でしたので、ラストのスターマインはほぼ白飛びするのですが、ISO64は正直有り難い設定ですね。動標相手の長距離連写番長のD500とは全く性格の違うカメラだという事を再確認した次第です。
 
ま、そんな訳で今回は主にスターリーナイトの実力のレビューのようになったわけですが、どんなもんでしょうか。

ところで・・・。

フィルターというのは実は本来、1枚使うと言うのが本道です。
何枚でも重ねられるようになってはいるのですが、広角レンズだとフィルターの縁が画角に入り込んできて四隅がケラれるんですね。昔はフィルターの厚みもゴツかったですから尚更でした。今でこそ薄いフィルターが主流になって良き時代になりましたが、やはり広角で2枚以上重ねる場合は注意が必要です。なので、2枚目に重ねるフィルターは一段か二段大きいのを買ってステップアップリングを使うと言うのは実は昔からある方法です。まぁゼラチンフィルターとか使ってたけどね・・・笑。
私の場合は、口径82mmがレギュラーレンズなので、汎用性の高いフィルターは82mmの物を買っています(いちいち高いのよね・・・汗)。77mmとか72mmのレンズに付ける場合はステップアップリングを使います。多少高くはなりますが、結局は節約できるので(そっちが本命)。しかし、ステップアップリングを使うとフードをどうするかという問題が出てきます。私の場合はそんな物はクソくら・・・いや、ではなくて(汗)、ねじ込み式のフードを使ったりします。フィルターに重ねるように取付ができるフードですね。最近は花形の物もあったりしますし、とても安価で売られていますので、まぁハズレの場合もありますが一度試してみると良いと思います。丸形は広角だと恐らくケラれます。

さて、

これだけでフィルターに沼ってますって言ったら笑われてしまいますので、予告編代わりにちょっと綴っておきますと、実はこれらとは別にケンコーのブラックミスト・プロテクターという、主に点光源を少しだけ霞ませて印象的な光画にするというフィルターも買ってみました。これはプロテクターの名前が付いている通り、ケンコー曰く、レンズ保護フィルターのように常時付けておけるし、いざ夜になると映画の一場面のような印象派の光画が撮れますよという事になっているフィルターです。フィルターって先述したように、1枚使いが基本です。CPLなりNDなりクロスなりを使う場合、普段保護用に付けているプロテクトフィルターは外します(2枚重ねるなよ)。なので昔は紫外線をカットするUVフィルターを保護用に使ったものですが、今やブラックミストですよ。こんな効果が付く保護フィルターなら、いっちょ使ってみようじゃないかと言うわけで、現在D810のフタになっている24-105mm/F4のフタとして付けています。実際に夜に灯るランタンを少し試写して見ましたが、余りよく分からないくらいの効果でした。こちらは後日またここに記そうと思います。
それともう一つ。
ND1000を買ってみました。本当は150-600mmに付けたかったのですが、さすがに96mm口径のものはありませんので、これも82mmです。今まではND64という実用域の物を滝などで重用していましたが、もっと極端にやったらどうなるかを試したくてND1000と言う訳です。
これ付けて、夜景優先の露光時間で花火を撮ったらどうなるのでしょうかね。100発分くらいは写せるのでしょうか。海や川でも面白そうです。これにD810のISO64と組み合わせたら・・・ちょっとワクワクします。ちなみにこれは遊びで買いましたので安さ優先でNEEWER製を選びました。82mmのND1000が3000円台ですよ。良い時代になったもんだ。少し試写しましたが、驚いたことにちょっと昔のNEEWER製とは違って品質的にはかなり上質になっているようです。耐水、耐油などのコーティングもされているようですから、なかなかのものですね。昔のNEEWERだと半年もすれば白く濁ってきたものですが、耐久性はどんなもんでしょうかね。これもまた、こちらに記してゆきたいと思います。
 
というわけで、フィルター効果に魅せられたカメラマンの道程を記してみました。