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ダーウィンの進化論よりも納得な話。

今回はちょっとカメラ談義から離れて、地球の科学のお話を書き記したいと思います。話題はダーウィンの進化論です。早い話が人間って言うのは長い年月をかけてサルから進化して今の人間という生き物になったという、私世代の場合は小学生の理科で習ったお話です。
しかし、以前からファーブルなど、このダーウィンが提唱する進化論を否定する生物研究者がいましたが、近年になって否定する科学者や論者が俄に増えてきました。かくして「大多数の常識」として論ぜられるダーウィンの進化論肯定派と「少数の非常識者」として見られる事が多い進化論否定派が、事あるごとに意見を対立させている訳でありますが・・・。
ちなみに私的には、ダーウィンの進化論はとても科学的論理的であり、説得力は感じるものの決定打に欠ける印象があります。一方で否定派の意見は行き着く所「神の創造」とか「宇宙人の入植」とかの話になって非科学的な要素が強く、聞けば聞く程うさん臭い話になってゆくので眉唾物の域を出ません。なぜこうなってしまうのかと言うと、要するに下記の事があるからだと思います。
 
1)ダーウィンの進化論は俗に言われている進化論では無い。
進化って言うと、最初は微細なアメーバみたいな生き物から、次第に細胞分裂して小型の魚類になり、生存域を水際に移して、地上に出て・・・って言う感じで種の保存の本能から、環境に合わせるように突然変異や変化して今の生物になっていったという概念がありますが、ダーウィンは実はそんな事一切言っていません。環境に適合できなかった生物は淘汰され、適合できた生物だけが生き残り、今の地球上の生物が残っていった。つまり現在の地球上の生物は環境による淘汰から勝ち残っていった生物なのだという事です。つまり進化論と言うよりも淘汰論なんですね。突然変異というのは、ある日突然見かけが違う生き物が生まれてくる事ですが、この場合親の生物よりも退化する事が知られています。ダーウィンもその事は踏まえていたので、生物的に足し算をする形で次第に「進化」したという論は説いていません。これ、結構勘違いしている人、多いと思います。だって昔の教科書は思いっきり足し算的「進化」論で教えていましたからね。ダーウィンが説いたのは実は淘汰という生物種の引き算なんです。淘汰(引き算)されて、生き残った生物達こそが進化した結果の姿であるという論です。ここ大事だよ~(笑)。

2)現在の生物の殆どが10~20万年前に地上に現れている。
ネットの記事を引用させて戴くと、
「10万種以上の生物種のDNAと、アメリカ政府の遺伝子データバンクにある500万以上のDNAの断片を徹底的に調査した結果、人を含む9割以上の生物は、10~20万年前に出現していると言う点と、殆どの生物間に進化を示す類似点や中間種が存在しなかったという調査結果だった。」
実はこれが進化論否定派の最大の論拠となっている訳ですね。まぁタイムマシンに乗って行って見てきた訳ではないのですが、今の殆どの生物が、それぞれ独立した生物種として20万年前から地上にポっと出しているという調査結果はとてもセンセーショナルですよね。言い換えれば、恐竜を含むそれ以前に生きていた生物達の殆どは死滅し、全然違う生態慣習を持った生物が降って湧いたかの如く出現しているという話です。中間種が存在しませんので、サルはサル、ゴリラはゴリラ、ヒトはヒトです。この結果だけを踏まえると、確かに「神が地上に新しい生物を創造したもうた」とか「宇宙人が地上に新しい生物を入植させた」というぶっ飛んだ話に結び付くのも分かるような気がします。一方で、いきなり創造論を言うから宗教的、非科学的だと揶揄されてしまうのが残念なんですね。

とまぁ、こんな感じで整理すると、1)を見ても2)を見ても出だしは良いけど、最終的にはどっちも決定打に欠けたうさん臭い話に収斂してしまうのが私の印象。少なくとも体毛が無かったから毛が生えたとか言う「足し算式進化論」はダーウィンも論じていない論外の話という事になります(ここ大事)。

しかし、
ダーウィンが環境淘汰による引き算(種の絶滅)による生き残りを進化としたならば1)と2)はある意味通じる所があると思うのです。それは2)の異種生物間の「中間種が存在しない」という点です。分かり易く言うとライオンとヒョウの交雑種をレオポンと呼んでいますが、このレオポンが別の何かと交雑してより環境に適合した強い種である「ネオレオポン(仮称)」という独自種になり、ライオン、ヒョウ、レオポンは淘汰されて自然絶滅し、ネオレオポンだけが生き残って今に至るとします。そうすると中間種はレオポンです。しかしネオレオポンのDNAからは、このレオポンのDNAが見つからないと言う訳ですね。だからネオレオポンはライオンとヒョウが交雑した祖先を持たない独自種という事になる訳です。足し算進化ならネオレオポンのDNA内にレオポンもライオンもヒョウもいるはずです。しかしいない・・・と言う事は淘汰に勝ち残ってきた独自種という事になる訳です。
ここで疑問が生じます。

ではダーウィンは大元の真祖生物はなんとしたのか?

私の知る限りでは、ダーウィンはここははっきりとは言っていないように思います。バクテリアや単細胞生物が出発点だとしたら、それこそ20万年という時間では短すぎますし、何よりもそれ以前に生きていた恐竜という存在から現代の哺乳類への変化過程に無理がありすぎます。第一恐竜は小惑星の衝突で地上から死滅しているのです。人類と恐竜がクロスしていた時代があったという一説もありますが、どれを採用しても「淘汰論」「進化論」その物の理論に証左が皆無になり破綻してしまいます(恐竜から哺乳類への中間種が一切見つかっていない)=ダーウィンの進化論を否定してしまうという皮肉な結果になります。。
結局彼は現代の生物が存在する事に於ける一説を科学者として論じたのだと私は解しています。それを中途半端な近代の科学が進化論を盲信する余り、独自の味付け(足し算進化論がそれですね)をして、世に広めていった結果が「ダーウィンの進化論」なのだと私は解しています。
 
では結局、何が真実なのか?
 
そんな事私には分かりませんし、理解もできません。
しかし、21世紀の技術をして導き出された先のDNA解析の結果が正しい物だと捉えるなら、間違いなく10~20万年前に今の生物達は今と同じ姿をして地上に降って湧いた事になる訳です。これはダーウィンの進化論は通用しません。ダーウィン自身も一番の高等生物である「人間(ホモ・サピエンス)」だけは、進化論に合致しない生物であると言っています。つまり今の「人間」に進化するには時間が短すぎると言う訳ですね。確かに下等生物の場合は可能かも知れないけど知的な「文化」や「文明」を持った「人間」は、進化してきたと言うには、かなり特異な生物だと思いますし、淘汰論と照合すると、他の野生動物に較べて肉体的に余りにひ弱すぎる人間は、地球の気候変動などで知恵を使って繁栄する間もなく淘汰されて死滅していると思いますし、そうで無くとも今のような万物の霊長という地位をこの短期間では獲得し得ていないと思うのです。

なので、この手の談話で私的に一番納得できた話は・・・
「人間だけが、地球に運び込まれた生物である」
という論です。

なんだよ、結局お前も「宇宙人」論者か・・・。

と、言われても仕方ありませんね。しかし我々人類も他の星の生物から見たら「宇宙人」です。この広い宇宙に私たち人類と同じ姿見をした生物がいないという論拠はありません。むしろ「宇宙人はいる」という科学者の方が多いでしょう。地球にしか生物はいないと考える方がナンセンスだからです。(それが今も地球に来ているかは別問題)
でも、なぜ一番納得できたのかという点は書かせて頂きたい。
 
ふと周囲を見渡すと、人間だけが地球上の生物で一番特殊な姿形をしていませんか?
 
ヒトを除く全ての霊長類、哺乳類には体毛が豊富で二足歩行する生物などいません。鳥類も羽毛を持っています。
それを自然の道具として、彼らは地球の寒暖を難なく乗り越えてしまいます。優れた嗅覚も爪も力も特殊能力もあり、独自の方法で食料を調達し、生き抜く力が備わっています。水生生物も両生類も、昆虫までもが厳しい地球の環境に生き抜いてゆけるような姿、能力を備えています。つまり数多の淘汰をくぐり抜けてきたと思わせるだけの身体や能力を生まれながらにして持っている訳です。
しかし、我々人間だけが何の特殊能力も無く、服を着なければ夏は火傷で冬は凍傷を起こしてしまう身体です。地球は24時間周期であるにも拘わらず人間の体内周期は25時間です。簡単に生活が昼夜逆転したり不眠症になったりします。
ずっと直立していると気分が悪くなり、肩こりや腰痛も発症します。寝ている間もしょっちゅう寝返りをしなければうっ血してしまいます。これらは地球の重力に適合していない証拠ではないか。
そこら辺にある物を他の動物のように食べると、すぐに細菌感染して病気になったり死亡したりします。これは地球の微生物やウイルスに適応できていない証拠ではないか。
赤ん坊の生まれ方も、余りに無防備で未成熟で弱く、放って置いたら赤ん坊は何も行動を起こす事なく間違いなく死んでしまいます。これは本能的に自己防衛機能が備わっていない証拠ではないか。
更に、かなりの高確率で細胞が暴走して「癌」を発症する。そもそも地球環境が人間に合っていない証拠ではないか・・・。
ところが、なぜか地球で唯一「知恵と言葉」というインテリジェンスな能力だけが漠然とあるんですね。しかしその能力が発揮されるのも生後数年してからです。これらを考えると、この地球上で「淘汰」をくぐり抜けてきた生物とはほど遠い存在である気がするのは私だけでしょうか?

そこから類推すると、ヒトがヒトでたり得た本当の故郷(星)は、地球よりも重力が弱く、体毛など不要な程に気候の変化も少なく穏やかで、容易に食べ物も調達できる所(星)だったのではないかという論説が、私には一番納得できたのです。ヒトはそんな星から何らかの理由があって移住してきたのか、あるいは一部が連れてこられたのか、はたまたその星では邪魔な存在になって追い出されてきたのか・・・。
私的には、今もって同じ人類同士で縄張り争いや喧嘩をしている姿を見ていると、その星ではあまりに粗暴で共存ができない生物種であるので、更に高等な生物によって淘汰され、一部マシな個体のみが「追い出される形でとりあえず似たような環境の地球と言う星に捨てられた」という説が一番信じられますけどね。

さて、皆様は、如何様に考えられますでしょうか?