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生成AIによるアイドルについて考えてみた。

生成AIによるアイドル・・・要するにコンピュータがネット上にある画像からAIによって人好みのする顔・容姿のキャラクターを生み出し、それにプロフィールを付けて、あたかも実在のアイドルのようにグラビアを掲載して売り出したら・・・。世界は広いので、この生成AIのアイドルは一定層のファンを得て、人気を得る事になると予想が付く。では、実際に今までそういった実在しない偶像に熱烈なファンが付くというケースは無かったのかというと実はそうでもなかったりする。アニメの世界では私の知る限りで古くはルパン三世・カリオストロの城のヒロインや、超時空要塞マクロスシリーズに登場したキャラも当時はかなりの人気を博していた。最近の例ではアナと雪の女王のキャラだったりするのでしょうか。別に昨今に始まった話ではない事が伺える訳だが、今般の話とは決定的に違う点が、映像が実際の画像・映像・声までをもサンプリングして、実在に近い人物を作り出している点だ。漫画のキャラはあくまでも漫画のキャラとして人気があった訳であり、実在のグラドルや俳優、脚本家と言った職業そのものに脅威を与える物では無く、むしろ微笑ましい物だった。
が、一つ間違えば実在にも見えてしまう架空人物をAIが造り出してしまうとなると話は変わってくる。
例えば適当な映画のエキストラの容姿と声のサンプリングを取り、それが終わったら用済みで、あとはAIが作り出したその人物が、なんと未来永劫に使い回して映画の中でエキストラとして登場させるということが実際に可能な訳だ。脚本にしても、多少の手直しは必要だろうが、今流行りのChatGPTを使えば、スジとなる脚本は自動生成してくれる訳だから脚本家もたまった物ではありません。
そんな訳で、一ヶ月ほど前から米国・ハリウッドではフリーランスが多い俳優・エキストラ・脚本家などがストライキを起こしており、全ての映画、ドラマ、番組の製作がストップしているという騒ぎにまで発展しているらしいのだ。
ちなみに日本でも某週刊誌が生成AIのグラドルに簡単なプロフィールを付けてグラビアのトップに掲載したところ、SNS等で賛否が分かれるちょっとした炎上状態となった為、出版社側は発売されていたそのAIグラドルの写真集の発売を中止してしまうと言う騒ぎにまで発展しています。
 
さて、
ここで話は少し変わるのですが、まぁAIグラドルというのは、恐らくアニメキャラやマネキンにも恋をしてしまう人が一定数いる以上は、実グラドルは多少の仕事を奪われはするだろうけど、新しいジャンルとして確立してゆくんじゃないかなと個人的には思っております。制作側としても、本物のアイドルを撮影となると、ギャラの折り合いや、NGポーズ、衣装やメイクなど色々と面倒で金のかかる事をしなければなりません。が、AIグラドルならそれらは一切無く金銭的には断トツで有利な訳ですから、それはそれでまた新ジャンルとして確立するのでしょう。
ちなみに私がみたAIグラドルは、本当に写真かと見まちがってしまう程に現実感がありました。こういうのは表側に出てきた頃には裏側ではもっと進んでいる事が常ですから、非悪の意味も含めてエロアイドルの方もググって見たところ、詳しくは書きませんが「やはり」というのが私の感想でした。私はプロフィールにも書いております通り、人物、特に女性は苦手なのでほぼ撮った事はありませんが、撮った事も無いワケではありません。が、正直私の撮った事のあるグラビア写真などよりも遥かにデキは良いと思いました(笑)。

しかし、
私がそのAIグラドルの完成度に驚き、そして注目したのは何もおっぱいが大きいとか、スタイルが良いとか、黙々とノーギャラでPCの中でモデルに専念してくれるという事ではありません。

私が思ったのはもう少し先の世界です。

今は主役級のタレントには実際に出演してもらい、AIタレントが使えるのはエキストラクラスだと聞いていますが、このAIという分野はソフトウェアなので、まだまだ発展するはずです。
という事は近い将来、例えば今NHKでやっている大河ドラマ「どうする家康」も、松潤がロケやスタジオで演じるのでは無く、完全なCGで、しかも信長は1540年代の信長の容姿と声で、その他の家康や秀吉、武田信玄、瀬名やねね等もその時の姿で、映像の向こうで蘇り、実際に歴史ドラマを見せてくれることも可能になる日が来るのかも知れません。私個人的にはそちらの方に興味を覚えました。
まぁ、シナリオに関してはライターさんの忖度や斟酌が入るんでしょうけど。それにしても、歴史上の人物があたかも俳優さんになって大河ドラマを見せてくれるというのは、ちょっと期待してしまいますね。
まぁ、松潤が・・・とか仰っているジャニーズファンの方には関係ない話かも知れませんが・・・。いづれにしても、日本ではまだ大きな騒ぎにはなっていないようですが、実際に水着撮影会がどうとか、ミスコンが何だとか、女性自身が騒いでいますと、本当にアイドル業界がAIキャラに仕事を食われてしまうかも知れない可能性も高まりますね。そこは握手会でカバーしたりする事で守るしかないのかな。
何にしても、複雑怪奇な世の中になってゆきますね。
私は相変わらず、風景と野鳥を撮っているのが好きですわ。