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久しぶりにカメラの話題

6月中に梅雨明けを宣言されたのですが、7月に入ってから土砂降りの雨ばっかり降ってる感じがして、これって気象庁、やらかしたんじゃないの?って思っちゃったりする今日この頃です。でも、各地の水不足は、それなりに解消するほど降りしきったようなのでちょっと安心なのと、何よりも米や農作物への影響が少なくなるなら歓迎の雨ですけどね。植木を育てていると、この梅雨って時期に土壌は水を貯め込んで、植物は夏の成長の為の力を蓄え、梅雨明けと共に一気に力を解放して秋の実りへと繋いでゆく感がするからです。とは言え、水害に遭っている地域の方には気の毒な話なのですが、何分自然と言う物は加減を知らない物で、人間が対処してゆくしか無いという現実もございますけど・・・。
 
さてさて、今日は久しぶりにカメラのお話。
あのニコン様が、一眼レフの開発は既に止めており、再開は未定とし、今後はミラーレス機一本で注力していきますです。だからヨロシクね。って言う感じのネットニュースが掲載されていました。
これには、
「時代の流れだからしょうがない」
「一抹の寂しさを禁じ得ない」
と言った物から
「光学ファインダーに慣れているので一眼レフは使い続ける」
「私は今でもフィルムなんですが・・・」
と言った方まで様々なユーザーの反応が見られました。
まぁ、ネット記事になったから、皆が書き込んでいる訳でして、実際には最後に発売されたD6辺りを最後に、一眼レフの開発は止めていたのだと思いますし、私からすれば何を今更?って感じでしたけど・・・。
ちなみに私は今もD500とD610をバディに据えており、今後も使い続ける予定です。逆にレトロ化してくれた方が、今なおD3Xを買いたいと思っている私にはうれしい次第です。
ただ、少し話がそれますが、カメラを機関車に例えると、フィルム機は蒸気機関車(SL)で、デジタル機は電気機関車(EL)なんですね。蒸気機関車って全てが機械仕掛けで動くので、きちんと整備されているSLは、今も元気にあちこちで走っていますよね。この走れる状態での保存を動態保存と言います。京都の梅小路はその聖地ですね。
一方で電気機関車となると古い電気機関車は、新しい電気機関車が出来てくると動態保存される事はほとんど無く、解体されるか博物館などで展示用に数輛残されるのが現状です。これは電気を動力に変える制御基板などの再調達が古くなるほど難しくなるのと、保存コストが増大するからです。だから古い電気機関車は走れない状態での保存が多いのです。これを静態保存といいます。
SLは静態保存されていた物を動態にして再度走らせる事が実際にあります。しかし静態保存の電気機関車を動態に復活させた例は私は知りません。
さて、カメラに話を戻しましょう。
全てが機械仕掛けで動くフィルム機は、一生物にできる価値があります。なぜならそのカメラを直せる人がいる限り、動態保存が可能だからです。或いはメーカーがコスト度外視で本気を出せば直してしまう事も可能でしょう。車のランドローバー社が、ボロボロになった初代ランドローバー(愛称:ランディ)をこっそり預かり、コスト度外視で修復してオーナーにクリスマスプレゼントした話は有名ですね。
しかし、メーカーや職人が本気を出してもどうしょうもないのが電子基板を用いた機械なのです。デジタルカメラはその最たる存在と言っても過言では無いでしょう。似たものは作れるが同じ物は作れないのです。木造船と同じですね。
そう考えると、古い一眼レフ機も含めて電子部品の入ったカメラは、一言で言うと「消耗品」という事になります。最終的には静態保存しかできない物という事になります。更に電子部品の特徴として、その電気仕掛けの部品点数が増える程、部品の再調達は厳しくなると同時に製品寿命は短くなります。これは昔の真空管の四つ足テレビは20年使えたのに、今のテレビは5年で寿命と言われた・・・と言う話で理解できると思います。そう考えると、昔の一眼レフ機は長持ちしますが、電子部品の比率の大きいデジタル一眼レフ以降のカメラは総じて一生モノにはならないという事になります。
私は師匠にカメラは一生使い続けるつもりで買えと言われたクチですので、電子部品の塊のD500、D610も一生使い続けるつもりで購入して、今も使い続けております。そうすると人間は不思議なモノで、良い点は良い点として当たり前ですが、悪い点もアジに思えてくるんですね。これは一台のカメラを長く使い続けないと理解できない部分だと思います。私が今でもキヤノンAE-1Pを持ち出してフィルム撮りをするのもそういう意味があります。
一枚の写真を「作品」とする場合、カメラの善し悪しや古い新しいは関係ありません。撮る側のセンスが全てです。有名な写真家達が今も「え?」と思うような古いカメラを持ち出したりするのは、そのカメラの全てを知っているからです。だから自分の思う作品を作出できるのです。
機械という物は使い続けてこそ、その価値を滲ませ、伝えてくれる物であり、そうなって初めてバディと呼べる機械になってくれるのだと私は思います。
ニコン様は、今後も一眼レフ機の修理やサポートは続けてゆくとの事ですので、今の所はデジタル一眼レフでも使い続ける事が出来そうです。しかし、結局はD500もD610も動かなくなったら静態保存の道しか残ってないんだよなぁ・・・。消耗品をダマシダマシで使い込んでいくってのも何だかなぁ・・・って感じですけどね。
久しぶりに、安売りしてた夏用の作務衣着て、京都へ撮り歩きにでも行ってみよっかな。
でも、梅雨明けてないから雨が多いしなぁ・・・(笑)。